ホワイトニングを行おうと考える方は、十分な効果を得ることができるかどうか、不安を抱えていることもあるでしょう。
せっかく何度も歯科クリニックに通ったにもかかわらず、見た目があまり変わらない場合、費用も時間も無駄になってしまいます。
今回は、ホワイトニングの効果に関する質問にお答えします。
ホワイトニングの効果はどれくらい続く?
ホワイトニングには、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの2種類があります。
ホームホワイトニングは、作製したマウストレーにホワイトニング薬材を入れ、患者さん自身で行うホワイトニング方法です。
個人差ありますが、こちらの効果は半年から1年程度です。
14日間続けるのが通常ですが、患者さん自身で行うため、怠ると当然効果はありません。
一方、オフィスホワイトニングは、歯科クリニックで歯科医師、歯科衛生士が行うもので、来院して口を開けていれば済むので、気軽な方法だと言えます。
こちらも効果は個人差がありますが、3ヶ月から半年程度です。
ホワイトニングはどのような歯にも効果がある?
自身の歯であれば、ホワイトニングによる白さのアップが目指せます。
ただし、残念ながらホワイトニングでは改善が難しい場合もあります。
例えば、以下のようなケースです。
・グレーに変色した歯
・人工歯
グレーに変色した歯は、ホワイトニングでの改善は困難です。
ラミネートベニアという、セラミックシェルを歯の表面に接着する治療であれば、改善の余地があります。
また、詰め物、差し歯、インプラントなどの人工歯も、ホワイトニングでは改善できません。
こちらは、セラミックを被せるなどすることで、他の歯と色を揃えることができます。
ホワイトニングで歯を真っ白にできる?
ホワイトニングを行うことで、歯の色は明るく白くなりますが、真っ白になるわけではありません。
もともとの歯の白さよりも3〜5段階位は白くすることが可能ですが、それ以上白い歯にしたい場合は、セラミック冠やセラミック製ラミネートベニアによる治療が必要です。
ホワイトニングの種類における効果の違いは?
歯科医師、歯科衛生士の手で行われるオフィスホワイトニングでは、患者さん自身が施術を行うホームホワイトニングよりも、濃い濃度の薬剤を使用します。
そのため、白さを実感するまでのスピードは速いと言われています。
ただしその反面、白さの持続期間については、個人差はありますが、じっくりと時間をかけて白くするホームホワイトニングの方が長いとされています。
短期間の治療で効果を長く保つことはできる?
短期間の治療で、なおかつ効果を長く保ちたいという場合には、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせる方法が有効です。
まずは、時間のかからないオフィスホワイトニングで白くして、その先はホームホワイトニングで徐々に白さを高めていきます。
スタートはオフィスホワイトニング、ゴールはホームホワイトニングとすることで、短期間で十分な白さを手に入れることができます。
また、長期に白い歯を保つためには、定期的なクリーニングとタッチアップ(追加のホワイトニング)が必要になります。
ホワイトニングの効果が薄れる原因は?
ホワイトニング後は、歯の表面を覆っているペリクル(唾液由来のタンパクの薄い膜)が除去されます。
ペリクルが再生されるまでには約24時間かかり、その間歯はとても敏感な状態です。
そのため、ホワイトニング後約24時間は、以下のような色の濃い飲食物は控えましょう。
もし口にしてしまったら、ホワイトニングの効果が薄れる可能性があります。
・色の濃い飲み物(コーヒー、お茶類、赤ワイン、炭酸飲料等)
・色の濃い調味料や香辛料(カレー、ケチャップ、醤油、わさび、焼肉のタレ等)
・色の濃い果物、柑橘類(いちご、ぶどう、オレンジ、グレープフルーツ等)
・色の濃い野菜(ほうれん草、なす、かぼちゃ、トマト等)
また、冷たいもの、熱いもの、酢の強いもの等の刺激物もできるだけ避け、喫煙も控えるべきです。
歯磨き粉でも同じような効果が得られる?
ドラッグストアなどで市販されているほとんどの歯磨き粉には、研磨剤が入っているため、歯の表面の汚れを落としたり、ホワイトニングで白くなった歯を維持したりすることには役立ちます。
しかし“ホワイトニング=白くする”という効果は期待できません。
決定的なホワイトニング効果を持つ薬剤は、過酸化水素および過酸化尿素の2種類しかないからです。
これらの薬剤の市販は、薬事法で禁じられていて、歯科クリニックでしか扱うことができません。
まとめ
ここまで、ホワイトニングの効果に関する質問をいくつかピックアップし、お答えしましたが、いかがでしたでしょうか?
歯科クリニックを介して行うホワイトニングは、安全性、効果ともに他のホワイトニングとは一線を画します。
ただし、すべての歯に効果があるわけではありませんし、必ずしも思い通りの仕上がりになるとは限らないため、要点はあらかじめ押さえておきましょう。