【広島市中区宝町の歯医者で自費診療】矯正治療が保険診療になることはある?

歯並びをキレイに整える矯正治療には、マルチブラケットやリンガルブラケット、インビザラインなどさまざまな種類があります。

これらは歯並びを改善するだけでなく、噛み合わせを良くしたり、歯の寿命を延ばしたりする効果もあります。

では、矯正治療が保険診療になることはあるのでしょうか?

目次

矯正治療は原則自費診療

矯正治療は、その方法にかかわらず基本的には自費診療です。

なぜなら、歯や歯茎で発生している疾患を治療するわけではないからです。

例えば虫歯や歯周病であれば、早急に治療して口内環境を改善しなければいけないため、保険が適用されます。

一方、矯正は今すぐ行わなければ口や全身の健康を大きく損なうものではありません。

つまり必ずしも実施しなければいけない治療ではないということです。

歯並びが悪い方にとって、矯正治療は必要な治療ではありますが、残念ながら現時点では治療目的ではなく審美目的とされています。

そのため、患者さんは矯正治療を受ける際、治療費の10割を負担することになります。

金額でいうと、数十万円単位に上ることも珍しくありません。

矯正治療が保険診療になるケースはある?

原則保険が適用されない矯正治療ですが、場合によっては保険診療として受けられることもあります。

具体的には以下のようなケースです。

・先天性疾患を患っている場合
・顎変形症の外科手術が必要な場合
・前歯が3本以上生えてこない場合

各項目について詳しく説明します。

先天性疾患を患っている場合

厚生労働大臣が定める先天性疾患が原因で歯並びが悪くなっている場合、矯正治療には保険が適用されます。

先天性疾患の場合、通常の矯正治療のような審美目的ではなく、機能の回復を行うために必要な治療だと判断されるからです。

また令和6年現在、矯正治療が保険診療となる先天性疾患は60以上あります。

具体的には唇顎口蓋裂やダウン症候群、筋ジストロフィーや骨形成不全症などが該当します。

顎変形症の外科手術が必要な場合

外科手術を伴う顎変形症の手術前後に矯正治療を受ける場合も、保険診療として提供されます。

顎変形症は、顎の形や骨の大きさが原因で歯並びや噛み合わせが悪くなり、顔のバランスの異常が生じる疾患です。

こちらは矯正治療のみで改善させるのが困難であり、基本的には顎の骨を切ったり削ったりしなければなりません。

そのため、矯正治療もその手術の一環として扱われることになります。

前歯が3本以上生えてこない場合

子どもの矯正治療の場合、前歯が3本以上萌出されないときに保険が適用されます。

前歯が3本以上生えてこない場合、正常な状態に比べて著しく噛み合わせが悪くなる可能性が高いです。

そのため、こちらは機能性の問題に該当し、保険診療での矯正治療が認められます。

ちなみに生えてこない前歯については、埋伏歯開窓術という治療で萌出させることになります。

保険診療の矯正治療はどの歯科クリニックでも受けられる?

前述した条件をクリアしている場合は、どの歯科クリニックでも保険診療の矯正治療を受けられるのかというと、決してそういうわけではありません。

保険診療の矯正治療を受けるには、厚生労働省の認可を受けた専門の医療機関を受診する必要があります。

そのため、基本的には最寄りの歯科クリニックなどでは受けられません。

ちなみに、保険診療の矯正治療を提供している医療機関については、地方厚生局のホームページから各地域のホームページにアクセスすれば検索できます。

矯正治療の費用をなるべく安くする方法

保険診療で矯正治療を受けることは不可能ではありませんが、そのハードルが高いことは事実です。

また疾患などの問題がなければ、どれだけ歯並びが悪くても治療費は全額負担しなければいけません。

そのため、保険診療で受けようとするよりも、自由診療の費用の節約を考える方が現実的だと言えます。

例えば、医療費控除や高額療養費制度を利用する方法などがおすすめです。

医療費控除は、自身や自身と生計をともにする配偶者や親族が、毎年1年間で支払った医療費について、その年の所得税から差し引ける制度です。

確定申告期間に、税務署へ書類を提出することで利用できます。

こちらの制度で差し引くことができる医療費には、矯正治療で歯科クリニックに支払った金額はもちろん、通院にかかった交通費なども含まれます。

また高額療養費制度は、被保険者の医療費の自己負担額が高額になる場合に、一定の金額を超えた分が保険者から払い戻される制度です。

ここでいう一定の金額とは自己負担限度額を指していて、上限額は本人の所得や年齢によっても変わってきます。

まとめ

「歯並びをキレイにしたいものの、高額な費用が用意できない」という方は少なくないでしょう。

実際現行のルールでは、審美目的の矯正治療は高額な治療費を負担することになります。

しかし、あまりにも歯並びに問題がある場合は、歯の健康を守る意味でも矯正治療を受けるべきです。

予算に不安がある方は、歯科クリニックに相談したり、医療費控除などの制度を活用したりしましょう。

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