ホワイトニングというと、基本的には歯科クリニックに通った上で行うオフィスホワイトニング、ホームホワイトニングを指すことが多いです。
また、それ以外にも、市販のホワイトニング剤を使用する方法がありますが、こちらはあまりおすすめできません。
今回は、市販のホワイトニング剤におけるデメリットを解説します。
市販のホワイトニングを使用するメリット
ホワイトニング剤は、歯磨き粉タイプ、マニキュアタイプなどさまざまなものがあり、これらはドラッグストアでも購入することができます。
そのため、商品さえ見つかれば、いつでも好きなタイミングで始めることが可能です。
また、歯科クリニックで行うホワイトニングは保険適用外のため、金額がとても高くなります。
その上、高濃度のホワイトニング剤はしみる症状が出ることもありますし、通院の手間もかかりますが、市販のホワイトニング剤を使用する方法であれば、大きな手間がなく、なおかつ費用も数千円程度に抑えることが可能です。
市販のホワイトニング剤を使用するデメリット
市販のホワイトニング剤は、手軽に購入して使用できるものですが、デメリットが多いため、あまりおすすめはできません。
具体的には、以下のようなデメリットがあります。
・効果が出にくい
・歯や歯茎を傷付ける可能性がある
・色ムラが出やすい
・事前に口内の状態を確認できない
・経過を医師に診てもらえない
効果が出にくい
市販のホワイトニング剤を使用しても、歯科クリニックのホワイトニングほど効果を得ることはできません。
なぜなら、市販の製品には、歯を白くする薬剤(過酸化水素)が使用されていないからです。
そのため、歯の表面に付着した着色をキレイにすることは可能であっても、歯そのものを白くする効果は期待できません。
歯や歯茎を傷付ける可能性がある
歯磨き粉タイプのホワイトニング剤は、さまざまな種類が販売されていますが、使用する製品によっては、研磨剤が含まれていることがあります。
また、このような研磨剤入りのホワイトニング歯磨き粉は、歯や歯茎を傷付けるおそれがあります。
こちらは、研磨剤の効果だけでなく、できる限り歯を白くしたいことから、ゴシゴシと強い力で磨きやすくなることが理由です。
色ムラが出やすい
市販のホワイトニング剤を使用し、歯が白くなったとしても、こちらを使用するのはプロではない患者さん自身であるため、色ムラができてしまうことがあります。
また、神経のない歯や人工的な修復物については、ホワイトニングで白くすることができません。
歯科クリニックで行うホワイトニングでは、このようなことも考慮されますが、市販のホワイトニング剤はただ使用することしかできないため、一部が不自然に白くなったり、逆にくすんだりすることにつながります。
事前に口内の状態を確認できない
歯科クリニックでホワイトニング治療を行う場合、安全を考慮するため、虫歯や歯周病など、事前に口内に問題がないかを確認した上で行います。
一方、市販のホワイトニング剤を使用する場合、患者さんは何の検査も受けずに始めることになるため、さらに効果は半減することが考えられます。
特に、虫歯で歯の色が変色している部分などは、納得のいかない仕上がりになる可能性が高いです。
経過を医師に診てもらえない
歯科クリニックでのホワイトニングであれば、歯科医師や歯科衛生士に経過を診てもらうことができます。
このとき、何か問題があれば修正してもらえますし、口内トラブルに関しても、未然に防げる可能性が高いです。
しかし、患者さん自身で市販のホワイトニング剤を使用する場合、途中経過を自身で確認するしかなく、痛みなどの異常が出ている場合でも、継続して良いのかどうかを判断できません。
海外製のホワイトニング剤は特に注意が必要
ネットショッピングであれば、日本のドラッグストアでは販売されていない海外製のホワイトニング剤も購入することができます。
こちらは、日本製よりも安価であるにもかかわらず、高いホワイトニング効果が実現できることから、購入する方も多いです。
しかし、海外製のものはパッケージに日本語が記載されておらず、細かい配合成分が把握できない可能性があります。
また、海外製のものは、その強力な成分が原因となり、知覚過敏を起こしてしまったり、すでに知覚過敏の方が使用すると、悪化してしまったりといったリスクを伴います。
そのため、もしも海外製のホワイトニング剤を使用し、歯がしみたり、痛みやただれが起こったりしたときは、一度使用を中止し、様子を見るようにしましょう。
まとめ
ここまで、市販のホワイトニング剤におけるデメリットを中心に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
手軽に安くホワイトニングをしたいという方は、ついつい市販のホワイトニング剤を選びがちですが、安全性や効果のことを考えると、やはりおすすめなのは歯科クリニックで行うホワイトニングです。
また、多少費用がかかっても、満足する可能性の高い方法を選ぶ方が、長い目で見れば経済的です。