ワイヤー矯正、マウスピース矯正というまったく異なる矯正方法を組み合わせたのがハイブリッド矯正です。
特徴の異なる矯正方法で歯並びをキレイにできるこちらの方法は、メリットが大きく近年人気が高まってきています。
今回は、ハイブリッド矯正が向いている方の特徴について解説します。
ハイブリッド矯正が向いている人6選
ハイブリッド矯正は、以下の特徴を持つ方に向いています。
・治療期間を短縮したい人
・目立ちにくさと矯正効果を両立したい人
・自己管理の手間をなるべく省きたい人
・痛みを軽減したい人
・転院の可能性がある人
・間食が少ない人
各項目について詳しく説明します。
治療期間を短縮したい人
ハイブリッド矯正は、矯正治療の期間を短縮したい方には向いています。
なぜなら、2つの矯正方法を組み合わせることで、それぞれを単独で行うよりも治療期間が短縮できるからです。
ワイヤー矯正を単独で行う場合、治療が完了するまでには2年程度を要することもあります。
マウスピース矯正も同様に、それだけで歯を移動させようとすると、2~3年ほどの治療期間がかかります。
一方、ハイブリッド矯正は、多くの場合1年半以内で治療が完了します。
こちらは、大きく歯を動かすワイヤー矯正、細かく調整するマウスピース矯正のメリットが合わさっているからです。
それぞれの得意不得意をカバーし合い、スピーディーな矯正治療を実現します。
目立ちにくさと矯正効果を両立したい人
目立ちにくい矯正器具で、なおかつしっかり矯正効果を得たいという方にも、マウスピース矯正は向いています。
ハイブリッド矯正では、ワイヤーを奥歯にのみ部分的に装着するため、従来のワイヤー矯正よりも目立ちにくい矯正治療が行えます。
またマウスピースだけでは難しい症例も、ワイヤーを効果的に使用することで治療効果を高めながら、なおかつ人目を気にすることなく治療を進められます。
自己管理の手間をなるべく省きたい人
ハイブリッド矯正は、自己管理の手間をなるべく省きたい方にもおすすめです。
ワイヤー矯正は固定式の矯正装置を装着するため、食事やブラッシングの際、常につけたままにしなければいけません。
そのため、食事の内容やブラッシングの方法に気を付けなければ、器具の間に食べカスが挟まります。
またマウスピース矯正は、食事やブラッシングの際に取り外すことができますが、マウスピースのメンテナンスが必要です。
しっかり汚れを落とした上で再度装着しなければ、ワイヤー矯正と同じように口内環境の悪化につながります。
ハイブリッド矯正は、これら2つの矯正方法における自己管理の手間を極力省きながら、なおかつメリットを得られる方法です。
痛みを軽減したい人
ハイブリッド矯正は、矯正治療における痛みを軽減させたい方にもおすすめです。
こちらは、痛みが比較的強いと言われるワイヤー矯正の治療期間を短縮できるからです。
ワイヤー矯正は、歯を大きく動かすことができ、なおかつ移動させるスピードも早いです。
しかし、その分歯にかかる負担は大きくなりやすく、痛みに強くない方にとってはかなりの苦痛を伴うでしょう。
一方、マウスピース矯正は歯を動かすスピードが緩やかであり、痛みはほとんど感じません。
もちろん、マウスピース矯正単独で行う場合がもっとも痛みを軽減できますが、治療効果を得ながら痛みも減らしたいという方にとっては、ハイブリッド矯正が向いています。
転院の可能性がある人
矯正治療中、転院の可能性がある方は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正を単独で行うよりも、ハイブリッド矯正が向いていると言えます。
なぜなら、比較的短期間で治療を完了させられるからです。
矯正治療を行っている期間中、急に転勤になるといったケースは決して珍しくありません。
このようなケースでは、転院を余儀なくされることもあります。
しかし、矯正治療は基本的に、最初から最後まで同じ歯科クリニックで行わなければいけません。
もし転院になると、患者さんの治療データがうまく引き継がれなかったり、歯科医師によるサポートが難しくなったりします。
そのため転院の可能性がある方は、ハイブリッド矯正で早めに歯の問題を解決することが望ましいです。
間食が少ない人
もともと間食をあまり食べないという方も、ハイブリッド矯正に向いています。
なぜなら、間食はワイヤー矯正、マウスピース矯正のいずれにとっても良くない習慣だからです。
ワイヤー矯正は器具を取り外すことができないため、間食が増えると食べカスが溜まるリスクが高まります。
一方マウスピース矯正は、食事のたびにマウスピースを取り外さなければいけないため、間食が多いと面倒です。
間食が少なければ、いずれの矯正方法でもデメリットは少なくなります。
まとめ
ハイブリッド矯正は、ワイヤー矯正とマウスピース矯正のメリットを両方得たいという方におすすめの矯正治療法です。
また、それぞれのデメリットをなるべく打ち消したい方に向いている方法でもあります。
さらに治療期間を短縮したい方や、転院の可能性がある方、間食が少ない方なども、選択肢の一つとして考えておくべきです。