ホワイトニングは、歯の審美性を高める代表的な治療法です。
そのため、以前から歯の黄ばみが気になっていた方にとっては、憧れの治療かと思いますが、こちらは場合によっては痛みを伴います。
ここからは、ホワイトニングで痛みが出る主な原因や対処法について解説したいと思います。
ホワイトニングで痛みが出る原因6選
ホワイトニングを行うことによって発生する痛みは、主に以下のようなことが原因です。
・虫歯
・歯周病
・知覚過敏
・歯のヒビや欠損
・薬剤の濃度が高い
・ホワイトニング機器の熱が強い
虫歯
虫歯がある状態でホワイトニングを行うと、痛みが出る可能性が高いです。
虫歯があるということは、歯のエナメル質が溶けて穴が開いた部分があるということです。
このような部分は、エナメル質に保護されていないため、ホワイトニングの薬剤が浸透し、象牙質が刺激を受け、痛みが出ます。
また、虫歯治療後の詰め物に隙間がある場合も、同様に痛みが出やすくなります。
歯周病
歯周病がある方は、通常よりも歯茎が下がっています。
これにより、歯の根っこの部分が露出し、ホワイトニングで痛みを感じることがあります。
歯茎に埋まっていない部分の歯は、表面をエナメル質が覆っていますが、埋まっている部分の歯はエナメル質に覆われていません。
また、代わりに守ってくれていた歯茎が下がってしまうと、象牙質が露出し、薬剤がしみるという仕組みです。
ちなみに、歯周病だけでなく、加齢や歯の磨きすぎによっても歯茎は下がることがあります。
知覚過敏
知覚過敏がある方も、ホワイトニングによる刺激に敏感に反応し、痛みを引き起こすことがあります。
知覚過敏の方は、エナメル質が削られて象牙質が露出していることで、冷たいものや温かいもの触れたり、刺激が加わったりするときに痛みを感じます。
こちらは、ホワイトニングの薬剤が触れたときも例外ではありません。
また、ホワイトニングがきっかけで知覚過敏を発症する方もいます。
ホワイトニングの薬剤を使用すると、歯の一番表面にあるペリクルという膜が剥がれ、エナメル質が剥き出しになります。
このとき、エナメル質も同時に溶けてしまい、象牙質に刺激が与えられ、痛みが出るという仕組みです。
ちなみに、ペリクルは通常24時間程度で自己再生するため、ホワイトニング後しばらく経てば痛みは治まります。
歯のヒビや欠損
歯にヒビが入っていたり、欠けたりしている場合、その隙間からホワイトニングの薬剤が入り込み、刺激を受けることがあります。
特に、ヒビは目で見てもわかりにくいため、ホワイトニングを受ける前に歯科クリニックできちんと確認してもらいましょう。
ちなみに、歯のヒビや欠損は、外傷だけでなく、就寝中に無意識に行っている歯ぎしりや食いしばりでも起こることがあります。
薬剤の濃度が高い
ホワイトニング時に使用する薬剤の濃度が濃い場合も、施術時には痛みが出る可能性が高いです。
歯科クリニックで使用するホワイトニング剤は、濃度が高いケースが多いです。
主な成分は過酸化水素で、その他には過酸化尿素や酸化チタン、窒素などが含まれていることもあります。
また、こちらは十分な安全性が認められている薬剤であるため、使用すること自体に問題はありませんが、あまりに濃度が高すぎる場合は痛みにつながるため、痛みを感じる場合は、医師に相談して調整してもらうことが大切です。
ホワイトニング機器の熱が強い
歯科クリニックで施術を行うオフィスホワイトニングでは、専用のホワイトニング機器を使用します。
こちらは、発せられる熱により、薬剤の効果を高めるものですが、機器からの熱が強ければ強いほど、歯に染みやすくなります。
特に知覚過敏の方は、こちらの熱に敏感であるため、前もって留意しておいてください。
ホワイトニングで発生する痛みの対処法
ホワイトニングで痛みを感じたときは、以下のような対処法がおすすめです。
・ブラッシングやうがいをする
・甘いものや冷たいもの、温かいものを避ける
・鎮痛剤を服用する
痛みを感じたら、まずはブラッシングやうがいをしましょう。
ホワイトニングの際に使用した薬剤や口内に残っている可能性があるため、ブラッシングやうがいで洗い流します。
また、ホワイトニングをしてから24時間程度は、知覚過敏を起こしやすい状態です。
そのため、刺激となるような甘いものや冷たいもの、温かいものはなるべく摂取しないようにしましょう。
ちなみに、痛みが続く場合は鎮痛剤を飲むのもおすすめですが、こちらは痛みを抑えるだけで、ホワイトニングによる影響を取り除けるわけではありません。
まとめ
ここまで、ホワイトニングで痛みが出る主な原因と対処法について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
虫歯や歯周病がある方は、ホワイトニング時の痛みを軽減させるために、先にそれらの治療から始めましょう。
また、ホワイトニング中の痛みはブラッシングやうがいなどで対処し、どうしても我慢できないほどの痛みがある場合は、すぐに歯科クリニックの医師に相談してください。