虫歯や歯周病を予防するためには、自身に合った歯ブラシと歯磨き粉を使用し、毎日ブラッシングしなければいけません。
またそれだけでなく、補助グッズとして歯間ブラシを使用することも大切です。
しかし、歯間ブラシの使い方を間違えている方は少なくありません。
今回は、ついやってしまいがちな間違いについて解説します。
歯間ブラシの概要
歯間ブラシは、小さなブラシのような形をしたデンタルケアグッズです。
歯の根元部分の隙間(三角スポット)の清掃に最適であり、歯ブラシでは除去できない汚れもしっかり落とします。
年齢とともに歯茎が下がってくると、三角スポットが広がってきます。
このような方は、特に歯間ブラシが必要になってきます。
ちなみに、同じくブラッシングの補助グッズとしてデンタルフロスがありますが、こちらは歯と歯の間に通して汚れをかき出すものです。
歯間ブラシが歯の根元の隙間の汚れを取るもの、デンタルフロスが歯の上部～中部の隙間の汚れを取るものというイメージです。
歯間ブラシの間違った使い方5選
普段から歯間ブラシを使用しているという方は多いかと思いますが、以下のような間違った使い方をしないように注意しましょう。
・1日に何回も使用する
・サイズが合っていない歯間ブラシを選ぶ
・入れる方向を間違えている
・片側からしか入れていない
・手入れや交換をしない
各項目について詳しく説明します。
1日に何回も使用する
歯間ブラシの清掃効果に期待し、1日に何回も使用する方がいますが、こちらの使い方は正しくありません。
歯間ブラシは、基本的に歯ブラシでブラッシングを行う前もしくは後に、1日1回のみ使用するのが望ましいです。
1日に何回も使用すると、歯茎を傷つけてしまうおそれがあります。
また歯間ブラシを使いすぎると、その刺激によって歯茎が下がりやすくなることも考えられます。
歯茎が下がると余計に汚れが溜まりやすくなりますし、虫歯や知覚過敏のリスクも高くなるため、注意してください。
サイズが合っていない歯間ブラシを選ぶ
歯間ブラシは、製品によってサイズが異なります。
そのため、サイズが合っていない歯間ブラシを選ぶと、十分な清掃効果を発揮できません。
例えば歯と歯の隙間に対しサイズが小さい歯間ブラシを選ぶと、食べカスやプラークを十分にかき出せません。
逆にサイズが大きすぎるものを選ぶと、歯茎を傷つけて出血する可能性が高まります。
自身に合ったサイズは、使用するまでわからないところもありますが、使ってみて合っていないと感じる場合、すぐに使用を中止してください。
入れる方向を間違えている
歯間ブラシを入れる際は、歯と歯の隙間に対しほぼ直角に入れないとキレイに入りません。
しかし初めて使用する方の中には、横から入れたり、上から入れたりする方も多いです。
このような入れ方は、歯や歯茎にブラシが当たってしまい、傷つけるリスクを高めます。
さらに、歯間ブラシが折れてしまうことにもつながりかねません。
ちなみに、前歯は比較的簡単に歯間ブラシを入れることができますが、奥歯は慣れるまで時間がかかる方も多いです。
最初は鏡を見て、歯間ブラシの方向を確認しながら使用するようにしてください。
片側からしか入れていない
本来、歯間ブラシは歯の外側と内側、つまり両方から通さなければいけないものです。
片側からしか入れていないと、歯間ブラシであっても汚れを落としにくい部分が出てきてしまいます。
どうしても両方から入れるのが難しいというのであれば、片方からの回数を多くし、慣れてきたら再度少しずつ通す回数を多くしていきましょう。
こうすることで、片方からでも十分に汚れをかき出せる可能性があります。
ちなみに何度も歯間ブラシを通すと口内のダメージが蓄積されますが、正しい使い方をしていれば20回、30回程度動かしても特に問題はありません。
手入れや交換をしない
歯間ブラシは、歯ブラシと同じデンタルケアグッズです。
そのため、手入れや交換は必ず行わなければいけません。
使用した後はしっかり水で洗い、清潔に保つ必要がある他、適宜新しいものに交換することも大切です。
例えば使っているうちにブラシがやわらかくなったり、曲がったりして損傷した場合は、交換のサインです。
また特に問題なく使用し続けられる場合でも、2週間～1ヶ月に1回は交換するようにしましょう。
ちなみに歯間ブラシを水で洗っていても、濡れたまま再び使用するのはNGです。
濡れままだと雑菌が繁殖し、それが口内に入り込んでくることが考えられます。
風通しの良い場所で保管すれば、歯間ブラシを早めに乾かすことができます。
まとめ
歯間ブラシというものの存在は知っていても、正しい使い方まで熟知している方は少ないかと思います。
また既に使用している方であっても、本当に正しい使い方ができている方は決して多くありません。
歯間ブラシの使い方を間違えると、かえって口内環境が悪くなったり、虫歯のリスクが高まったりすることもあるため、注意してください。
