【広島市中区宝町の歯医者・予防歯科】ものを食べるために必要な歯の本数について

皆さんは、十分な食事を摂るために必要な歯の本数を考えたことがありますか?
歯は高齢になるほど失いやすくなり、すべての歯を残すことは簡単ではありません。
しかし、“8020”を目指すことにより、年齢を重ねてもさまざまなものが食べられるようになります。
今回は8020の概要と、歯の本数別に食べられるものを解説します。

目次

8020の概要

8020は、80歳になっても20本以上の歯を残そうという運動です。
つまり虫歯や歯周病を予防し、できるだけ天然歯で噛める機会を増やすことだと言えます。

成人した人の歯は、親知らずを除いて28本あります。
親知らずは生えてこなかったり、抜いてしまったりすることがあるため、ここでいう歯には数えません。

また28本の歯のうち20本以上が残っていれば、ほとんどのものを美味しく食べられることがさまざまな調査、研究の結果から明らかになってきました。

ただ長生きするだけでなく、健康な状態で生活するためには、とにかく自身の歯を20本以上残すことが大切です。

ちなみに8020運動の開始当初、8020を達成している高齢者の方は、全体のわずか7%しかいませんでした。
こちらが時を経て、2017年には51.2%にまで増加しています。

歯が18~28本あれば食べられるもの

歯が18~28本、つまり8020をほぼ達成している状態であれば、年齢を重ねても硬いものや噛み応えのあるものが食べられます。

例えば堅焼きせんべいや酢ダコ、フランスパンやたくあんなどの食べ物です。

堅焼きせんべいは、硬い食べ物の代表的なものとしてよく名前が上がります。
中でも特に分厚くて硬いものは、かなりの噛む力がないと噛み砕けません。
さらに歯の本数が少なかったり他の歯が弱ったりしている場合、噛んだ拍子に歯が破損するおそれもあります。

しかし、歯が20本前後残っていれば、しっかり噛み砕ける可能性が高いです。

また酢ダコについては、硬さというよりかは噛み応えがあるものです。
天然歯が多く残っている状態であれば、前歯で噛みちぎるようにして食べても問題ありません。

フランスパンも焼いた場合は硬さがあるため、せんべいと同じように歯が少なかったり弱かったりすると割れてしまうおそれがあります。
歯の本数が多ければ、咬合力が上がる上に噛むときの力が分散されるため、このような心配は少なくなります。

ちなみにたくあんについては、そこまで硬度が高いわけではありませんが、一度噛み砕いても口内で食感が残り続けます。
このことから、歯がしっかり残っていないと味わいにくいという特徴があります。

歯が6~17本あれば食べられるもの

残っている歯の本数が6~17本程度の場合、前述したような明らかに硬いものは食べるのが難しくなります。
しかし、極端に硬度や弾力の強いものでなければ、これくらいの本数があれば食べられます。
具体的には薄めのせんべいやかまぼこ、レンコンや豚肉といったものは食べられるでしょう。

先ほども触れた分厚い堅焼きせんべいは難しいかもしれませんが、薄めのせんべいであれば十分に食べられる可能性はあります。
また少し弾力のあるかまぼこについても、しっかり咀嚼すれば細かくすることができ、飲み込む際も問題は生じません。

その他野菜でいうと、レンコンはある程度硬さがありますが、煮物などで食べる一般的な硬さのものであれば食べることが可能です。

ちなみに豚肉については、分厚いステーキのようなものではなく、薄切りのものを選ぶべきです。

歯が0~5本あれば食べられるもの

残存する歯の本数が5本にも満たない場合、美味しく食べられるものの数はかなり少なくなります。
問題なく食べられるものといえば、バナナやうどん、ナスの煮付けくらいでしょう。

バナナは果物の中でもやわらかい部類に入るものであり、わずかでも歯があれば噛みちぎったり咀嚼したりできます。
またうどんについても、麺類の中ではやわらかめで噛み切りやすいため、歯の本数が少ない場合におすすめの食べ物です。

さらに野菜を食べたいという場合は、やわらかく煮込んだナスの煮付けが適しています。
火を通したナスは中身がトロトロになるため、ほとんど咀嚼できなくてもしっかり味を感じることができます。

ただし歯が5本あったとしても、上下の歯のバランスが悪い場合、これらのやわらかいものすら食べられない可能性があります。

例えば上の歯が1本もなく、残っている歯がすべて下の歯だったとしましょう。
このような場合、噛み合う歯がないため、天然歯で咀嚼をするという行動は物理的にできなくなります。

もちろん歯の下には骨があるため、噛み合う歯がなくても食べ物を噛みちぎることはできるかもしれません。
しかし、それでは食べ物の美味しさまで感じるのは難しくなります。

まとめ

虫歯や歯周病を予防することはとても大切です。
しかし、ただ漠然とブラッシングをしているだけでは、十分な予防歯科にはつながりません。
ブラッシングの方法や食生活の内容を意識し、なおかつ歯科クリニックの定期検診にも通うことで、初めて予防歯科は実現できます。
またこれらが徹底できていれば、8020を達成できる可能性も飛躍的に向上します。

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