虫歯予防を行うにあたって、日々ブラッシングを徹底したり、食事の内容に気を付けたりしている方は多いかと思います。
しかし、実際はこれらの方法だけでなく、サプリメントで虫歯を予防するという選択肢もあります。
今回は、虫歯予防サプリメントにおけるメリット・デメリットを解説します。
虫歯予防サプリメントのメリット
虫歯予防サプリメントを活用することには、主に以下のようなメリットがあります。
・エナメル質の強化
・再石灰化の促進
・酸産生の抑制
・生涯にわたる歯の健康維持
・虫歯菌の活動抑制
・プラークの付着防止
・唾液分泌の促進
・カルシウムとの複合体形成
・悪玉菌の減少
・全身の健康への波及効果
各メリットについて詳しく説明します。
エナメル質の強化
フッ素サプリメントの場合、歯の主成分であるハイドロキシアパタイトから、酸に強いフルオロアパタイトを生成し、歯質を強化します。
再石灰化の促進
フッ素サプリメントは、細菌の酸によって溶けかけた歯の表面(初期虫歯)の再石灰化を助けます。
酸産生の抑制
フッ素サプリメントの場合、虫歯菌の代謝を阻害し、酸の産生を抑える働きがあります。
生涯にわたる歯の健康維持
長期間継続してフッ素サプリメントを使用することで、子どもから大人まで虫歯予防の効果が期待できます。
虫歯菌の活動抑制
キシリトールサプリメントは、また違った効果を発揮します。
具体的にはミュータンス菌がキシリトールを代謝できないため、酸の産生が抑制されます。
プラークの付着防止
キシリトールサプリメントを摂取することで、プラークが歯に付着しにくく、剥がれやすくなります。
唾液分泌の促進
キシリトールの冷涼感により唾液の分泌が促され、唾液による自浄作用や緩衝作用が高まります。
カルシウムとの複合体形成
キシリトールサプリメントはカルシウムと複合体を形成し、歯の再石灰化をさらに促進して歯を硬くする効果があります。
悪玉菌の減少
乳酸菌サプリメントの場合、特定の口腔内善玉菌(L8020乳酸菌など)は虫歯菌や歯周病菌の繁殖を防ぎ、口腔内の細菌バランスを整えます。
全身の健康への波及効果
乳酸菌サプリメントに含まれるL8020乳酸菌などの善玉菌が、虫歯菌や歯周病菌を減少させ、口腔内の細菌バランスを改善します。
虫歯予防サプリメントのデメリット
一方で、虫歯予防サプリメントには以下のようなデメリットもあります。
・過剰摂取による健康被害
・酸蝕症のリスク
・医薬品との相互効果
・エビデンスのバラつき
・砂糖の含有
・アレルギー反応
・既存の虫歯は治療できない
・品質や成分のバラつき
各デメリットについて詳しく説明します。
過剰摂取による健康被害
サプリメントは医薬品ではありませんが、特定の成分を過剰に摂取すると健康被害を引き起こす可能性があります。
例えば、ビタミンCの過剰摂取は下痢や吐き気、胃けいれんを引き起こす可能性があります。
酸蝕症のリスク
特にビタミンCなど酸性の成分を多く含むサプリメントの場合、頻繁に摂取することで口腔内が酸性に傾き、歯のエナメル質が溶ける酸蝕歯のリスクが高まります。
医薬品との相互効果
服用中の医薬品、特に高血圧治療薬などのカルシウム拮抗薬とサプリメントの成分が相互作用を起こし、思わぬ副作用や効果の減弱を招く可能性があります。
エビデンスのバラつき
虫歯予防サプリメントの中には、十分な科学的根拠が確立されていない製品も多く存在します。
例えば機能性を謳っていても、その効果は試験管内実験や動物実験レベルに留まっていることがあります。
砂糖の含有
市販されているチュアブルタイプなどのサプリメントや乳酸菌飲料には、味を良くするために多量の砂糖が含まれている場合があります。
そのため、これ自体が虫歯のリスクとなる可能性があります。
アレルギー反応
プロポリスやローヤルゼリーといった天然由来の原材料を含むサプリメントでは、アレルギー症状を引き起こす可能性があります。
そのため、アレルギー体質の人は特に注意が必要です。
既存の虫歯は治療できない
虫歯予防サプリメントは虫歯の予防を補助するものであり、すでにできてしまった虫歯を治療する効果はありません。
虫歯がある場合は、歯科クリニックでの治療が必要です。
品質や成分のバラつき
虫歯予防サプリメントは医薬品のような厳格な規制がないため、製品によって品質や有効成分の含有量にばらつきがある場合があります。
また海外製のサプリメントなどは、日本では認可されていない成分が含まれていたり、成分が強すぎて健康被害が出たりするリスクがあります。
まとめ
冒頭でも触れたように、虫歯予防の一環としてサプリメントを採り入れることは、決して悪い選択肢ではありません。
特に普段忙しい方などは、食事から十分に摂れない栄養素を効率的に摂取できます。
しかし、一切デメリットがないわけではありませんし、虫歯がすでにできている場合は歯科クリニックで治療を受けるしかありません。
そのため、サプリメントに依存しすぎないことが大切です。

