インビザラインとアソアライナーは、どちらもマウスピース矯正の一種ですが、適応症例や費用などさまざまな違いがあります。
また異なる治療であることから、当然治療の流れについても変わってきます。
今回は、インビザラインとアソアライナーの一般的な流れを比較し、違いについて解説していきます。
インビザラインの一般的な流れ
インビザラインは、一般的に以下のような流れで治療が行われます。
・カウンセリング
・精密検査
・シミュレーション作成
・マウスピース発注
・矯正
・経過相談
・治療終了
・保定
各項目について詳しく説明します。
カウンセリング
インビザラインの治療は、まず歯科医師とのカウンセリングから始まります。
カウンセリングでは、歯並びに関する悩みを伝え、歯の動かし方や治療期間、費用などについて説明を受けることになります。
精密検査
精密検査では、安全に歯を移動させるために、CT撮影やレントゲン撮影が実施されます。
またデジタルで正確に型取りができる最新の機器を使用し、歯の型取り(口腔内スキャン)と口の中、顔の写真撮影が行われます。
シミュレーション作成
カウンセリングや精密検査のデータをもとに、患者さんの歯の状態を分析し、最新のシミュレーションによる治療計画が作成されます。
治療計画が作成したら再び来院し、具体的な内容について詳しい説明を受けます。
マウスピース発注
治療計画の説明が終了したら、マウスピースの発注が行われます。
インビザラインはアメリカでマウスピースを作成するため、完成までにはおよそ1~2ヶ月程度かかります。
矯正
マウスピースが完成したら、いよいよ矯正治療が開始されます。
1週間後ごとにマウスピースを交換し、無理なく歯を動かしていきます。
またインビザライン矯正中は、マウスピースのほか歯の表面にアタッチメントも装着します。
こちらはマウスピースと噛み合うことで、歯を動かす力をしっかりと伝えるためのものです。
経過相談
最初に受け取ったマウスピースを使い終わったら、一度歯科クリニックを訪れ、治療の経過を診てもらいます。
当初のシミュレーション通りに歯が動いているかどうか、歯科医師と一緒にモニターを見ながら確認します。
またそこからは患者さんの歯並び応じて、口腔内スキャンやマウスピースの作成、矯正や経過相談といった流れを繰り返します。
治療終了
必要な治療期間が終了し、歯並びがキレイになったら、最後に歯科クリニックで仕上げの処置を行います。
具体的には噛み合わせの最終調整、アタッチメントの取り外しなどを行って完了です。
保定
インビザラインの治療が終わってしばらくの間は、歯並びがしっかり固定されていません。
そのため、リテーナーという装置を装着し、後戻りを防ぐ必要があります。
ちなみに、リテーナーの装着期間は2年前後です。
アソアライナーの一般的な流れ
一方、アソアライナーもインビザラインと同じく、以下のような流れで行われます。
・カウンセリング、精密検査、シミュレーション作成
・マウスピース発注、矯正
・経過相談、治療終了
・保定
しかし、内容は微妙に異なるため、インビザラインと比較しながら解説します。
カウンセリング、精密検査、シミュレーション作成
治療前にカウンセリングや口内の精密検査を行うのは、インビザラインもアソアライナーも同じです。
またカウンセリングや検査のデータを参考にしたシミュレーションも、同じような流れで作成されます。
マウスピース発注、矯正
治療計画の作成後は、アソアライナーのマウスピースを発注しますが、こちらの段階ではインビザラインとの違いが大きく現れます。
まずアソアライナーは、マウスピースの発注から完成まで10日ほどしかかかりません。
そのため、インビザラインよりもスピーディーに治療を始められます。
またアソアライナーのマウスピースにはソフトタイプ、ミディアムタイプ、ハードタイプの3種類があります。
こちらを使い分けるという点も、インビザラインとは異なる点です。
経過相談、治療終了
経過相談は、マウスピースの適合を確認し、次のマウスピースを作製するために必要です。
ちらはインビザラインと同じであり、キレイな歯並びになるまで矯正治療と経過相談を繰り返します。
理想の位置まで歯が移動したら、アソアライナーの治療は完了です。
部分矯正の場合は、インビザラインよりも大幅に矯正期間が短くなる可能性があります。
保定
アソアライナーはインビザラインより矯正期間が短いケースが多いですが、治療終了後の保定についてはしっかりと行わなければいけません。
まとめ
インビザラインとアソアライナーの流れを比較すると、使用するマウスピースの作製期間と種類に大きな違いがあることがわかります。
また部分的な矯正治療を行うことも多いアソアライナーは、インビザラインよりも矯正期間が短くなることが考えられます。
もしインビザライン、アソアライナーのいずれかを受けようと考えているのであれば、前述したような流れについてはきちんと把握しておきましょう。