虫歯予防の一環として取り組むべき課題の一つに、食生活の改善が挙げられます。
これまで好きなものを気にせず食べてきたという方は、一度食生活を見直し、虫歯を予防できるようにしていきましょう。
今回は、私たち日本人にとってなじみの深い、味噌汁の虫歯予防効果について解説します。
味噌汁が虫歯に効果的な理由5選
味噌汁は日本の汁物としてもっともポピュラーなものであり、毎日のように飲んでいるという方も多いかと思います。
そんな味噌汁が虫歯予防に効く理由としては、主に以下のことが挙げられます。
・口の中に残りにくい
・味噌が含まれている
・野菜を多く摂取できる
・豆腐が含まれている
・継続しやすい
各項目について詳しく説明します。
口の中に残りにくい
味噌汁は汁物であるため、口の中に残りにくいです。
虫歯を予防するにあたって、こちらの性質は非常に重要です。
口内に残りやすい食べ物は、やがてプラークに変化し、虫歯を発症する原因となります。
さらに歯石にまで変化してしまうと、自宅でのブラッシングでは除去することができません。
一方、味噌汁は水分が大半であるため、このように虫歯リスクが上昇する心配は少ないです。
また味噌汁にはさまざまな具材が含まれるものの、これらは水分で洗い流すことができます。
味噌が含まれている
味噌汁は、味噌が含まれる代表的な料理です。
味噌には虫歯予防効果があるため、こちらを多く摂取できるという点はメリットです。
歯を構成する成分には、カルシウムやタンパク質、マグネシウムなどがあります。
味噌にはこれらすべての栄養素が含まれているため、虫歯を予防するにあたっては非常に効率的です。
また、味噌には口臭を予防してくれる効果もあります。
発酵食品である味噌は腸内環境を整え、身体の内側から口臭を予防します。
ちなみに、味噌には他にも骨粗しょう症予防やコレステロール抑制、ガン予防や毒素分解作用などさまざまな効果が期待できます。
野菜を多く摂取できる
野菜を多く摂取できるという点も、味噌汁が虫歯予防に効く理由の一つです。
野菜は栄養価が高いものが多く、積極的に摂取することで虫歯を予防しやすくなります。
しかし、サラダなどで1日に大量の野菜を食べることは、苦手な方にとってはとても苦痛でしょう。
一方、味噌汁は火を通すことで野菜の嵩を減らせるため、たくさんの野菜を食べられます。
またやわらかく煮ることで消化や吸収が良くなるメリットもあります。
そして何より、味噌汁は多くの野菜と相性が良いため、加熱して食べることが多いものは基本的に何でも入れられます。
例えば小松菜やホウレンソウ、カボチャやジャガイモなどを入れると、虫歯予防に効くカルシウムやビタミン類がたくさん摂取できます。
豆腐が含まれている
味噌汁の具材は各家庭によって異なりますが、豆腐が含まれているケースは多いです。
豆腐も味噌と同じく、虫歯予防に効く食品であるため、こちらを多く摂れるのはメリットです。
豆腐は大豆製品であり、味噌と同じくカルシウムやタンパク質、マグネシウムなどを多く含んでいます。
カルシウムは歯の構成成分であり、表面のエナメル質を強化する効果があります。
またタンパク質は歯の土台をつくり、カルシウムの吸収を良くする効果がありますし、マグネシウムはカルシウムとともに働き、歯を丈夫にします。
そのため、豆腐をそのまま食べるのが苦手な方は、食べやすい味噌汁にして食べることをおすすめします。
継続しやすい
ブラッシングももちろんそうですが、虫歯予防として食生活を改善するのであれば、基本的にはそれをずっと継続しなければいけません。
ほんの数日、数週間程度継続しただけでは、それほど虫歯予防効果は得られません。
また前述したように、野菜は虫歯予防に効果的ですが、毎日生野菜を大量に取り続けるのは難しいです。
一方味噌汁は野菜を摂取しやすい上に、さまざまな料理と相性が良いため、長い間継続しやすいです。
たとえ料理が和食であろうと、洋食であろうと、味噌汁は基本的に邪魔をすることがありません。
味噌汁が歯に与えるデメリットについて
味噌汁は虫歯予防効果が期待できる一方で、歯の着色リスクが高まる料理でもあります。
味噌は色が濃く、特に赤味噌などは歯の着色を誘発する可能性が高いです。
そのため、ホワイトニングを受けた直後など、着色しやすい時期は避けるのが無難です。
また白味噌など、色が薄い味噌を使用した場合でも、ある程度着色は見られます。
なぜなら、味噌や豆腐に含まれるイソフラボンはポリフェノールの一種であり、着色のリスクを高める成分だからです。
まとめ
普段あまり味噌汁を飲まないという方は、虫歯予防の一環として、この機会にぜひ採り入れてみてください。
またすでに味噌汁を多く飲んでいるという方は、より虫歯予防効果を高めるために、使用する具材にもこだわりましょう。
もちろん、味噌汁さえ飲んでいれば必ず虫歯を予防できるというわけではなく、あくまで丁寧かつ適切なブラッシングを行うことは前提です。