【広島市中区宝町の歯医者・予防歯科】ビタミンK2の虫歯予防効果について

虫歯予防を意識する方は、日々の食事においてできるだけ多くの栄養素を摂取しなければいけません。
また代表的な栄養素の一つにビタミンが挙げられ、この中にも虫歯予防効果が期待できるものはあります。
今回は、ビタミンK2が持つ虫歯予防効果や、ビタミンK2が豊富な食べ物などについて解説します。

目次

ビタミンK2の概要

ビタミンK2は、骨の健康維持と血液凝固に不可欠な栄養素です。
具体的には、カルシウムを骨に沈着させ、骨を丈夫にするのを助け、血液凝固因子を活性化させる働きがあります。

ちなみにビタミンは、アルファベットの順に名前が付けられていますが、ビタミンKはそうではありません。
血液の凝固に必要ものということから、ドイツ語で凝固を意味する“Koagulation”の頭文字から名づけられました。

ビタミンK2の虫歯予防効果

ビタミンK2の虫歯予防効果としては、主に以下のことが挙げられます。

・歯の象牙質を丈夫にする
・歯茎の出血を防ぐ
・骨の健康を維持する

各項目について詳しく説明します。

歯の象牙質を丈夫にする

ビタミンK2は、骨や歯の再石灰化に寄与するオステオカルシンを活性化させます。
これにより、歯の象牙質を丈夫にする効果があります。

象牙質は、歯の表面のエナメル質からさらに内側に入ったところに存在する組織です。
こちらまで虫歯菌が達すると、歯に穴が開いてしまいますが、ビタミンK2は象牙質を強化して虫歯の進行を食い止めてくれます。

歯茎の出血を防ぐ

ビタミンK2には、歯茎の出血を防ぐ効果もあります。
前述の通り、血液凝固因子の合成を助けるため、歯茎からの出血を抑え健康な口内環境を維持します。

虫歯予防は、歯周病予防とあわせて行うのが基本です。
また歯周病の主な症状に歯茎の出血が挙げられますが、ビタミンK2を積極的に摂取すれば、このような症状に悩む心配は少なくなります。

骨の健康を維持する

骨の健康を維持することも、ビタミンK2が持つ虫歯予防効果の一つです。

ビタミンK2が骨の主要なタンパク質であるオステオカルシンを活性化させることで、骨の活性化を促進し、骨密度を維持するのに役立ちます。

顎の骨や歯を支える歯槽骨が安定していなければ、その上に生える歯も当然安定しません。
また歯が安定感を失うと、歯並びが悪くなって虫歯のリスクが高まることがあるため、そういう意味でもビタミンK2の摂取は大切です。

ビタミンK2を多く含む食品

ビタミンK2の含有量が多い食品には、主に以下のようなものが挙げられます。

・納豆
・卵黄
・グラスフェッドバター

各項目について詳しく説明します。

納豆

納豆は特にビタミンK2の含有量が多い食品であり、日本人が日常的に摂取しやすいものと言えます。
安価で販売されている上に、どこでも入手できるため、継続し続けなければいけない虫歯予防にはとても適しています。

また納豆にはビタミンK2だけでなく、タンパク質やビタミンB群、食物繊維といったさまざまな栄養素が含まれています。
これらはいずれも虫歯予防を行うにあたって必要な栄養素であり、それが一緒に摂れる納豆はとても効率が良いと言えます。

卵黄

卵黄も、ビタミンK2が多く含まれる食品として挙げられます。
卵黄は食べ方が豊富であり、飽きるような食品ではないため、納豆と同様虫歯予防として継続して摂取しやすいというメリットがあります。

また卵黄にはタンパク質の他、多くのビタミンが含まれることでも知られています。
具体的には粘膜などの維持に役立つビタミンA、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、抗酸化作用があるビタミンEなどが含まれます。

グラスフェッドバター

ビタミンK2が豊富な食品には、グラスフェッドバターも挙げられます。

グラスフェッドバターは、牧草のみを食べて育った牛のミルクからつくられたバターです。
ビタミンK2が豊富なだけでなく、一般的なバターよりもカロテンを多く含み、黄色みが強いことが特徴です。

カロテンは、体内でビタミンAに変換されるため、抗酸化作用や口内を含む粘膜などの健康維持が期待できます。

ビタミンK2を摂取する場合のポイントや注意点

ビタミンK2は脂溶性のビタミンであるため、油と一緒に摂取することで吸収量がアップします。
熱にも比較的安定しているため、油を使った炒め物などで摂り入れるのがおすすめです。

また注意点としては、ワーファリンなどの抗凝固薬と併用しないことが挙げられます。
ビタミンK2はワーファリンの作用を弱めるため、疾患の治療などで服用している方は注意しなければいけません。

さらにビタミンK2は肝細胞で働くため、肝機能障害などがある方は期待される効果が得られない可能性があります。

まとめ

あまり聞き慣れないビタミンK2という栄養素ですが、虫歯予防を徹底したいのであれば、こちらのビタミンは積極的に摂取すべきです。
もちろん、ほぼすべてのビタミンが虫歯予防に寄与しますが、一つでも多く摂取することが虫歯のリスクを減らす近道になります。
もちろん、カルシウムやリン、フッ素といった代表的な虫歯予防に効く成分もあわせて摂取しましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次