【広島市中区宝町の歯医者で歯周病治療】歯周病と睡眠の相互関係について

歯周病を発症すると、歯茎の腫れや出血が見られるようになるだけでなく、他にも身体にさまざまな影響が出ます。
特に睡眠との関係は深く、歯周病と睡眠は互いに影響し合うもの、つまり相互関係にあります。
今回は、歯周病が睡眠に与える影響、睡眠が歯周病に与える影響を中心に解説します。

目次

歯周病が睡眠に与える影響

歯周病を発症した場合、以下のような睡眠への影響が懸念されます。

・痛みや不快感
・呼吸の問題
・全身の炎症

各項目について詳しく説明します。

痛みや不快感

歯周病がある程度進行すると、前述の通り歯茎の腫れや痛みが発生します。
こちらは、質の良い睡眠を妨げる作用があります。

具体的には、寝ているときに歯茎が傷むことで不快感を覚え、何度も目が覚めてしまうことが考えられます。

呼吸の問題

歯周病は、睡眠時の呼吸にも悪影響を及ぼします。

歯周病による炎症で口内環境が悪化すると、口呼吸が増える傾向にあります。
また口呼吸は口内を乾燥させ、睡眠時無呼吸症候群のリスクも高めます。

睡眠時無呼吸症候群は、心臓や血管に負担をかけたり、日中の眠気や集中力低下を招いたりするため、非常に厄介です。

全身の炎症

歯周病による炎症は、口内だけでなく全身の炎症レベルを高めます。

ここでいう全身の炎症とは、体内のさまざまな臓器や組織に炎症が広がる状態を指します。
代表的な疾患でいうと、自己免疫疾患の一つである全身性エリテマトーデスや、全身性炎症反応症候群などが該当します。

またこれらの疾患は、身体のストレス反応を活発にし、睡眠の質に悪影響を与えることがあります。

睡眠が歯周病に与える影響

逆に睡眠が歯周病に与える影響としては、主に以下のことが挙げられます。

・免疫力の低下
・唾液分泌量の減少
・ストレスと歯ぎしり

各項目について詳しく説明します。

免疫力の低下

しっかりと睡眠を取ることは、免疫システムを強化し、歯周病菌への抵抗力を高める効果があります。
逆に睡眠不足は免疫力を低下させ、細菌の増殖を招き、歯周病の発症や悪化につながります。

もちろん、免疫力が低下した場合、歯周病菌以外にもあらゆる細菌に抵抗できなくなります。
そのため、虫歯を発症したり、風邪を引いたりする可能性も高くなります。

唾液分泌量の減少

睡眠不足は、自律神経の乱れを引き起こし、こちらが唾液の分泌量を減少させることがあります。

唾液には、単に口内を潤すだけでなく、口内の細菌を洗い流す自浄作用というものが存在します。
就寝中は長い間水を飲んだり、口をゆすいだりできないため、いかに唾液の分泌量を保てるかが口内環境を守るための鍵になってきます。

そのため、唾液が減少すると歯周病菌が増殖しやすくなり、歯周病の症状は顕著になります。

ストレスと歯ぎしり

普段あまり眠れていない方は、知らず知らずのうちに少しずつストレスが溜まっていきます。
またストレスは、無意識のうちに行う歯ぎしりや食いしばりを誘発します。

歯ぎしりや食いしばりは、歯や歯茎に過度な負担をかける行為です。
その力は、普段食事で歯を噛み合わせるときの数倍にも上るとされています。

このような歯や歯茎への過度な圧力は、歯周病の進行を早める原因になりかねません。

睡眠不足を改善するには?

歯周病が原因で睡眠不足になっている場合、当然歯周病を治療しなければいけません。
歯周病は完治させるのが難しい疾患ですが、歯科クリニックでスケーリングやルートプレーニングなどの施術を受けることで、ある程度改善が期待できます。

また睡眠不足が歯周病に悪影響を及ぼしている方は、シンプルに睡眠不足を解消しなければいけません。

睡眠不足は、主に時間的制約や精神的ストレス、生活習慣の乱れなどが原因です。
仕事や育児などで十分な睡眠時間を確保できない方は、とにかく眠れるタイミングで少しでも寝ることを意識しましょう。

また仕事や人間関係などでストレスを抱えている方は、専門医への相談などと並行し、不安やストレスを軽減するリラックス法を見つけるのが得策です。

さらに就寝前にスマホやパソコンを使用している方は、ブルーライトによって質の良い睡眠が妨げられる可能性があるため、なるべく控えるべきです。

ちなみに睡眠環境に不備がある場合も、なかなか眠れなくなることが考えられるため、こちらも改善すべきです。
例えば寝室の騒音や明るすぎる照明、温度や湿度の不適切さ、体格に合わない枕やマットレスなどの寝具は、早急に改善すべきだと言えます。

もちろんうつ病などの精神疾患が原因の場合もあるため、他にも身体の不調がある方はすぐ医療機関を受診しましょう。

まとめ

歯周病を発症すれば、質の良い睡眠が取れなくなる可能性がありますし、逆に睡眠不足になると歯周病の発症や進行リスクは増大します。
また歯周病と睡眠不足は、いずれも身体にさまざまな影響を与えるものです。
そのため、放置しているとどんどん体調は悪化していくことになります。
歯周病については歯科クリニック、睡眠不足については内科や精神科などのクリニックに相談しましょう。

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