審美歯科治療は、歯や歯茎の見た目をキレイにする治療であり、その種類はさまざまです。
代表的なものには、セラミック治療やホワイトニングなどが挙げられます。
また患者さんがどのような悩みを抱えているのかによって、適した治療内容は変わってきます。
今回は、お悩み別に適した審美歯科治療を紹介します。
悩み別・適した審美歯科治療5選
世の中には、以下のような口元の悩みを持つ患者さんがいます。
・歯を白くしたい
・前歯の形を整えたい
・前歯の隙間をなくしたい
・歯茎の黒ずみを解消したい
・詰め物や被せ物の変色を防ぎたい
各お悩みの概要と適した審美歯科治療について説明します。
歯を白くしたい
歯を白くしたいという悩みがある方におすすめの審美歯科治療は、なんといってもホワイトニングです。
ホワイトニングは、専用の薬剤や光の照射により、黄ばんでしまった歯を白くする施術です。
日頃タバコをよく吸う方や、着色しやすいものを頻繁に食べる方などは、どうしても歯が黄ばみやすくなります。
また歯が黄色くなると「不潔」「自己管理ができない」といったマイナスなイメージを抱かれることも多くなります。
こちらは仕事や交友関係などに支障をきたすこともあります。
ホワイトニングで歯の黄ばみを除去すれば、清潔感のある白い歯を手に入れることができるため、患者さんの悩みの多くは解決できるでしょう。
ちなみに、ホワイトニングには歯科クリニックで施術を受けるオフィスホワイトニング、自宅でマウスピースを使って行うホームホワイトニングがあります。
前歯の形を整えたい
前歯の形がキレイではなく、形を整えたいという方におすすめなのは、セラミック治療です。
セラミック治療は、天然歯に近い色のセラミック素材を歯に被せるという治療です。
虫歯治療の後、銀歯よりも審美性の高い補綴物を装着したいという方に選ばれることが多いです。
またセラミック治療では、形が悪い歯を整えることも可能です。
具体的には、形を改善したい前歯を削り、そこにセラミックを充填するというものです。
前歯は外から見えやすい歯であるため、キレイな状態にしておくことはとても重要です。
色だけでなく形まで変えられるセラミック治療は、前歯の形が悪かったり、欠けてしまったりした方にはおすすめです。
前歯の隙間をなくしたい
前歯の隙間が空いている方、いわゆるすきっ歯の方にも、セラミック治療がおすすめです。
すきっ歯の状態を放置していると、隙間にプラークが溜まりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
また噛み合わせが悪くなったり、発音がしにくくなったりすることもデメリットです。
もちろん、見た目にコンプレックスを抱える可能性も高くなります。
先ほども触れたように、セラミック治療では気になる歯の形を整えることができます。
多少歯を削った部分にセラミック素材を補填することにより、前歯の隙間を効果的に埋めることが可能です。
ちなみにすきっ歯の治療には、ラミネートベニアも適しています。
ラミネートベニアは、歯の表面にセラミックの薄いチップを貼り付ける治療です。
歯を削るといってもわずかな量であり、治療に伴う痛みもないため、麻酔を必要としません。
歯茎の黒ずみを解消したい
歯茎の黒ずみを解消したいというお悩みに対しては、金属の被せ物をセラミックに交換するという治療が適しています。
なぜなら、歯茎の黒ずみは金属素材が原因で発生することがあるからです。
金属素材が経年劣化によって歯茎に溶け出すことで、黒く着色してしまうことがあります。
こちらはメタルタトゥーと呼ばれるもので、文字通りタトゥーのように一度着色すると改善させるのは非常に難しいです。
金属素材が口内にある限り、黒ずみの原因となる金属イオンは漏れ出し続けます。
一方金属素材を口内から取り除き、一切金属を使用しないセラミックに交換すれば、それ以上悪化することはありませんし、徐々に黒ずみが和らいでいく可能性があります。
詰め物や被せ物の変色を防ぎたい
詰め物や被せ物自体が経年劣化によって変色しているという方には、セラミックやCAD/CAM冠などの白い補綴物を入れる治療が向いています。
セラミックにはさまざまな種類がありますが、オールセラミックやジルコニアは特に色が白く透明感があります。
そのため、既存の詰め物や被せ物と交換することにより、色調の大幅な改善が期待できます。
またCAD/CAM冠は、保険診療でつくることができる白い補綴物です。
セラミックと比べると透明感は劣りますが、保険が適用されるため、リーズナブルな価格で歯を白くしたい方に向いています。
まとめ
審美歯科治療は、さまざまな種類があるだけでなく、あらゆる症例に対応しているというメリットもあります。
歯科クリニックによって取り扱っているメニューは異なりますが、審美歯科を標榜している歯科クリニックであれば
前述したメニューは提供されている可能性が高いです。
またホワイトニングやセラミック治療などを受けるのであれば、事前のカウンセリングにより、患者さんの要望をしっかり歯科医師に伝えることも大切です。