ホワイトニングにより、まるで芸能人のような白く美しい歯を手に入れたいという方は多いでしょう。
近年は、昔と比べて一般の方にとっても、ホワイトニングは身近な施術として認識されています。
しかし、ホワイトニングは保険が適用されない自費診療です。
今回は、ホワイトニングが自費診療になる理由を中心に解説します。
ホワイトニングが自費診療になる理由
ホワイトニングが自費診療として提供されるのは、審美を目的とした施術だからです。
歯科クリニックで保険診療となるものは、虫歯治療や歯周病治療など、歯や顎の機能を回復させる処置のみです。
歯の黄ばみについてはあくまで見た目が悪くなっているだけであり、機能を失っているわけではないため、施術は保険が利かないのです。
また医療費控除についても、審美目的の施術は対象外であるため、ホワイトニングにかかった費用を医療費控除の対象として申請することはできません。
つまり、ホワイトニングを受ける場合は、ある程度費用がかかることを覚悟しなければいけないということです。
ホワイトニングの費用相場について
すべての歯科クリニックで自費診療として提供されるホワイトニングには、費用相場が存在します。
ホワイトニングの方法により、以下のように相場は異なります。
・オフィスホワイトニング：約23,000～70,000円
・ホームホワイトニング：約12,000～40,000円
・デュアルホワイトニング：約40,000～90,000円
自費診療の中でも、もっとも安く受けられるのは自宅でマウスピースを使用して行うホームホワイトニングです。
またデュアルホワイトニングはホームホワイトニング、オフィスホワイトニングを掛け合わせる方法のため、どうしても金額は高くなってしまいます。
ちなみに自費診療の場合、歯科クリニックは金額を自由に設定できます。
高額にしすぎると集患に影響を及ぼすため、そこまで相場から乖離した歯科クリニックは多くありませんが、相場より多少金額が高くなることは十分にあります。
ちなみにホワイトニングの費用相場には、そのエリアの特性も関係しています。
例えば都心部であったり、周辺にホワイトニングを行う歯科クリニックがひしめいていたりする場合、相場より大きく金額が上がったり下がったりすることがあります。
セラミックなどの被せ物も自費診療
ホワイトニングと同じく、白く美しい歯を手に入れるための治療法として、セラミック治療が挙げられます。
しかし、残念ながらセラミック治療も保険は適用されません。
セラミックは素材自体が高額な上に、治療には高度な技術が求められますし、作製には歯科技工士の手も借りなければいけません。
またセラミックは、虫歯を治療した後などに装着されるケースが一般的です。
そのため治療目的のようにも思えますが、セラミック自体は審美性をアップさせる目的で使用されるため、審美目的という扱いになります。
ちなみに、セラミック治療は1本あたり数万～数十万円の費用がかかります。
CAD/CAM冠は保険の対象になる
少しでも安く歯を白くしたい方にとって、ホワイトニングやセラミック治療はおすすめできません。
もし保険診療にこだわるのであれば、CAD/CAM冠を取り扱っている歯科クリニックを訪れましょう。
CAD/CAM冠は、コンピューターによってデザイン・作製されたハイブリッドレジン製の補綴物です。
セラミックのような透明感はありませんが、色が白いため装着することで口元の審美性はアップします。
ただし、長期間の使用で変色するリスクがあることや、割れやすかったり磨耗しやすかったりすることはデメリットです。
クリーニングも保険診療になることがある
歯の見た目をキレイにする処置という意味では、クリーニングも効果的です。
またこちらはホワイトニングとは違い、保険診療で受けられることがあります。
具体的には歯周病治療の一つとして、歯面清掃や歯石取りなどを行う場合、保険が適用されます。
一方、審美目的のPMTCというクリーニングは、原則自費診療になります。
ちなみにクリーニングは、あくまで歯に付着したプラークや歯石、着色などの汚れを除去する施術です。
ホワイトニングのように、本来の歯の色よりも白くすることはできません。
ホワイトニングの効果を長持ちさせるには?
ホワイトニングは自費診療のため、できるだけ1回の効果を長持ちさせることにより、治療費の負担が軽減されます。
また効果を持続させるには、コーヒーや紅茶、カレーなど着色しやすいものをなるべく避けなければいけません。
また飲食後はすぐにブラッシングを行い、飲食物による着色を予防します。
その他、ヤニによる着色を防ぐために、禁煙するのも一つの対策です。
まとめ
ホワイトニングに安さを求めている方は、一度考えを改めることをおすすめします。
なるべく費用を抑えたい気持ちはわかりますが、現行のルールでは、格安でホワイトニングを受けることができません。
また歯科クリニック以外のサロンなどでは、数千円などでホワイトニングが提供されることもありますが、安全性を考えるとこちらは受けるべきではありません。
