ホワイトニング後の食事では、着色を防ぐために、色の濃いものなどを避けなければいけません。
また、摂取する食べ物の成分についても、きちんとチェックしなければ、着色の原因になることがあります。
ここからは、ホワイトニングとポリフェノールの関係性について解説したいと思います。
ポリフェノールの概要
ポリフェノールは、ほとんどの植物に存在する苦味や色素の成分で、自然界に5,000種類以上あるといわれています。
抗酸化作用が強く、活性酸素などの有害物質を無害な物質に変える作用があり、動脈硬化など生活習慣病の予防に役立ちます。
また、ポリフェノールはその種類により、独自の機能があります。
水に溶けやすい性質があるので、比較的短時間で作用しますが、長期間効果は持続しないので、健康のために摂取するのであれば、毎日こまめに摂取することが求められます。
ポリフェノールには着色しやすいという特徴がある
健康に関することであれば、とてもメリットの大きいポリフェノールですが、こちらはホワイトニングとの相性が良くありません。
なぜなら、ポリフェノールには着色しやすいという特徴があるからです。
食べ物や飲み物などに含まれるポリフェノールが歯に付着すると、歯のエナメル質表面を覆うペリクルに付着します。
そのまま歯磨きなどで落としきれずに歯の表面に留まると、色素沈着を引き起こしてしまいます。
特にホワイトニングの直後は、こちらのリスクが高くなります。
ちなみに、色素沈着とは、色素が歯に沈みこんでいる状態をいいます。
そのため、歯の表面を磨いただけでは、なかなか落とすことができません。
ポリフェノールの種類とそれらが含まれる食品
ポリフェノールと一口にいっても、その種類はさまざまです。
具体的には、以下のようなものが挙げられます。
・アントシアニン
・カテキン
・カカオポリフェノール
・ルチン
・フェルラ酸
・イソフラボン
・クルクミン
・ショウガオール
・コーヒーポリフェノール
アントシアニン
アントシアンは、植物が紫外線など有害な光から身を守るために蓄えられる色素です。
こちらには、視力や視覚機能の改善効果があるとされていますが、ホワイトニングとの相性は悪いため、施術直後は以下のようなアントシアンを含む食品を避けましょう。
・イチゴ
・ナス など
カテキン
カテキンは、昔からタンニンと呼ばれてきた緑茶の渋みの主成分です。
カテキンの語源は、インド産のアカシア・カテキュー(マメ科アカシア属の低木)の樹液から採れるカテキューに由来しています。
こちらも、強い抗酸化や殺菌・抗菌作用を持っていますが、着色の原因になりかねないため、ホワイトニング直後は緑茶や紅茶などの摂取を控えましょう。
カカオポリフェノール
カカオポリフェノールは、その名の通りカカオ豆に含まれるポリフェノールで、血圧低下や動脈硬化予防、美容効果やアレルギーの改善効果などがあります。
しかし、ホワイトニング直後は着色につながらないよう、カカオポリフェノールを含むココアやチョコレートはなるべく避けましょう。
ルチン
ルチンは、ビタミンPとも呼ばれている水溶性のビタミン様物質です。
血管強化作用や抗酸化作用がありますが、ホワイトニング直後に摂取するのはおすすめできません。
ちなみに、ルチンは以下のような食材に含まれています。
・蕎麦
・柑橘類
・タマネギ など
フェルラ酸
フェルラ酸は、植物の細胞壁などに含まれる成分で、酸化防止のためにお菓子やデザートによく使用されます。
また、玄米などの穀類にも含まれているため、ホワイトニング直後はなるべく避けるのが無難です。
イソフラボン
イソフラボンは、主に大豆の胚芽部分に多く含まれるポリフェノールの一種で、女性ホルモンとよく似た働きを持っています。
女性らしい身体をつくる役割を持ち、女性ホルモンの減少によって引き起こされる更年期障害の症状を改善する効果や、骨粗しょう症を予防する効果があります。
大豆製品は種類が多く、口にする機会も多いため、ホワイトニング直後は注意が必要です。
クルクミン
クルクミンは、肝臓の解毒機能を強化する作用、肝機能を向上させる作用などがあります。
こちらは、ウコンに多く含まれているため、お酒をよく飲む方などは、ホワイトニング直後に多く摂取しないように気を付けましょう。
ショウガオール
ショウガオールは、加熱することで生成されるショウガの成分の一つです。
身体を内側から温める効果があり、冬の寒い時期にはピッタリですが、ホワイトニング直後に摂取するのは好ましくありません。
コーヒーポリフェノール
コーヒーポリフェノールは、主にクロロゲン酸と呼ばれる植物由来の成分です。
コーヒーは、こちらの成分に関係なく、ホワイトニング直後の歯を着色させてしまうおそれがあるため、避けなければいけません。
まとめ
ここまで、ホワイトニングとポリフェノールの関係性について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
ポリフェノールは、ホワイトニングの効果を半減させてしまう成分であり、さまざまな食材に含まれています。
前述したものをすべて避けるのは難しいかもしれませんが、歯が着色しにくい状態に戻るまでは、避けるに越したことはありません。