インビザラインを用いて矯正治療を行う場合、これまでと同じように食事を摂ることはできません。
きちんとスケジュール通り歯を動かし、トラブルを発生させないためにも、食事には細心の注意を払う必要があります。
今回は、インビザライン矯正中の食事におけるポイントをいくつか解説します。
インビザライン矯正中の食事におけるポイント7選
インビザライン矯正中に食事を摂る場合、以下のポイントは必ず押さえておくべきです。
・食事の際はマウスピースを外す
・長時間外さない
・硬いものを噛まないようにする
・ガムは糖類ゼロのキシリトールガムを選ぶ
・飲み物を飲むときもマウスピースを外す
・ストローで飲み物を飲むのも基本はNG
・食後は必ずブラッシングをしてから装着する
各項目について詳しく説明します。
食事の際はマウスピースを外す
インビザライン矯正中の食事は、必ずマウスピースを外した状態で行います。
装着したまま食事をすると、歯とマウスピースとの間に食べカスが詰まり、虫歯を発症しやすくなります。
またカレーなどの色素が強いものは、マウスピースを変色させ、見た目を悪くしてしまいます。
さらにマウスピースは薄さと柔軟性が特徴の装置であるため、装着したまま食事をすると変形や破損のリスクが高まります。
長時間外さない
インビザライン矯正中、食事の際はマウスピースを外さなければいけないと言いましたが、長時間外すのは良くありません。
インビザラインの装着時間は、最低でも1日20時間は確保する必要があります。
そのため一日に何回も食事を摂り、その都度マウスピースを取り外していると、装着時間が短くなってしまうおそれがあります。
特に間食が多かったり、食べ歩きが趣味だったりする方は注意が必要です。
硬いものを噛まないようにする
インビザライン矯正中、マウスピースを外した状態で食事を摂る場合でも、なるべく硬いものは噛まないようにしましょう。
硬い煎餅やフランスパンなどを矯正期間中に噛んでしまうと、顎の骨の代謝が阻害され、歯の動きに悪影響を与えてしまう可能性があります。
その他、骨付き肉やとうもろこしなど、かじりつく食べ物も同じように控えるべきです。
ガムは糖類ゼロのキシリトールガムを選ぶ
インビザラインのマウスピースを装着した状態であっても、ガム程度であれば噛むことは可能です。
しかし、このときは糖類ゼロのキシリトールガムを選ぶようにしましょう。
虫歯予防成分として有名なキシリトールが含まれたガムであれば、虫歯のリスクを抑えつつ噛むことができます。
ただし、装着したままでは食感もあまり良くないため、できればマウスピースを外した状態で噛むようにしてください。
飲み物を飲むときもマウスピースを外す
インビザライン矯正中は固形の食べ物だけでなく、飲み物を飲むときもマウスピースを外しましょう。
なぜなら、マウスピースに色素が付着し、変色する可能性があるからです。
特にコーヒーやお茶、赤ワインなどの色素が強い飲み物を飲む場合、必ずマウスピースを外さなければいけません。
また炭酸飲料についても、インビザラインとの相性はあまり良くないと言えます。
こちらは、炭酸がマウスピースの素材を劣化させる可能性があるからです。
そのため、マウスピースを付けたまま飲み物を飲む場合は、水もしくは白湯を選びましょう。
ストローで飲み物を飲むのも基本はNG
インビザライン矯正中、どうしてもマウスピースを付けたまま飲み物を飲みたいという方は、ストローを使用することも考えるかと思います。
確かに、ストローを使用すれば歯やマウスピースに飲み物が触れずに飲めそうですが、実際はそうとは限りません。
たとえストローを使用しても、口内に多少の糖分や色素は残ります。
また熱い飲み物については、ストローで飲むと喉を火傷してしまう可能性があるため、絶対に控えてください。
食後は必ずブラッシングをしてから装着する
インビザライン矯正中は、マウスピースを外して食事を摂った後、必ずブラッシングをしてからマウスピースを装着しなければいけません。
口内に食べカスが残っている状態で装着すると、マウスピースの内側に細菌が付着するからです。
また歯に細菌が付着したままの状態は、虫歯や歯周病のリスクを高めるためとても危険です。
万が一虫歯や歯周病を発症してしまったら、インビザライン矯正を中断し、虫歯や歯周病の治療を優先しなければいけません。
ちなみに、歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルフロスも併用すれば、口内やマウスピースをより清潔に保つことができるためおすすめです。
まとめ
インビザラインは痛みが少なく、ワイヤー矯正のように矯正治療中であることが目立ちにくいため、手軽に始めやすいです。
ただしルールを守って使用しなければ、思うように歯が移動しなかったり、余計な費用がかかったりするおそれがあります。
またインビザライン矯正中の食事、ブラッシングなどのポイントについては、治療後歯科医師に相談すれば詳しく教えてくれます。