和食は、日本で古くから食べられてきた伝統的な食事です。
自然を尊重するという日本人の精神に基づき、四季折々の食材を活かしてつくられます。
また和食は他の国の料理に比べて、虫歯を予防しやすいという特徴を持っています。
今回は、和食が虫歯予防に効果的な理由について解説します。
和食が虫歯予防に効く理由6選
和食が虫歯を予防しやすい理由としては、主に以下のことが挙げられます。
・発酵食品を使用することが多い
・根菜を使用することが多い
・海藻類を使用することが多い
・魚介類を使用することが多い
・素朴な味付けのものが多い
・栄養バランスが良い
各項目について詳しく説明します。
発酵食品を使用することが多い
和食が虫歯を予防しやすい理由としては、まず発酵食品を使用することが多いという点が挙げられます。
日本は発酵食品大国と言って良いほど、発酵という製法を用いられたものが多く存在します。
特に和食で使用されるケースが多いのは、味噌や醤油、納豆などの発酵食品です。
これらは腸内環境をキレイにし、口臭を予防してくれる効果があります。
また虫歯予防として特に摂取したいのは味噌です。
味噌は歯を構成する成分であるカルシウムやタンパク質、マグネシウムなどを多く含んでいます。
主な食べ方としては、毎日味噌汁にして食べたり、魚を西京焼きにして食べたりするのがおすすめです。
根菜を使用することが多い
和食では、他の国の料理に比べて根菜を使用するケースも多く見られます。
ここでいう根菜とは、ゴボウや大根、ニンジンやレンコンなどを指しています。
また根菜類は食物繊維が豊富であり、よく噛むことで唾液の分泌を促し、口内環境を整えてくれます。
虫歯は口内の食べカスやプラークが原因で発症するため、これらをある程度除去してくれる唾液の効果は非常に大きいです。
さらに、根菜類にはコラーゲン生成に必要なヒアルロン酸や各種ビタミンなども含まれていることから、粘膜の健康や免疫力の向上にもつながります。
ちなみに、根菜は汁物や炒め物など多くの料理に使うことができ、よく噛むため満腹感も得やすいです。
つまり、ダイエットにも効果があるということです。
海藻類を使用することが多い
海藻についても、洋食と比べると和食で使用されることが多いです。
ここでいう海藻とは、ワカメや海苔、昆布などを指しています。
海藻類はカルシウムや食物繊維が豊富であり、歯の再石灰化を助け、丈夫な歯を育みます。
食事を摂ると、歯は脱灰といって少しずつ溶け出していきますが、再石灰化が早ければ早いほど虫歯になりにくく、すぐに歯が正常な状態に戻ります。
また昆布などについては、直接食べるだけでなく出汁としても使うことが可能です。
出汁の味は和食の象徴と言えるものであり、素材の味を引き立てることでさらに美味しくする効果もあります。
魚介類を使用することが多い
和食では、魚介類を使用するケースも多く、こちらも虫歯予防効果が高い理由の一つです。
例えばイワシやアジといった魚は、数ある魚の中でも和食で使われることが非常に多いです。
これらはいわゆる青魚と呼ばれるもので、カルシウムやビタミンC、良質なタンパク質を含んでいます。
そのため、積極的に摂取することで歯の形成をサポートしてくれます。
また和食の魚料理には、焼き魚や煮魚などがありますが、煮魚の場合は野菜とあわせて食べることも多いため、より虫歯を予防しやすいです。
素朴な味付けのものが多い
和食の特徴の一つに、他の国の料理と比べて素朴な味付けのものが多いです。
海外の料理は、日本人が食べるには少し味が濃いと感じることもあります。
一方、和食は素材の味を活かしたシンプルな調理法が多く、一般的には少し味付けが薄めになっています。
また素朴な味であることから、よく噛んで素材の味を引き出すことにより、さらに美味しさが倍増します。
このときできる限り咀嚼回数を増やすことにより、根菜類などを食べたときと同じような効果が得られます。
栄養バランスが良い
栄養バランスが良いという点も、和食が虫歯を予防しやすい理由の一つです。
和食の構成には、一汁三菜という考え方があります。
こちらは白米と汁物、おかず3品を基本とした食事構成を指しています。
また食事は摂る量よりも種類を意識することで、さまざまな栄養素を摂取できるため、必然的に虫歯になりやすい環境になります。
もちろん、栄養バランスの良さは虫歯予防だけでなく、全身の健康状態を良くすることにつながります。
そのため肉や魚だけでなく、野菜や豆類、果物などもバランス良く摂取することが望ましいです。
まとめ
普段頻繁に和食を食べているという方は、知らず知らずのうちにたくさんの栄養素を摂取していたり、虫歯になりにくい治療法で食べたりしています。
そのため、継続さえしていれば、少なくとも口内が虫歯だらけになってしまうようなことはないでしょう。
もちろん、和食だけで補いきれない栄養があるのであれば、他の国の食事を補填の意味合いで摂取しても構いません。