プレーンヨーグルトは、一切砂糖が含まれていない、酸味が特徴のヨーグルトです。
スーパーなどに売っている大きいサイズのものの多くは、プレーンヨーグルトです。
また毎日のようにこちらを食べているという方は、虫歯予防効果を得られることが期待できます。
今回は、プレーンヨーグルトの虫歯予防効果を中心に解説します。
プレーンヨーグルトの虫歯予防効果3選
プレーンヨーグルトを摂取することにより、以下のような虫歯予防効果が得られます。
・虫歯菌の増殖抑制
・口内環境の中和
・エナメル質の強化
各項目について詳しく説明します。
虫歯菌の増殖抑制
プレーンヨーグルトに含まれる乳酸菌には、虫歯の原因となるミュータンス菌などの悪玉菌の増殖を抑える効果があります。
口内にはさまざまな種類の細菌が存在しますが、中には良い細菌もあります。
こちらは善玉菌と呼ばれるものですが、虫歯菌などの悪玉菌ばかりが増殖すると、バランスが乱れてしまいます。
乳酸菌はこちらの細菌バランスを良好に保つため、虫歯はもちろんのこと、歯周病のリスクも減らすことができます。
口内環境の中和
プレーンヨーグルトの虫歯予防効果としては、口内環境を中和することも挙げられます。
虫歯菌は、酸性の環境を好みます。
そのため、口内が酸性に傾いている時間が長ければ長いほど、虫歯のリスクは高くなります。
このように、口内が酸性なのかアルカリ性なのかを示すものをpHといいますが、プレーンヨーグルトは口内のpHのバランスを整えます。
つまり酸性からアルカリ性に近づけてくれるため、虫歯になりにくい環境ができるということです。
エナメル質の強化
歯の表面には、人間の身体の中でももっとも硬いエナメル質という組織があります。
プレーンヨーグルトには、こちらを強化する働きもあります。
虫歯菌は、歯のエナメル質から少しずつ溶かし始め、その後象牙質、根管と歯の奥に侵入していきます。
そのため、エナメル質が弱い場合、虫歯の進行は早くなってしまいます。
プレーンヨーグルトには、カルシウムやタンパク質などが豊富に含まれていて、これらの栄養素は歯のエナメル質を強くしてくれます。
プレーンヨーグルトにおける口内全般のメリット
プレーンヨーグルトは、虫歯を予防できるだけでなく、口内全般にさまざまなメリットをもたします。
例えば、口内細菌のバランスを整えることは、口内炎の予防にもつながります。
口内炎は、食事や会話など日常生活を快適に送る上での妨げになるため、こちらを予防できるのは大きなメリットです。
また口臭の原因となる悪玉菌を抑制する効果も期待できます。
口臭がひどい場合、それを発している本人だけでなく、家族や友人、職場の同僚などにも影響が及びます。
ある研究では、毎日プレーンヨーグルトを摂取することで、口臭の原因となる化合物の減少が見えられたという報告もあります。
その他、プレーンヨーグルトのプロバイオティクスは、歯茎の健康を維持することが可能です。
ちなみに乳酸菌にはさまざまな種類があり、特定の乳酸菌を含むプレーンヨーグルトは、より強力な虫歯・歯周病の予防効果を発揮します。
具体的には、L8020株、WB21株などの乳酸菌が含まれているプレーンヨーグルトがおすすめです。
これらの乳酸菌が含まれているかどうかについては、パッケージに必ず記載されています。
虫歯予防としてプレーンヨーグルトを摂取する際の注意点
高い虫歯予防効果を発揮するのは、あくまで砂糖が含まれていない無糖のプレーンヨーグルトです。
砂糖が含まれているヨーグルトは、悪玉菌のエサとなって虫歯のリスクを高めるため、積極的に摂取すべきではありません。
また口内の細菌バランスが保たれている状態を口内フローラといいますが、こちらの改善には毎日継続的にプレーンヨーグルトを摂ることが大切です。
虫歯のリスクは誰にでも存在するため、他の虫歯予防とあわせて、半永久的に継続することに意味があります。
さらに、プレーンヨーグルトを摂取するタイミングとしては、就寝前がおすすめです。
夕食後、ブラッシングを済ませた後にプレーンヨーグルトを少量摂取することで、口内環境の改善効果はアップします。
ちなみに、プレーンヨーグルトで虫歯が予防できるとはいえ、こちらはあくまで補助的なものです。
毎日の丁寧なブラッシングや、歯科クリニックでの定期的な検診を怠ってしまうと、虫歯のリスクが高まるため注意が必要です。
もちろんすでに虫歯を発症している場合、プレーンヨーグルトを食べることで完治するということはありません。
特に歯に穴が開いている中程度の虫歯については、必ず歯科クリニックで歯を削って治す必要があります。
まとめ
普段プレーンヨーグルトを食べている方は、知らず知らずのうちに虫歯予防効果を得ることができています。
もちろんそれだけで完全に虫歯を予防できるわけではありませんが、とても有効な食品であることは事実です。
ただし、ブラッシングや定期検診をおろそかにしたり、他に虫歯のリスクが高まる食べ物を摂取したりすると意味がありませんので、注意してください。