自宅で料理をして食べるよりも、外食の方が好きという方もいるかと思います。
外食はクオリティの高い料理を食べられますし、調理や片付けの手間もかからないため、選ばれるケースは多いです。
しかし、外食は虫歯のリスクを高めやすいです。
今回はこちらの理由について解説します。
外食が虫歯のリスクを高めやすい理由5選
自宅で食事を摂るよりも、外食が虫歯のリスクを高めやすい理由としては、主に以下のことが挙げられます。
・糖質を摂りがちになる
・酸性の食品を摂りがちになる
・食後のケアが不十分になる
・ダラダラ食べをしやすい
・噛む回数が減りやすい
各項目について詳しく説明します。
糖質を摂りがちになる
外食をする際は、ついつい糖質の多い食べ物を選びがちです。
ここでいう糖質の多い食べ物には、デザートやジュースなどの甘いものだけでなく、ラーメンや丼などの炭水化物も含まれます。
これらの食べ物は、口内で虫歯菌の栄養源となり、酸をつくり出します。
また酸によって歯が溶かされることで、少しずつ虫歯が進行していきます。
もちろん、外食でも糖質が少ないメニューを選ぶことはできますが、外食が好きな方はわざわざ飲食店でそのような工夫をすることも少ないでしょう。
酸性の食品を摂りがちになる
外食が虫歯のリスクを高めやすい理由としては、酸性の食品を摂りがちになることも挙げられます。
例えば炭酸飲料や柑橘系のジュース、酢を使った料理などは酸性度が高く、歯の表面にあるエナメル質を溶かす原因になります。
こちらを脱灰といい、脱会後は唾液の量を増やすなどして再石灰化という溶けた成分を元に戻す現象が起こさない限り、虫歯を形成する可能性が高まります。
一度や二度の外食であれば、酸性の強いものを摂取しないこともあるかと思いますが、外食の回数が多ければ多いほど摂取する確率は高くなります。
食後のケアが不十分になる
食後のデンタルケアが不十分になりやすいことも、外食が虫歯のリスクを高める理由です。
外出先では、食後すぐにブラッシングを行うのが難しいです。
そのため、口内には食べカスが長時間残ってしまい、こちらが虫歯を発症させやすくします。
また唾液には、口内の酸を中和し、歯の再石灰化を促す働きがあります。
しかし、食後のブラッシングを怠ると、この自浄作用だけでは虫歯の原因になる口内環境をリセットできません。
ちなみに、外出先に携帯用の歯ブラシや歯磨き粉を持参すれば、すぐに口内ケアができます。
ただし、自宅のようにいつでも鏡と水道を使用できるわけではありません。
ダラダラ食べをしやすい
外食が虫歯のリスクを高めやすい理由としては、ダラダラ食べをしやすいことも挙げられます。
ダラダラ食べとは、その名の通りダラダラと時間をかけて食事を摂ることをいいます。
外食の場合、家族や友人と店舗に訪れる機会も多く、つい話し込んでしまってダラダラ食べをするというケースも増えやすいです。
また常に口の中に食べ物が入っていると、口内が酸性に傾く時間が長くなります。
そのため、再石灰化をする時間がなくなってしまい、虫歯を発症しやすくなります。
ちなみにビュッフェ形式の食事など、単純に食べている時間が長い食事でも、虫歯のリスクは高まります。
噛む回数が減りやすい
外食が虫歯につながりやすい理由としては、咀嚼の回数が減りやすいことも挙げられます。
外食で選ばれるメニューの中には、あまり噛まなくても食べられるやわらかいものが多いです。
このような食べ物ばかりでは咀嚼回数が減りやすく、唾液の分泌量も少なくなるため、唾液の持つ自浄作用や抗菌作用が十分に発揮されなくなります。
特に仕事の合間のお昼休みにいつも外食している方などは、あまり時間がないことから、食事の時間も短くなりがちです。
このような生活を続けていると、食事の際に意識して噛むことがなくなり、自宅での食事でも早食いになりやすい傾向があります。
外食の虫歯リスクを軽減するための方法
外食を行う場合、水やお茶でうがいをすることをおすすめします。
飲食後にすぐ口をすすぐだけでも、食べカスや糖分をある程度洗い流してくれる効果があります。
特に甘いジュースなどを飲んだ後は、飲食店の水やお茶を利用し、軽く口内をすすぎましょう。
また食後はシュガーレスガムを噛むことをおすすめします。
ガムを噛むことで唾液の分泌が促進され、口内が酸性から中性に戻りやすくなります。
キシリトール配合のものであれば、虫歯の原因菌の活動を抑える効果も期待できます。
ちなみに、砂糖が入ったガムはかえって虫歯のリスクを高めるためNGです。
まとめ
外食は好きなものを美味しく食べられますし、手間も省けるため非常に便利です。
費用についても、メニューによっては自宅で作る場合とそれほど変わらないか、むしろ外食の方が割安なこともあります。
しかし、外食の方が虫歯を発症させやすい傾向にあるため、外食の機会が多い方ほど対策を怠らないようにしましょう。
もちろん、時間があれば自炊をして、自宅で食事を摂る時間を設けるのも大切です。