ホワイトニングは、歯を削らずに白くできる治療であり、場合によっては、本来の白さ以上の色に仕上げることが可能です。
しかし、残念ながら、すべての方がホワイトニングを受けられるというわけではありません。
ここからは、ホワイトニングを受けることができない方の特徴について解説したいと思います。
ホワイトニングを受けることができない人7選
以下に該当する方は、残念ながらすぐに歯科クリニックでホワイトニングを受けることができません。
・未成年の方
・虫歯や歯周病がある方
・妊娠中の方
・知覚過敏の方
・歯にヒビが入っている方
・無カタラーゼ症の方
・光線アレルギーの方
未成年の方
18歳未満の未成年の方は、歯の成長と発達がまだ完全ではないため、ホワイトニングの薬剤による影響を受けやすく、歯にダメージが与えられます。
そのため、ホワイトニングは通常、18歳以上の成人を対象としています。
幼い子どもの場合は、ホワイトニングの影響が特に出るため、日頃から歯ブラシによるブラッシングで対応しましょう。
虫歯や歯周病がある方
虫歯や歯周病がある方は、まずそちらを治療しなければ、ホワイトニングを受けることができません。
このような方は、ホワイトニングと虫歯、歯周病の治療を同時進行させることも不可能です。
こちらは、歯周病や虫歯がある状態でホワイトニングをすると、知覚過敏を引き起こす可能性があるからです。
また、これらの治療とホワイトニングを同時にすすめた場合、ホワイトニングの薬剤によって詰め物や被せ物の接着が不安定になってしまいます。
接着が不安定だと、詰め物や被せ物に隙間が生じ、二次虫歯などのリスクが高まります。
妊娠中の方
歯科クリニックのホワイトニング剤で使用される、過酸化水素や過酸化尿素などの過酸化物は、胎児への影響が明確ではありません。
そのため、安全のためにも、妊娠中はホワイトニングを控えた方がよいとされています。
また、妊娠中はホルモンバランスの変化に伴い、身体だけではなく、お口の中にも変化が現れます。
具体的には、歯茎が腫れやすくなり、唾液の性質の変化や分泌量が低下するため、虫歯や歯周病のリスクが通常よりも高くなりやすい傾向にあります。
このように、お口の中にトラブルがある状態でホワイトニングを行うと、知覚過敏の原因にもなります。
知覚過敏の方
ホワイトニングは薬剤を使って歯を白くしますが、知覚過敏がある場合、非常に強い刺激を与えることになります。
もし知覚過敏の状態でホワイトニングを受けたのであれば、薬剤の刺激が直接神経に伝わり、激しい痛みを感じることが想像できます。
また、知覚過敏でない歯でも、ホワイトニング後は一時的に知覚過敏のような症状が起こりますが、すでに知覚過敏の方はホワイトニングの最中や終わったあとにひどい痛みに襲われることが考えられます。
歯にヒビが入っている方
歯にヒビが入っている場合も、ホワイトニングは基本的に受けることができません。
歯にヒビが入ると、通常は硬く守られている内部が外部の刺激にさらされ、ホワイトニング薬剤が患部にしみて、強い痛みを感じる可能性があります。
さらに、深いヒビが入っている場合、神経まで達していることもあるため、ホワイトニングによって歯髄炎という炎症を引き起こすリスクもあります。
歯髄炎は、非常に痛みが強いため、場合によっては根管治療などの大がかりな治療が必要となることもあります。
無カタラーゼ症の方
無カタラーゼ症とは、体細胞に存在するカタラーゼ(過酸化水素を分解する酵素) が先天的に欠損している疾患をいいます。
10歳未満の小児に現れ、口腔に進行性の壊疽性潰瘍を伴うことが多いとされています。
また、無カタラーゼ症の方も、ホワイトニングを受けるのは困難です。
ホワイトニングには過酸化水素という薬剤を使用します。
健康な方は、これらの薬剤を誤飲してしまっても問題はありませんが、無カタラーゼ症の方は薬剤に含まれる過酸化水素を体内で分解できず、体内に成分が蓄積してしまい、重篤な口腔内疾患を引き起こす恐れがあるため、原則ホワイトニングができません。
光線アレルギーの方
光線アレルギーは、光過敏症とも呼ばれる症状であり、健康な人では問題のない光でも、さまざまな身体の異変が現れる症状です。
具体的には、光を浴びることにより、赤みやかゆみ、炎症などの症状が現れます。
歯科クリニックのオフィスホワイトニングでは、歯を白くするために特殊な光を照射します。
こちらは、日光に含まれる紫外線とは異なるブルーライトですが、光アレルギーがある方は危険を伴うため、避けなければいけません。
まとめ
ここまで、ホワイトニングを受けるのが困難な方の特徴について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
ホワイトニングは、優れた審美歯科治療ではありますが、まずは口内の問題を解決しなければ、治療に移れない場合があります。
また、タイミングや体質によっては、一切受けられないことも考えられるため、前もって前述したポイントは押さえておきましょう。