虫歯予防のために、摂取する食べ物を選ぶというのはとても大事なことです。
どれだけブラッシングを丁寧に行っていても、虫歯になりやすいものばかり食べていては意味がありません。
また虫歯予防に効果的な食品に、チーズが挙げられます。
今回は、具体的にどのようなチーズを摂取すべきなのかについて解説します。
虫歯予防に効果的なチーズの種類4選
虫歯予防を意識するのであれば、以下の種類のチーズを積極的に摂取することをおすすめします。
・チェダーチーズ
・パルメザンチーズ
・エメンタールチーズ
・ゴーダチーズ
各項目について詳しく説明します。
チェダーチーズ
チェダーチーズはイギリス発祥のハードチーズで、虫歯予防の研究において世界で最もエビデンスが豊富なチーズです。
WHO(世界保健機関)が推奨する“虫歯リスクを下げる食品”としての評価も、主にこのチェダーの研究に基づいています。
チェダーチーズはチェダリングという独自の工程で水分を極限まで抜くため、カルシウムとリンが非常に高密度に凝縮されています。
このミネラルバランスが、溶け出した歯のエナメル質を修復する再石灰化に理想的な環境を作ります。
またチーズに含まれるタンパク質“カゼイン”は、歯の表面に薄い保護膜を形成します。
これにより、細菌が作る酸から歯を守るだけでなく、虫歯菌そのものが歯に付着するのを物理的に阻害する効果が期待できます。
ちなみに、チェダーチーズの若いものはマイルドでクセがなく、熟成が進むとナッツのような芳醇なコクが出てきます。
スーパーで手軽に手に入り、おやつ感覚で食べやすいため、毎日の食後の習慣にするのにもっとも適したチーズと言えます。
パルメザンチーズ
「イタリアチーズの王様」と称されるパルメザン(パルミジャーノ・レッジャーノ)は、2〜3年という長期熟成を経て作られる超硬質チーズです。
その圧倒的な硬さと栄養価が、最強の虫歯予防ツールとなります。
パルメザンチーズは非常に硬いため、ひとかけらを口に入れてから飲み込むまで、自然と咀嚼回数が増えます。
噛む動作は“天然の歯磨き粉”と言われる唾液の分泌を強力に促し、口内の酸を素早く中和して自浄作用を高めます。
またパルメザンチーズは、熟成中に水分が抜けることで、カルシウム含有量が全食品の中でもトップクラスになります。
噛んだ時に感じるシャリシャリとした感触はアミノ酸の結晶ですが、同時にミネラルも豊富に含まれていて、歯の構造を強化するのに役立ちます。
ちなみに、パルメザンチーズは濃厚な旨みと塩味が特徴です。
少量でも満足感が高いため、食後の締めとして1片5g程度をゆっくりと時間をかけて噛み締めるのが、もっとも効果的な食べ方です。
エメンタールチーズ
スイス産の“穴あきチーズ”として有名なエメンタールは、穏やかな風味と高い再石灰化能力を兼ね備えています。
他のハードチーズに比べて塩分が控えめな点も、健康維持において大きなメリットです。
エメンタールチーズの熟成に欠かせないプロピオン酸菌が、チーズ特有の穴を作ります。
この菌の働きにより、口内の細菌バランスを整え、酸の生成を抑制する環境作りをサポートします。
またエメンタールチーズは、1kgのチーズを作るのに約10〜12リットルもの牛乳を使用するため、歯を構成する成分であるカルシウムがたっぷりと含まれています。
特に子供の永久歯が形成される時期の栄養補給兼、虫歯予防として非常に優秀です。
さらに味としては弾力のある食感で、クルミのような香ばしさとほのかな甘みが特徴です。
クセが少なく塩辛くないため、チーズ特有の強い匂いが苦手な方や、子どもでも無理なく習慣化できる種類です。
ゴーダチーズ
オランダを代表するゴーダチーズは、日本人の口にもっとも合うと言われるセミハードチーズです。
チェダーやパルメザンと同様、口内環境を整えるアルカリ化の能力に優れています。
ゴーダチーズを摂取すると、数分以内に口内のpH値が上昇(アルカリ化)することが研究で示されています。
食事によって酸性になり、歯が溶けやすくなった状態を、一気に溶けにくい状態へと引き戻すパワーがあります。
またゴーダチーズにはしっとりとした適度な脂質が含まれており、これが歯の表面をコーティングすることで、酸による直接的なダメージを和らげる緩衝作用を発揮します。
味わいについてはまろやかでクリーミー、かつバターのようなコクがあります。
熟成期間によって味わいが変化しますが、予防効果を狙うなら、より水分が少なくミネラルが凝縮された長期熟成タイプを選ぶのがおすすめです。
まとめ
チーズの虫歯予防効果は非常に高く、少し小腹が空いたときの間食などにも、少量であれば適しています。
中でも上記の虫歯になりにくい種類を食べることで、美味しく健康な毎日を過ごせるようになります。
ただし、チーズもプラークは形成するため、食べた後はブラッシングをはじめとするとセルフケアを行わなければいけません。
もちろん、歯科クリニックでのプロケアも欠かさないことが望ましいです。

