【広島市中区宝町の歯医者・予防歯科】虫歯予防につながるホールフードとは?

虫歯予防は、丁寧なブラッシングと合わせて食事の意識を高くすることにより、さらに効率的になります。
また“食事の意識を高くする”とは、具体的には食事の内容や摂り方に気を付けることを指しています。
今回は、虫歯予防効果が期待できるホールフードについて解説します。

目次

ホールフードの概要

ホールフードは、食材を可能な限り加工せず、丸ごと食べるという考え方です。

具体的には皮や種、根や葉なども含め、余すことなく食べることであり、こちらはさまざまな食材で応用できます。

またホールフードには、食材を無駄にしないだけでなく、普段捨ててしまいがちな部分からも栄養素を摂取できるというメリットがあります。

さらに、地球環境にも配慮した持続可能な食生活の実践にもつながると言われていて、近年注目度が高まっています。

主なホールフードと虫歯予防効果

ホールフードが可能な食材には、主に以下のものが挙げられます。

・全粒穀物
・イモ類
・豆類
・野菜
・果物
・ナッツ

それぞれの概要と虫歯予防効果について詳しく説明します。

全粒穀物

全粒穀物とは普段多くの方が食べている白米や薄力粉、強力粉などとは違い、精製されていない穀物を指しています。
具体的には玄米や全粒小麦、オーツ麦やライ麦、雑穀などが該当します。

これらは食物繊維が豊富で、虫歯菌のエサになりにくく、酸の生成を抑えてくれます。
また精製された穀物と比べて、プラーク内の酸性度を示すpH度が緩やかに低下するため、酸による歯の脱灰も予防しやすいです。

さらに全粒穀物は噛み応えがあるため、唾液の分泌を促進し、口内を清潔に保つ効果も期待できます。

イモ類

イモ類も、ホールフードとして皮ごと食べることができる食材です。

特にサツマイモは食物繊維が豊富に含まれているため、唾液の分泌を促し、プラークや食べカスを洗い流す自浄作用をサポートします。

さらに、イモ類の皮にはビタミンやミネラルなどが豊富に含まれていて、これらの栄養素が虫歯予防に寄与します。

ちなみに干し芋の中にも、サツマイモを皮ごと乾燥させたものがあります。
干し芋にも糖質は含まれていますが、砂糖を使用しなくても甘味があるため、砂糖を多く含むお菓子と比べると虫歯リスクは低いです。

豆類

豆類も、薄い皮を除去せずにそのまま調理して食べられる食材です。

豆類の中でも、特に大豆は虫歯予防効果が高いです。
大豆には歯の形成に必要なカルシウムやタンパク質、マグネシウムが豊富に含まれています。

さらに代表的な大豆加工食品である納豆には、ナットウキナーゼという独自の成分が含まれています。
こちらはプラークを分解し、虫歯や歯周病の原因となる細菌の活動を抑制する効果が期待できます。

野菜

ホールフードとして食べられるものには、野菜も挙げられます。

ゴボウやニンジンなどの食物繊維が豊富な野菜は、唾液の分泌量を増やすだけでなく、歯の表面を直接清掃する役割も果たします。
そのため、虫歯を予防する食材としてはピッタリです。

また葉物野菜に含まれる硝酸塩は、口内の細菌によって亜硝酸塩に変換され、虫歯の原因となる酸の生成を抑制する効果があることが研究で示されています。

もちろん、野菜の中には歯応えがあり、しっかり噛んで食べることで歯を強くしてくれるものも多いです。

果物

果物の中にも、ホールフードが実践できるものが数多く存在します。

例えば黒系のブドウの皮には、虫歯の原因となる酵素の働きを弱めるポリフェノールが含まれています。
またリンゴは皮ごと食べることで歯の表面を磨き、口内を清潔に保つ効果があります。

さらにイチゴは虫歯予防効果があることで有名なキシリトールが含まれていますし、キウイはビタミンCが豊富で、口内環境を総合的に清潔にします。

その他、クエン酸を多く含むレモンも、虫歯菌の活動を抑制してプラークの形成を防ぐ効果があります。
ただしレモンなどの酸性の強い果物については、摂取しすぎると酸蝕症を引き起こし、むしろ歯が溶けてしまうことも考えられるため、注意が必要です。

ナッツ

ナッツ類も広義ではホールフードであり、中でもアーモンドやカシューナッツ、クルミには虫歯予防効果が期待できます。

アーモンドは食物繊維やカルシウム、マグネシウムなど歯の健康を保つための栄養素が豊富に含まれます。

またカシューナッツは亜鉛や鉄などのミネラルが豊富で、歯を清潔に保つ効果がありますし、クルミはオメガ3脂肪酸やビタミンEが豊富です。

オメガ3脂肪酸は口内細胞を修復したり、炎症を抑えたりする効果があります。
ビタミンEについては免疫機能をサポートするため、歯の感染などへの抵抗力を高める働きを持っています。

まとめ

世の中は、ホールフードとして食べることができる食材で溢れています。
確かに皮や種、根などの部分は、実の部分と比べると少し食べづらかったり、お世辞にも美味しいとは言えなかったりすることも多いです。
それでも、少しホールフードを心掛けるだけで摂取できる栄養素は大幅に増加しますし、この上ない虫歯予防効果を得ることも可能です。

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