虫歯は誰しもが発症する可能性のある疾患です。
また虫歯予防についても、生きているうちは誰もが永久に行わなければいけないことです。
しかし、実は虫歯の発症率や虫歯予防の意識については、地域差が存在します。
今回は、虫歯や虫歯予防の地域差に関することをあれこれ解説します。
日本でもっとも虫歯が少ない県はどこ?
日本で虫歯が少ない県としては、新潟県が有名です。
具体的には、12歳児の平均虫歯本数が20年以上、日本一少ない記録を更新しています。
なぜ地域によって虫歯の数に差が出るのか?
各地域の虫歯の本数には、学校でのフッ化物洗口の実施率や、定期検診の受診率、地域の保健指導の充実度が影響します。
虫歯が多い地域にはどのような特徴がある?
虫歯を発症している方は、甘い飲料の摂取頻度が高い地域や、歯科医師が不足している無歯科医地区が多い地域に見られる傾向があります。
ちなみに沖縄県や北海道、青森県や鹿児島県などは虫歯の発症率が高いとされています。
都市部と農村部で虫歯の発症率に差はある?
都市部は歯科クリニックの数が多い一方、農村部では学校単位の集団予防対策が強力に機能している場合があります。
そのため、どちらが一概に虫歯のリスクが高い・低いとは言えません。
歯科クリニックの数と虫歯の少なさは比例する?
歯科クリニックの数と虫歯の少なさは、必ずしも比例するとは限りません。
歯科クリニックや歯科医師の数より、予防に対する行政の仕組みが重要視されます。
フッ化物洗口とは?
フッ化物洗口とは、保育園や学校で、低濃度のフッ化物溶液で口をすすぐ予防法です。
実施される地域とされない地域があります。
新潟県の虫歯が一番少ないのはなぜ?
新潟県の虫歯が日本一少ないのは、県を挙げて30年以上前から学校等でのフッ化物洗口を推進してきた成果です。
学校でフッ化物洗口をしない自治体があるのはなぜ?
学校でフッ化物洗口を導入するかどうかは、各自治体の予算や教育委員会の判断、保護者の合意形成の状況によります。
歯科検診の回数は自治体で決まっている?
1歳半・3歳児健診は法律で定められていますが、その後のフォローアップ体制には地域によって差があります。
8020運動の達成率にも地域差はある?
8020運動は、80歳になっても自分の歯を20本以上残そうとする運動です。
高齢者の残存歯数も都道府県によって異なり、自治体の高齢者歯科施策が影響します。
フッ素塗布とフッ化物洗口はどちらが効く?
洗口は毎日(または週1回)継続することで、高い虫歯予防効果(約40%抑制)が期待できます。
フッ素塗布の虫歯予防効果は高いですが、フッ化物洗口のように頻繁にはできないため、効率が良いのはフッ化物洗口だと言えます。
自宅でできる地域差を埋めるための対策は?
虫歯の発症率が高い地域に住む方は、高濃度フッ素配合の歯磨き粉の使用や、定期的なかかりつけ歯科クリニックへの受診により、ある程度発症率を下げられます。
水道水へのフッ化物添加は日本でも行われている?
水道水へのフッ化物添加は、フロリデーションとも呼ばれるものです。
主に欧米諸国で実施され、手間なく全住民が利用できる、安全かつ効果的な虫歯予防法として世界的に推奨されています。
しかし、日本では公的な水道水への添加は行われていません。
その理由としては、過去の歯のフッ素症への懸念や、安全性に対する反対運動が挙げられます。
フッ素の安全性に地域による見解の差はある?
国内の学会等は、フッ素の安全性や虫歯予防効果ついて強く推奨していますが、個別の導入については地域住民の判断が尊重されます。
気候は虫歯と関係がある?
暑い地域では水分補給として甘い飲み物を摂る機会が増え、虫歯を発症するリスクが高まるという指摘があります。
食文化の差は影響する?
おやつを頻繁に食べる習慣や、やわらかい食べ物を好む地域の特性が、虫歯のリスクに影響することがあります。
ちなみに、お菓子の消費量(購入額)がもっとも多いのは石川県で、その次に福島県、富山県、山形県と続いています。
寒さが厳しい北陸や東北などの地域は、家の中で過ごす時間にお菓子を食べる文化や、お茶請けの習慣が根強い傾向にあります。
共働き世帯の多さと虫歯リスクは関係する?
仕上げ磨きの時間の確保など、家庭のライフスタイルも要因の一つとなります。
ちなみに共働き世帯の割合が多いのは、福井県や山形県、富山県や石川県などです。
北陸や山陰地方では、夫婦が共に働くという文化が根付いています。
経済格差と虫歯には相関がある?
経済格差と虫歯のリスクについては、歯科の健康格差として研究されています。
具体的には、社会経済的な環境が口腔健康に影響することが報告されています。
まとめ
虫歯になりやすい県や、甘いものを食べる機会が多い県などが存在するのは事実です。
しかし、虫歯のリスクが高いとされる地域に住んでいたとしても、それは虫歯を避けられないということではありません。
最終的に重要になってくるのは、やはり個人における虫歯予防への意識です。
しっかりブラッシングや歯科クリニックでの定期検診を受けていれば、虫歯のリスクは大幅に低下します。

