ハイブリッド矯正で使用するワイヤー矯正は、口内に装置が装着されたままの状態で食事を摂らなければいけません。
そのため、取り外しが可能なマウスピース矯正に比べて、食事に関する注意点は多くなります。
今回はワイヤー矯正期間中の食事における注意点や、矯正中でも食べやすいもの、食べにくいものについて解説します。
ワイヤー矯正期間中の食事における注意点
ワイヤー矯正期間中に食事を摂る場合、食べカスなどが口内に残りやすくなります。
こちらは、固定されたブラケットやワイヤーと歯の間に食べカスが挟まるからです。
そのため、挟まりやすい食べ物はなるべく避け、食後は丁寧にブラッシングをすることが大切です。
ブラッシングを丁寧にしなければいけないのは、食事の際と同様、矯正装置を装着したままの状態で行わなければいけないことが理由です。
天然歯と同じように磨いていても、矯正装置と天然歯の間に挟まった食べカスなどは、簡単に取り除くことができません。
またワイヤー矯正の装置をつけ始めたばかりの頃は、歯に大きな力が加わるため、ある程度の痛みが出ます。
こちらは少しずつ緩和されていきますが、少しでも痛みを抑えるためには硬いものを避け、やわらかいものを積極的に摂取することを意識しましょう。
ワイヤー矯正期間中でも食べやすいもの
ハイブリッド矯正のワイヤー矯正期間中でも、食べやすいものを選べばそこまで虫歯のリスクが高まったり、ストレスが溜まったりすることはありません。
以下ではタンパク質系、野菜・フルーツ系、パン・スイーツ・お菓子系、主食系の食べやすいものについて解説します。
タンパク質系の食べやすいもの
ワイヤー矯正期間中でも肉や魚などのタンパク質をしっかり取りたいという方は、以下の食べやすいものを摂取するのがおすすめです。
・焼き魚、煮魚
・豚の角煮
・鶏肉の煮物
・豆腐
・高野豆腐
・卵
・納豆 など
野菜・フルーツ系の食べやすいもの
野菜やフルーツは、ビタミンなどの栄養素が豊富なため、ワイヤー矯正期間中でも積極的に採り入れるべきです。
特に以下のようなものは、ワイヤー矯正をしていても食べやすいためおすすめです。
・イチゴ
・バナナ
・キウイ
・ブドウ
・メロン
・トマト
・みじん切りにした野菜 など
パン・スイーツ・お菓子系の食べやすいもの
パンやスイーツ、お菓子は基本的に歯に挟まりやすく、虫歯のリスクが高いものも多いです。
しかし単純な食べやすさだけで考えるのであれば、以下のものを選ぶようにしましょう。
・カステラ
・生の食パン
・蒸しパン
・クリームパン
・ゼリー
・プリン
・かき氷
・アイスクリーム
・ケーキ など
主食系の食べやすいもの
主食系には米や麺類などがありますが、こちらにも食べやすいものはあります。
白米はやわらかいため基本的に食べやすく、それ以外でいうと以下のものもワイヤー矯正期間中の主食としては適しています。
・やわらかめのうどん
・おかゆ
・オムライス
・ちらし寿司
・ラーメン
・親子丼
・カレーライス
・ドリア
・そうめん など
ワイヤー矯正期間中は食べにくいもの
今度はワイヤー矯正期間中に食べにくいタンパク質系、野菜・フルーツ系、パン・スイーツ・お菓子系、主食系の食べ物をそれぞれ見てみましょう。
タンパク質系の食べにくいもの
タンパク質系でいうとそもそも硬い食材や焼いたもの、揚げたものなどは食べにくくなる可能性が高いです。
具体的には、以下のようなものが該当します。
・ステーキ
・タコ、イカ(生、加熱したもののいずれも)
・唐揚げ
・とんかつ
・軟骨の唐揚げ
・砂肝
・スルメ など
野菜・フルーツ系の食べにくいもの
野菜・フルーツ系も、硬さのあるものはできる限り避けるのが無難です。
例えば以下の野菜やフルーツは、食べにくさを感じやすいため、細かくカットしたり、やわらかく調理して食べやすくしたりすることが大切です。
・野菜スティック
・生のリンゴ(丸かじり)
・ブロッコリーの茎
・生のキャベツの芯 など
パン・スイーツ・お菓子系の食べにくいもの
やわらかいパンやスイーツ、お菓子はワイヤー矯正期間中でも食べやすいですが、硬さがあるものや粘着性の高い以下のようなものは避けるべきです。
・フランスパン
・プレッツェル
・煎餅
・ナッツ
・ソフトキャンディー
・グミ
・キャラメル
・ガム など
主食系の食べにくいもの
主食系の食べにくいものとしては、硬さのあるものの他、大きく口を開けなければいけないものなども該当します。
具体的には以下のようなものです。
・ハンバーガー
・カツ丼
・恵方巻
・バゲットサンド など
まとめ
ここまでご覧いただいた方はもうおわかりのように、ハイブリッド矯正のワイヤー矯正期間中でも、問題なく食べられるものは多いです。
ただし著しく歯に挟まりやすいものや、硬さのあるものについては、歯が正しく移動するまで避けることが無難です。
ちなみにマウスピース矯正に移行した後も、歯のダメージが大きいものや挟まりやすいものについては、可能な限り摂取しないことをおすすめします。