【広島市中区宝町の歯医者で歯周病治療】合成香料入りの歯磨き粉のメリット・デメリット

歯磨き粉にはさまざまな成分が含まれていて、使用する製品によって当然配合成分も異なります。
また歯磨き粉に含まれる成分の一つに、合成香料があります。
こちらは良い効果をもたらしてくれる反面、良くない効果が出ることも予想されます。
今回は、合成香料入りの歯磨き粉におけるメリット・デメリットを解説します。

目次

合成香料とは?

合成香料は、化学反応を利用して人工的に作られた香りの成分です。
天然の香りを模倣したものから、自然界にはない新しい香りまで、さまざまな種類があります。

安定供給ができ、コストが低いといったメリットがあり、食品や化粧品、日用品など幅広い製品に使用されています。

合成香料入りの歯磨き粉のメリット

合成香料が含まれる歯磨き粉には、主に以下のようなメリットがあります。

・味や香りの安定供給
・多様なフレーバー
・香りによる口臭のマスキング

各メリットについて詳しく説明します。

味や香りの安定供給

合成香料は天然香料と異なり、天候不順などで原料の収穫量が変動する影響を受けにくいため、安定した供給が可能です。

多様なフレーバー

多くの人が好むミント味以外にも、ストロベリーやフルーツ味など、さまざまなフレーバーの歯磨き粉を開発することができます。
特に、子ども用の歯磨き粉で多く見られます。

香りによる口臭のマスキング

歯磨き中や磨いた後に心地よい香りが広がり、口臭をマスキングする効果があります。
そのため、口臭が気になる方にとってはメリットが大きいです。

合成香料入りの歯磨き粉のデメリット

合成香料入りの歯磨き粉は、ハッキリ言ってメリットよりデメリットの方が大きいです。
具体的には以下のようなデメリットがあります。

・アレルギー反応
・味覚障害
・内分泌かく乱作用
・神経毒性
・呼吸器系への影響

各デメリットについて詳しく説明します。

アレルギー反応

合成香料はアレルギー性接触皮膚炎の主な原因物質の一つです。
そのため、口腔粘膜や唇に炎症、潰瘍、口内炎、ひりひり感といった症状を引き起こす場合があります。

味覚障害

合成香料に含まれる成分は、一時的な味覚障害を引き起こすことがあります。
味覚障害が起こると、食事を美味しく感じなくなったり、味が濃い・薄いなどの判断がつきにくくなったりします。

内分泌かく乱作用

フタル酸エステル類など、一部の合成香料に含まれる化学物質は内分泌かく乱物質として作用する可能性が指摘されており、ホルモンバランスに影響を及ぼすおそれがあります。

神経毒性

一部の合成香料成分は、頭痛や神経系の問題を引き起こす可能性があるという研究結果もあります。
こちらは歯磨き粉に含まれる合成香料についても例外ではありません。

呼吸器系への影響

敏感な人では、合成香料入りの歯磨き粉を使用することにより、喘息発作や呼吸困難を誘発する可能性があります。

その他のデメリット

天然の香り成分とは異なり、合成香料は化学的に作られたものです。
そのため、自然由来の製品を求める人にとっては不適切と感じられることがあります。

また強すぎる香りは口臭を一時的にマスキングするだけで、口臭の原因そのものを解決するわけではありません。
これにより、根本的な原因を見落とす可能性があります。

合成香料が含まれていない歯磨き粉のメリット

天然由来の精油などが配合されている製品では、その抗菌作用により口臭予防効果が期待できます。
また人工的な着色料や保存料などが含まれないため、特定の化学物質に敏感な方やアレルギーが気になる方にとって、リスクを減らせる可能性があります。

さらに歯磨き粉の成分に気を配りたい方や、小さな子どもが使用する歯磨き粉として選ばれることがあります。

その他の注意すべき歯磨き粉の成分

歯磨き粉に含まれる研磨剤は、歯の表面の汚れや着色を落とす効果がありますが、粒子が大きすぎたり、頻繁に使いすぎたりすると歯を傷つけることがあります。
歯のエナメル質を削ってしまうと、歯がしみやすくなり、知覚過敏の原因になります。
例えば含水ケイ酸や重質炭酸カルシウムがこれに該当します。

また歯磨き粉を泡立てるために含まれる発泡剤は、泡立ちが良すぎることで磨いたつもり」になってしまい、磨き残しにつながることがあります。

さらにフッ素は虫歯予防に効果的な成分ですが、過剰に摂取すると、特に子どもの場合、急性中毒や歯のフッ素症を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

ちなみにその他添加物についても、注意すべきものは数多くあります。
サッカリンナトリウムは歯磨き粉の味を良くしますが、発がん性への懸念を指摘する声もあります。

プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなども発がん促進作用があると指摘されていて、アスパルテームなどは長期間摂取すると頭痛などの副作用を引き起こします。

まとめ

合成香料はフレーバーが多様であり、なおかつ口臭もある程度防いでくれる成分です。
しかし口内環境だけでなく、全身への悪影響も懸念されるため、可能であれば合成香料不使用の歯磨き粉を使用すべきです。
もし何を選べば良いかわからないのであれば、歯科クリニックでブラッシング指導を受けるとともに、おすすめの歯磨き粉について聞いてみましょう。

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