虫歯予防の基本は、ブラッシングと歯科クリニックでの歯石除去、さらには食生活の改善です。
また食生活の改善には、虫歯になりやすいものを避けることだけでなく、虫歯予防につながるものを積極的に摂取することも含まれます。
今回は、虫歯予防のために摂取すべき魚とその効果について解説します。
虫歯予防のために摂取したい魚5選
虫歯予防のために摂取すべき魚には、主に以下のものが挙げられます。
・イワシ
・サンマ
・サケ
・マグロ
・タラ
各項目について詳しく説明します。
イワシ
イワシは基本的にニシン科、カタクチイワシ科の魚を指し、単にイワシというときはマイワシであることが多いです。
イワシにはカルシウムが豊富に含まれている上に、ビタミンDやEPA・DHAによる虫歯予防効果も期待できます。
カルシウムは、歯のエナメル質を強くする成分であり、虫歯の発生を予防します。
またビタミンDはカルシウムの吸収を助け、EPAやDHAなどの脂肪酸は、歯茎の炎症を抑える効果があります。
さらにイワシには小魚(稚魚)のものもあり、こちらは骨ごと食べられるため、カルシウムを効率良く摂取できます。
ここでいう小魚には、アーモンドフィッシュなどに含まれるものだけでなく、しらすやちりめんじゃこなども含まれます。
ちなみに、イワシは乾燥品や缶詰など、加工品も豊富です。
乾燥品には干物や煮干し、めざしなどが挙げられ、これらは時間帯に関係なく摂取しやすいです。
サンマ
サンマはダツ目サンマ科の魚で、秋の味覚を代表するものの一つです。
サンマに含まれる虫歯予防成分として特筆すべきものは、フッ素とビタミンB6です。
フッ素は歯の表面を強化したり、エナメル質の修復を促進したりする効果があります。
虫歯菌の活動も弱めてくれるため、虫歯予防にはなくてはならない成分と言えます。
またビタミンB6には、歯茎を健康に保つ効果があります。
そのため、虫歯だけでなく歯周病予防にも効果を発揮します。
さらにサンマは魚類の中では硬さがあるため、よく噛むことで顎が鍛えられます。
顎を鍛えることで唾液の分泌が促進され、口内を清潔に保つことができます。
ちなみにサンマは青魚であり、脂の乗った美味しい身が特徴です。
主に塩焼きにして食べられることが多いですが、脂の乗った新鮮なサンマは刺身でも美味しく食べられます。
サケ
サケは日本人にとって非常に馴染みのある魚です。
日本で採れる天然のサケにはサクラマスやカラフトマス、マスノスケやベニザケ、シロザケなどがあります。
サケに含まれている虫歯予防成分としては、主にビタミンDが挙げられます。
ビタミンDは骨密度や骨の生成への関りが深い栄養素であり、摂取することでカルシウムを身体に吸収しやすくなります。
また歯の再石灰化をサポートする効果もあるため、虫歯や歯周病になりにくい強い歯をつくるためには、必須の栄養素だと言えます。
ちなみに前述したイワシのように、ビタミンDを豊富に含む魚は他にも数多くあります。
これらの魚もあわせてバランス良く摂取することで、より虫歯予防効果を高められます。
マグロ
マグロもサケと同じく、日本人にとって非常に馴染みのある魚です。
マグロはスズキ目サバ科マグロ属に属する魚の総称です。
主にクロマグロやミナミマグロ、キハダマグロやメバチマグロなどの種類があります。
マグロの赤身には、ビタミンB6が豊富に含まれています。
ビタミンB6は前述の通り歯茎の健康を維持し、虫歯や歯周病だけでなく口内炎の予防にも効果があります。
またマグロにはビタミンDも含まれていて、腸内でのカルシウム吸収を促進し、歯や骨の健康維持に役立ちます。
さらに、マグロには鉄分や亜鉛などのミネラルも含まれているため、歯や歯茎の健康維持に貢献してくれます。
ちなみに、マグロは寿司や刺身など、さまざまな形で食べることができます。
なるべく脂身を避けて赤身を選ぶことにより、虫歯予防効果はさらに高まります。
タラ
タラは、タラ目タラ科のうちタラ亜科に属する魚類の総称です。
北半球の寒冷な海に分布する肉食性の底生魚で、一般的にタラという場合はマダラを指すことが多いです。
タラに含まれる虫歯予防成分としては、ビタミンDのほかビタミンAも挙げられます。
ビタミンDはカルシウムとリンの吸収を高め、ビタミンAは歯のエナメル質の形成に不可欠な栄養素です。
ビタミンAが不足すると、エナメル質の形成不全につながることも考えられます。
またタラは淡泊な身が特徴であり、消化しやすい食材としても知られています。
骨が少なく、なおかつ身が厚いため、さまざまな料理に使用できるという点も魅力です。
まとめ
魚は日本人が摂取するものとして、非常に一般的な食材です。
あまり意識していなくても、知らず知らずのうちに摂取していることが多いです。
しかしせっかく魚を食べるのであれば、本記事で紹介したもののように、なるべく虫歯予防効果が高いものを選ぶべきです。
また調理法についても工夫し、飽きずに継続して食べられるようにすることもポイントです。