子どもの歯並びが悪いと、まず見た目に影響が出ますし、虫歯を発症しやすくなったり、口臭が出やすくなったりすることにもつながります。
また、これらの他にも、さまざまな不具合が出る可能性があります。
ここからは、子どもの歯並びが悪いことによる意外なデメリットについて解説します。
子どもの歯並びが悪いことによる意外なデメリット8選
子どもの悪い歯並びは以下のようなデメリットにもつながるため、親御さんは早めに矯正治療などにより、改善することを検討しましょう。
・特定の歯への負担が増える
・キレイな発音ができなくなる
・顔貌が変化する
・集中力が下がる
・精神的なストレスにつながる
・胃の負担が大きくなる
・頭痛や肩こりが起こる
・外科手術が必要になる場合がある
特定の歯への負担が増える
子どもの不正咬合により、歯と歯が噛み合うところが限定されていると、特定の歯への負担が増加します。
たとえ子どもであっても、噛む力というのはとても強く、就寝中に歯ぎしりや食いしばりといった行動がある場合は、さらに負担が大きくなります。
また、過剰な負荷がかかった歯にはダメージが蓄積され、ある日突然歯にヒビが入ったり、欠けたりといった事態も起こり得ます。
キレイな発音ができなくなる
子どもの歯並びが悪いと、キレイな発音もできなくなる可能性が高いです。
例えば、前歯が前方に突出していたり、歯並びがガタガタだったりすると、きちんと口を閉じるのが困難になります。
また、話すときに口が少し開いている状態の場合、隙間から息が漏れてしまい、歯擦音(しさつおん)と呼ばれるサ行が発音しにくくなったり、その他にもタ行やラ行がうまく発音できず、会話に支障をきたしたりすることがあります。
さらに、このような会話がしづらい状況が続くと、会話することがコンプレックスになりますし、次第に人とコミュニケーションを取ること自体がコンプレックスになることも考えられます。
顔貌が変化する
子どもの歯並びが悪いと、その噛み合わせのせいで顔に歪みが発生する場合があります。
特に、前歯や奥歯などに、あべこべに噛んでしまうような箇所がある場合は要注意です。
そのような噛み合わせの場合、噛み合わせるときに部分的に変な位置で歯が接触することにより、顎が左右にずれてしまうことが考えられます。
集中力が下がる
子どもの歯並びが乱れていると、上下の歯の噛み合わせがずれるため、しっかり噛むことができません。
また、噛むという動作は脳を活性化させる作用がありますが、正しく噛めないと脳への刺激が薄れ、集中力低下につながるとされています。
さらに、歯並びの乱れによって口呼吸が増えることも、脳の酸素を過剰に消費させ、疲れさせるため、集中力が落ちやすくなると言われています。
精神的なストレスにつながる
歯並びが悪いことに悩んでいる子どもの多くは、精神的なストレスを抱えています。
特に、子どもはまだ多感であるため、良くない自身の見た目のせいで、「人前で笑えない」「性格が暗くなった」というケースがよく見られます。
さらに、周囲から歯並びの悪さをからかわれることで、こちらのストレスは大きくなる可能性があります。
胃の負担が大きくなる
子どもの歯並びが悪いことにより、胃の負担が大きくなることも考えられます。
歯並びが悪い場合、咀嚼能力が低下するため、食べ物を細かく砕くことができず、比較的大きな状態のまま飲み込むことになります。
このように、きちんと噛み砕かれていないものが胃に入ると、必然的に負担は大きくなります。
また、食事は毎日行うことであるため、長期間しっかり噛めない状態が続くと、胃の調子が悪くなったり、何らかの疾患につながったりする可能性もあります。
頭痛や肩こりが起こる
子どもの噛み合わせの乱れは、全身のバランスにも悪影響を及ぼすことがあります。
具体的には、肩や首付近に力が入りやすくなり、過度な緊張が起こることで、頭痛や肩こりにつながりやすくなります。
また、顎関節周りの筋肉もこわばりやすくなり、顎周りに痛みや張りを感じる場合もあります。
外科手術が必要になる場合がある
子どもの噛み合わせが悪い状態を放置していると、噛むときには顎に負担がかかり、顎関節症を発症するリスクが高まります。
顎関節症を発症すると、顎からカクカクと異音がして、口がうまく開けられなくなり、顎の痛みも生じます。
また、顎関節症になった場合、治療のためにマウスピースを装着し、生活習慣の修正をする必要がありますし、最悪の場合、外科手術を受けなければならないことも考えられます。
まとめ
ここまで、子どもの歯並びが悪いことによる意外なデメリットについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
虫歯や歯周病、口臭や見た目の変化以外にも、子どもの歯並びが悪いことにはさまざまなデメリットがあります。
そのため、親御さんは子どもの生活における制約や負担を増やさないよう、なるべく早い段階で歯科クリニックに相談し、矯正治療を受けさせるべきだと言えます。