虫歯を予防するにあたって欠かせないのが、日々のブラッシングと適切な食生活です。
しっかりブラッシングができていても、食生活まで気が回らないというケースはよくあります。
また虫歯予防に効果的な食材の一つに、大豆が挙げられます。
今回は、大豆が虫歯予防におすすめの理由について解説します。
大豆が虫歯予防に効果的な理由4選
大豆は私たち日本人の食生活にとって、必要不可欠な食材といっても過言ではありません。
また大豆が虫歯予防に効果を発揮する理由としては、主に以下のことが挙げられます。
・歯を構成する栄養素を多く含んでいる
・グリシンを含んでいる
・いろいろな形で摂取できる
・毎日食べられる
各項目について詳しく説明します。
歯を構成する栄養素を多く含んでいる
大豆は歯を構成する6つの栄養素のうち、3つを含んでいます。
具体的にはカルシウム、タンパク質、マグネシウムの3つであり、このことから虫歯予防には効果的だと言えます。
大豆に含まれるカルシウムは、歯の原料になる大切な栄養素で、体内のカルシウムのおよそ99%は歯と骨に使われます。
またタンパク質は、歯の土台となる歯茎を形成するために必要です。
さらにマグネシウムは、歯を支えるための歯槽骨を形成する栄養素で、カルシウムの吸収をサポートする働きもあります。
これだけ見ても、いかに大豆が歯にとって良い食品かということがわかります。
グリシンを含んでいる
虫歯予防として大豆を摂取する際、注目すべき成分にはグリシンも挙げられます。
こちらは虫歯菌に抵抗するために必要な成分です。
代表的な虫歯菌はミュータンス菌と呼ばれるものですが、アミノ酸の一種であるグリシンと結合すると、活動が弱まり増殖を防ぎます。
大豆はグリシンを豊富に含んでいるため、虫歯菌への抵抗力を高めたいという方にはおすすめです。
ちなみにグリシンは体内でつくられる非必須アミノ酸であり、虫歯菌の増殖を防ぐだけでなく、不眠改善や抗酸化作用も得ることができます。
いろいろな形で摂取できる
いろいろな形で摂取できるという点も、大豆が虫歯予防におすすめの理由です。
冒頭でも触れたように、虫歯予防の一環として、食生活にまで気を遣える方はなかなかいません。
こちらの理由の一つに、「特定のものばかり食べると飽きてしまう」ということがあります。
大豆の場合、納豆や油揚げなどの食品だけでなく、豆乳などの飲料、醤油や味噌などの調味料からも摂取できます。
またこれらはすべて、スーパーやコンビニなどで簡単に手に入るものばかります。
そのため、虫歯予防として摂取を習慣づけるにはピッタリの食品だと言えます。
毎日食べられる
虫歯予防効果がある食品といっても、「毎日食べすぎてしまうと健康被害が出るのでは?」という疑問を持つ方もいるでしょう。
しかし大豆にはそのような心配がありません。
そのため、毎日虫歯予防の一環として摂取し続けることができます。
大豆は日本人にとって、古くから食べ続けてきた伝統食です。
歴史的にも、大豆を食べることによって害が出たということはないため、神経質になる必要はありません。
大豆が歯に与える悪影響とは?
大豆は虫歯予防につながる食品としては優秀ですが、歯に悪影響を及ぼすこともあります。
こちらは、イソフラボンによる着色です。
大豆にはイソフラボンという成分が含まれていて、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすることで知られています。
具体的には、肌を美しくしたり、骨密度を維持して骨粗鬆症を防いだりする効果があります。
しかしイソフラボンはポリフェノールの一種であり、歯を黄ばませてしまう可能性があります。
特にホワイトニングを受けたばかりの方などは、着色が色濃く出てしまう可能性があるため、摂取を控えなければいけません。
おすすめの大豆の摂取方法
虫歯予防として大豆を摂取する場合におすすめなのが、豆乳を飲むことです。
豆乳であれば、毎日大豆を調理する必要もありませんし、時間がない移動中などでも効率的に大豆を摂取できます。
目安としては、1日に200ml程度の豆乳を摂取するのが理想的です。
歯の黄ばみを予防するのであれば、豆乳を飲んだ後にすぐ口をすすぐ習慣をつけましょう。
こうすることで、イソフラボンが歯の表面に長時間滞在するのを防ぎ、歯の色素沈着リスクを軽減できます。
ちなみに豆乳以外でいうと、豆乳バーなどの健康食品もおすすめです。
豆乳バーも、豆乳と同じく気軽にコンビニなどで購入できる上に、時間がなくても食べられます。
特に豆腐が苦手な方にとっては、おやつ感覚で食べられる豆乳バーをおすすめします。
まとめ
虫歯予防のための食事と聞くと、一切甘いものを食べてはいけなかったり、同じものばかり食べ続けなければいけなかったりというイメージを持つ方もいるかもしれません。
実際は決してそのようなことはなく、虫歯予防効果のある栄養素をバランス良く摂取すれば、ある程度自由に食事ができます。
また食生活で虫歯を予防するためには、必ず大豆製品を摂取するようにしましょう。