お菓子と聞くと、甘いチョコレートやケーキのほか、スナック菓子を想像する方も多いかと思います。
またお菓子と言えば虫歯につながるイメージがありますが、実はスナック菓子単体で食べる場合、それほど虫歯のリスクが高くありません。
今回はこちらの理由を中心に解説します。
スナック菓子の概要
どのようなものがスナック菓子に当てはまるのか、イマイチ把握していないという方も少なくないでしょう。
スナック菓子はジャガイモやトウモロコシ、小麦粉や米粉、豆類などを原料に、食用油で揚げたお菓子の総称です。
代表的なものとしては、ポテトチップスやポップコーンなどが該当します。
水分の少ないサクッとした食感で、1つの1つのサイズは小さめです。
また多量に詰まった大袋というのが定番形で、見た目が楽しめるよう色や形状にこだわったものも多いです。
その上子どもが好きな味付けになっているものも多いため、子どものお菓子として選ばれることも多々あります。
ちなみにせんべいについては、米を使用しているためスナック菓子に該当しそうなものですが、一般的には別物とされています。
なぜなら、せんべいやおかきなどは主に焼いて作られるからです。
では、スナック菓子の虫歯リスクが低いのはなぜなのでしょうか?
スナック菓子が虫歯になりにくい理由3選
スナック菓子には以下のような特徴があることから、単体で食べさせる場合はそれほど虫歯のリスクが高くありません。
・糖分が少ない
・歯にくっつきにくい
・食べる時間が短い
各項目について詳しく説明します。
糖分が少ない
スナック菓子は脂分が多いものの、糖分はそれほど含まれていません。
そのため、チョコレートなどの甘いお菓子よりも虫歯になりにくいです。
ミュータンス菌をはじめとする虫歯の原因菌は、糖分が大好物です。
口内に糖分が多く残っているほど、活発に動いてその数を増殖させ、歯を溶かすリスクが高まります。
一方、ポテトチップスなどのスナック菓子は口内に残ったとしても、それほど虫歯菌にエサを与えることにはなりません。
歯科医師の中にも、子どもに食べ与えるお菓子として、スナック菓子を推奨する医師がいるくらいです。
歯にくっつきにくい
歯にくっつきにくいことも、スナック菓子の虫歯リスクが低い理由です。
スナック菓子の概要でも触れたように、スナック菓子は水分が少なくサクッとした食感が特徴です。
そのため、チョコレートやキャラメルなどの粘着性は基本的にありません。
また粘着性が少ないということは、食べ終わった後の歯面に食べカスが比較的残りにくいということあり、虫歯の原因となるプラークの残存もある程度防げます。
ちなみにプラークが残りにくいということは、虫歯だけでなく歯周病も予防しやすいということになります。
食べる時間が短い
スナック菓子は食べる時間が短いことから、虫歯のリスクが低いとされています。
例えばキャンディーやキャラメルなどのお菓子は、一度口に入れてから飲み込むまでの間に時間がかかります。
この間、口内はずっと糖分にさらされることになり、さらに酸性に傾きます。
つまり虫歯菌のエサが多く存在し、なおかつ歯が溶けやすい環境がつくられるということです。
一方スナック菓子は、軽い食感で口に入れたら数回噛むだけで飲み込めます。
そのため、食べているとき口内が酸性に傾く時間は短くなります。
スナック菓子の虫歯リスクが高くなる食べ方
スナック菓子はそれほど虫歯リスクが高くありませんが、こちらはあくまで単体で食べる場合に言えることです。
食べ方によっては、虫歯のリスクが高まることがあります。
例えば、虫歯のリスクが低いポテトチップスを食べることがあるとしましょう。
このとき、ジュースを一緒に飲むというケースも多いかと思いますが、こちらはNGです。
ジュースには糖分が大量に含まれているため、組み合わせると口内で虫歯菌が活発に働いてしまいます。
特に注意したいのは、コーラとスナック菓子を合わせることです。
コーラは糖分が非常に多いだけでなく、炭酸飲料のためpH値も非常に低いです。
pH値は低ければ低いほど口内が酸性に傾き、虫歯のリスクが高まるため、要注意です。
またいくらスナック菓子の虫歯リスクが低いといっても、食べすぎたりブラッシングが不足していたりすると、当然虫歯は発症します。
お皿に出して丁度良い分量に分けたり、最初から小分けタイプの商品を選んだりすることで、大量に食べることを回避できます。
食べカスについては、歯の隙間や噛む面の溝などに付着することがあるため、つきにくいとはいえ丁寧にブラッシングをしなければいけません。
まとめ
スナック菓子は、甘いお菓子に比べると虫歯につながりにくいです。
そのため、今まで甘いものばかり摂取していたという方は、少しスナック菓子に置き換えても良いかもしれません。
しかし一切虫歯にならないわけではありませんし、食べすぎると肥満や糖尿病、高血圧などのリスクが高まります。
そのため、決して健康的な食べ物ではないと言うことは理解しておきましょう。