自身の歯の黄ばみが気になる方は、一刻も早くホワイトニングで歯を白くしたいと考えることもあるでしょう。
しかしホワイトニングには、治療や患者さんの体調に支障が出ることから、避けた方が良いタイミングというものが存在します。
今回は、ホワイトニングを受けるべきではないタイミングについて解説します。
ホワイトニングを受けるべきではないタイミング6選
歯を白くしたい場合であっても、以下のタイミングでホワイトニングを行うのはおすすめできません。
・妊娠中
・引っ越し前
・出張前
・セラミック治療を受けた後
・虫歯や歯周病の治療前
・イベントの直前
各項目について詳しく説明します。
妊娠中
妊娠中の方は、ホワイトニングを受けるべきではありません。
なぜなら、ホワイトニングの薬剤が胎児に悪影響を及ぼす可能性があるからです。
ホワイトニングで使用する薬剤には、過酸化水素や過酸化尿素などが含まれています。
こちらが気体化し、患者さんの鼻や口から吸い込まれると、血液中のタンパクと反応して小さな気泡をつくります。
その気泡が母乳や胎盤を通った血液から胎児の中に入ると、細い血管を詰まらせてしまうリスクが高まります。
また妊娠中は女性ホルモンが乱れることにより、虫歯や歯周病を発症しやすくなります。
口内に問題がある状態でホワイトニングを受けると、知覚過敏を引き起こしやすいため、妊娠中のホワイトニングはできる限り避けましょう。
引っ越し前
進学や就職など、新生活がスタートするのをきっかけに、ホワイトニングで歯を白くしようとする方は多いです。
しかし、引っ越しが目前に迫っているタイミングでホワイトニングを始めるのはおすすめできません。
特に遠方に引っ越す予定の方は、引っ越し後歯科クリニックが遠くなり、通院の負担が大きくなります。
ホワイトニングを行う場合、治療中だけでなく治療後も定期的に歯科クリニックに通わなければいけません。
引っ越し後、歯科クリニックが遠くなったことで通院が面倒になり、施術を怠ってしまうと、効果はなかなか現れません。
出張前
これから出張で長期間現在の住居を離れるという方も、ホワイトニングは受けるべきではないと言えます。
理由は引っ越しの直前にホワイトニングを受ける場合と似ていて、長期間自宅を離れることで通院しにくくなるからです。
通院して施術を行う必要がないホームホワイトニングの場合、出張先でも問題なく受けられると考えている方もいるでしょう。
しかし実際は定期的に状態を見てもらう必要があったり、マウスピースや薬剤を補填してもらわなければいけなかったりするため、一切通院しなくても良いわけではありません。
セラミック治療を受けた後
セラミック治療を受けた後にホワイトニングを行うのも、タイミングとしては間違っていると言えます。
先にホワイトニングを受け、その後天然歯の色に合わせたセラミックを装着するのが正しい順番です。
なぜなら、セラミックはホワイトニングで白くならないからです。
セラミックは人工歯であるため、どれだけ薬剤を塗布しても天然歯のように色が白くなることはありません。
そのため、セラミック治療後にホワイトニングを受けると、その部分だけ染まらずに浮いてしまう可能性が高いです。
セラミック治療も歯を白くするための治療であるため、ホワイトニングを受けることでその色が目立つようになると本末転倒です。
虫歯や歯周病の治療前
虫歯や歯周病を患っている方は、先にこれらの症状を治療してからホワイトニングを受けなければいけません。
もし虫歯や歯周病のままホワイトニングを受けてしまうと、薬剤が疾患のある部分に直接触れることで、痛みや炎症を引き起こす可能性が高いです。
歯科クリニックでホワイトニングを受ける場合、事前に歯の検査やクリーニングなどが行われるため、症状に気付かないまま施術が始まるリスクは低いです。
それでも、初期虫歯などは症状が少なく発見しづらいため、問題がある状態のままホワイトニングが始まってしまうことは十分あり得ます。
イベントの直前
結婚式や面接など、見た目が重視されるイベントを控えている方は、その前にホワイトニングで歯を白くしようと考えることがあります。
しかし、これらのイベントの直前にホワイトニングを受けても、当日に間に合わない可能性が高いです。
特にホームホワイトニングは効果が現れるのが遅いため、余裕を持って最低でも2~3ヶ月前までには始めておかなければいけません。
ちなみにデュアルホワイトニングを選択すれば、治療効果が現れるのは早いですが、こちらは他のホワイトニング法と比べると高額になります。
まとめ
ホワイトニングを受けるのであれば、現在の患者さんの状態、今後の予定を加味してスケジュールを組まなければいけません。
何も考えずに治療を開始すると、後々トラブルが発生する可能性があります。
またホワイトニングを受ける場合、各ホワイトニングのメリットを把握しておき、自身にピッタリのものを選ぶのも大切です。
具体的には、施術のしやすさや費用などを考慮し、実施するホワイトニングの方法を選択します。