学生や社会人の方は、昼食に自宅からお弁当を持参することも多いです。
お弁当であれば昼食代の節約になりますし、昼休みにわざわざ外出する必要もありません。
しかし、お弁当をつくる際はなるべく虫歯予防を意識した内容にすることをおすすめします。
今回は、お弁当の虫歯予防対策を中心に解説します。
お弁当の虫歯予防対策4選
自宅でお弁当をつくる際は、虫歯予防対策として以下のことを意識すべきです。
・噛み応えのあるものを入れる
・乳製品を入れる
・タンパク質が多いものを入れる
・虫歯リスクが高いものを避ける
各項目について詳しく説明します。
噛み応えがあるものを入れる
お弁当をつくる際は、なるべく噛み応えがあるものを入れるのがおすすめです。
よく噛んで食べるものが入っていれば、唾液の分泌量が増加し、虫歯の原因となる酸を洗い流すことができるからです。
具体的にはニンジンやキュウリ、セロリやパプリカといったものを野菜スティックにして入れると、手軽に虫歯予防ができます。
また海藻やキノコなどについても、食物繊維が豊富であり、歯の表面を物理的にキレイにしてくれる効果があります。
さらにゴボウやレンコンなどのきんぴらは、噛み応えがある上にお弁当の副菜としては最適です。
乳製品を入れる
お弁当で虫歯予防を意識する場合、乳製品を入れるのもおすすめです。
乳製品には、カルシウムやリンといった栄養素が含まれています。
これらは歯の表面の硬い組織であるエナメル質を強化し、再石灰化を促してくれます。
またお弁当に入れやすい乳製品としては、チーズが挙げられます。
キューブチーズやさけるチーズなどを入れることで、カルシウムやリンを摂取しやすくなります。
またフルーツと無糖ヨーグルトを合わせたものなど、デザートとして乳製品を摂取するのも効果的です。
ちなみに乳製品以外でいうと、骨まで食べられる煮干しやしらすといった小魚からカルシウム、リンを摂取する方法もあります。
タンパク質が多いものを入れる
お弁当をつくる際は、虫歯予防の一環としてタンパク質が多いものを入れることも検討しましょう。
タンパク質は、歯の土台となる部分を強くする栄養素であり、健康な身体づくりにおいても欠かせません。
例えば鶏肉をゴマ焼きにしたものは、タンパク質が豊富な上にお米が進むおかずになります。
また枝豆や大豆などの豆類も、タンパク質が豊富でなおかつさまざまな治療方法で摂取できます。
ちなみに、お弁当として自宅からゆで卵をつくって持参する方もいますが、ゆで卵はもっともタンパク質が手軽に摂れる食品です。
虫歯リスクが高いものを避ける
お弁当の献立を考えるときは、できる限り虫歯リスクの高いものを避けるようにしましょう。
例えば砂糖や精製された炭水化物は、歯に残りやすく虫歯菌のエサにもなりやすいため、量を控えなければいけません。
またデザートを入れるのは良いですが、ドライフルーツやキャラメルなど歯にくっつきやすいものは極力入れないようにしましょう。
さらに、お弁当と合わせる飲み物は水やお茶にし、ジュースなどは控えることをおすすめします。
献立のヒント
ここからは、お弁当における献立の例を紹介します。
お弁当は主食や主菜、副菜やデザートで構成されます。
主食としては、雑穀米のおにぎりや全粒粉パンを使ったサンドウィッチなど、なるべく精製された炭水化物を避けたものを選びます。
また主菜には先ほども紹介した鶏のゴマ焼きや魚の塩焼き、大豆入りつくねなどがあります。
さらに副菜としてはきんぴらごぼうやキノコのソテー、ミニトマトやブロッコリー、チーズを入れた卵焼きなどがおすすめです。
ちなみに食後のデザートとしては、ヨーグルトや比較的歯に付着しにくいリンゴやイチゴなどのフルーツを選びましょう。
お弁当の虫歯リスクが高い理由
主にお昼に食べるお弁当は、朝食や夕食と比べて虫歯のリスクが高い傾向にあります。
例えば学校や職場などでお弁当を食べる際は、食後すぐにブラッシングができない可能性が高いです。
特に職場の場合、ブラッシングができる洗面台を確保するのは容易ではありません。
食後のブラッシングをおろそかにすると、口内が酸性に傾き、歯のエナメル質が溶けやすい状態になるため、注意が必要です。
また昼休みは時間が少ないことも多く、お弁当はつい早食いになってしまいがちです。
早食いは肥満につながるだけでなく、唾液の分泌量を減少させ、口内の自浄作用や抗菌作用が弱まる原因にもなります。
これらの理由からも、いかにお弁当の内容を工夫し、虫歯を予防することが大切かわかります。
まとめ
経済的な余裕が少ない方にとって、お弁当は欠かせないものです。
またお弁当を節約目的でつくっている方は、ついつい内容が適当になってしまいがちですが、つくるときは虫歯予防も意識することが望ましいです。
虫歯リスクが高いものばかり食べてしまい、虫歯を発症して歯科クリニックでの治療費が発生すると、お弁当をつくってまで節約している意味がなくなってしまいます。