歯科クリニックが取り扱うホワイトニングは、歯の黄ばみが気になる方が、自然な白い歯を手に入れるための治療です。
また、歯の黄ばみの原因の一つに喫煙が挙げられますが、ヤニ汚れはホワイトニングで落とせるのでしょうか?
また、治療中は禁煙しなければいけないのでしょうか?
今回はこれらの点について解説します。
ホワイトニングでヤニ汚れは落とせるのか?
長年タバコを吸い続けてきたことにより、歯が黄色くなってしまった方が、ホワイトニング治療を検討するというケースは少なくありません。
こちらの汚れは、歯科クリニックで受けるオフィスホワイトニングにより、一気に白くなります。
また、同時に歯のクリーニングを受けることで、頑固なヤニ汚れを取り除くことができるため、ダブルの効果が期待できます。
もちろん、クリーニングはヤニをキレイに落とすため、これだけでもある程度は審美性が高くなりますが、クリーニングはあくまで歯の表面についたステインなどを落とし、歯本来の色を取り戻すことを目的としています。
一方、ホワイトニングは、それ以上の白さを維持できることが期待できるため、ヤニだけでなく、飲食による歯の黄ばみやくすみを白くするには、ホワイトニングがもっとも効果的です。
タバコを吸っていてもホワイトニングは受けられるのか?
タバコは歯の着色の原因となりますが、タバコを吸っている方でも、ホワイトニングを受けることは可能なのでしょうか?
結論から言うと、タバコを吸っている方は、ホワイトニングを受ける前に禁煙すべきだと言えます。
喫煙のデメリットとしては、主に以下のようなことが挙げられます。
・唾液の分泌量が減る
・口内が乾燥する
・歯の表面が乾燥する
・着色が付きやすい歯になる
・タバコのヤニが付着する など
このような状態でホワイトニングを行うと、効果が出にくくなったり、色戻りが早くなったりするおそれがあります。
また、単純に治療の回数や費用がかさむことにもつながるため、ホワイトニングを受ける1～2ヶ月前くらいまでには、禁煙することをおすすめします。
ホワイトニング後にもタバコを吸ってはいけない?
ホワイトニングを受ける前だけでなく、受けた後も基本的にはタバコを吸ってはいけません。
ホワイトニング後の歯は、表面が敏感になっていることから、いつも以上に着色しやすくなっています。
また、ホワイトニング後にタバコを控える時間の目安は、施術の方法によって変わってきます。
歯科クリニックでオフィスホワイトニングを受けた場合は、その後24～48時間は禁煙すべきです。
自宅で行うホームホワイトニングの場合は、マウスピースや薬剤のメーカーにもよりますが、使用後6時間程度はタバコを吸わないようにしましょう。
ちなみに、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングをあわせるデュアルホワイトニングの場合、術後1時間程度は禁煙することが求められます。
デュアルホワイトニング後の禁煙時間が短いのは、こちらが色戻りのリスクが低い施術方法だからです。
ホワイトニングの効果を持続しつつタバコを吸いたい場合はどうする?
ホワイトニングの効果をなるべく落とさず、治療中もタバコを吸いたいという方は、ヤニの影響を抑えるケアを行うべきです。
具体的には、着色汚れに特化した歯磨き粉を使用すること、喫煙後にブラッシングをすることです。
こちらの方法により、ヤニが歯に付着したままの時間を短くできます。
また、歯科クリニックで定期的な歯のクリーニングを受けることでも、タバコを吸いながら、ホワイトニングの効果を維持しやすくなります。
加熱式タバコでも歯は黄色くなるのか?
ホワイトニング治療中には、歯の黄ばみを防ぐために、注意しなから喫煙を向き合っていかなければいけませんが、こちらはあくまで紙巻きタバコの話です。
加熱式タバコや電子タバコの場合、歯の着色はほとんどありません。
通常の喫煙で歯が黄ばむ原因は、タールという物質です。
歯の表面はエナメル質で覆われていますが、タバコを吸うたびに歯の表面部分にタールが付着し、それが目に見える形で黄色く着色していきます。
一方、加熱式タバコの場合、ニコチンは含まれているものの、タールはほとんど含まれていないため、歯に付着する心配がなく、歯も黄ばみにくいとされています。
また、口臭についても、加熱式タバコ特有の燻したようなニオイはあるものの、こちらはすぐに消え、朝起きたときの嫌なニオイもなくなります。
ただし、加熱式タバコが歯に良いものというわけではありません。
ニコチンが含まれていることから、血管の収縮や唾液量の減少が起こり、虫歯や歯周病のリスクは高まります。
まとめ
ここまで、ホワイトニングとタバコの関係について詳しく解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
喫煙による黄ばみはホワイトニングで落とすことができますが、治療中の喫煙は効果が半減してしまうことにつながります。
また、ホワイトニングとの相性が悪いのは紙巻きタバコであり、加熱式タバコや電子タバコについては、直接歯の黄ばみに関与することはほとんどありません。
