虫歯予防のポイントの一つに、毎日摂取する食事の内容を改善することが挙げられます。
しっかりブラッシングをすれば虫歯を防げると考えている方は多いですが、実際は食生活も同じくらい大切です。
今回は、虫歯予防に効く料理について、和食・洋食・中華料理とジャンル別に解説します。
虫歯予防に効く和食
虫歯予防を意識する場合、和食であれば以下のような料理がおすすめです。
・“まごわやさしい”を採り入れた料理
・噛み応えのある食材を採り入れた料理
各項目について詳しく説明します。
“まごわやさしい”を採り入れた料理
“まごわやさしい”とは、バランスの取れた食事を簡単に覚えるための7つの食材の頭文字をつなげたものです。
具体的には、以下の食材を指しています。
・ま=豆類
・ご=ごま(種実類)
・わ=わかめ(海藻類)
・や=野菜
・さ=魚介類
・し=しいたけ(キノコ類)
・い=イモ類
これらを意識して毎日の食事に採り入れることで、健康的な食生活を送ることができます。
もちろん、虫歯を予防するにあたっても、バランス良く栄養を摂取することは必要不可欠です。
例えば豆類であれば豆腐や納豆、煮豆など、ごまでさればごま和えなどがおすすめです。
またわかめの味噌汁や野菜サラダ、焼き魚やキノコの炒め物、芋煮なども虫歯予防に効く和食の料理として挙げられます。
噛み応えのある食材を採り入れた料理
噛み応えがある和食の料理も、虫歯を予防するためには積極的に摂取すべきです。
例えばきんぴらごぼうや大豆入りサラダは、噛み応えがあり唾液の分泌量を増加させるため、自浄作用によって口内の汚れが洗い流されやすくなります。
またスルメイカの入った和え物は、噛む力を鍛えるのに役立ちますし、小魚や乾物などはカルシウムも多く摂取できます。
虫歯予防に効く洋食
洋食はやわらかいものや脂質が高いものが多く、和食よりも虫歯のリスクは高いと言えます。
そのため、以下のような料理がおすすめです。
・チーズドリア
・フルーツヨーグルト
・野菜スープ、ポタージュ
各項目について詳しく説明します。
チーズドリア
あまりイメージがないかもしれませんが、洋食で使用されることが多いチーズには虫歯予防効果があります。
チーズはカルシウムが豊富であり、歯のエナメル質を強化する効果が期待できます。
そのため、適切な量のチーズドリアなどを摂取すれば、ある程度虫歯になりにくい歯をつくることが可能です。
フルーツヨーグルト
洋食のデザートとして食べるべきなのは、フルーツが含まれたヨーグルトです。
ヨーグルトは、乳酸菌が口内の善玉菌を増やし、虫歯予防に役立ちます。
また砂糖ではなくフルーツを入れることで、虫歯のリスクを減らしつつビタミンなど虫歯予防に効果的な栄養素も採り入れることが可能です。
野菜スープ、ポタージュ
洋食の汁物を摂取する場合、コンソメなどで味付けをした野菜スープやポタージュなどがおすすめです。
これらのスープは、野菜をじっくり煮込むことで、栄養を取りつつ歯への負担も軽くなります。
また野菜は調理の段階である程度栄養素が抜けてしまうことがありますが、出汁まで飲めるスープであれば栄養の摂取効率が良くなります。
虫歯予防に効く中華料理
中華料理は油を多く使用しますが、以下のような料理はある程度虫歯予防効果を発揮します。
・豆腐の中華丼
・麻婆豆腐
・野菜炒め
各項目について詳しく説明します。
豆腐の中華丼
代表的な中華料理の一つに中華丼が挙げられますが、こちらに入れるお肉を豆腐に置き換えれば、かなり虫歯予防効果の高い料理になります。
豆腐は良質なタンパク源であり、やわらかいため歯への負担も少ないです。
また中華丼は、キノコや野菜など食物繊維が豊富な具材をたっぷりと使用できる料理でもあります。
麻婆豆腐
前述したように、豆腐は歯にとって良い食材の一つです。
そのため、中華料理を食べるのであれば麻婆豆腐もおすすめです。
ただし、あまりに辛い麻婆豆腐はNGです。
唐辛子などの過度な刺激は、軽度の虫歯を発症している場合に痛みを引き起こす原因になります。
野菜炒め
虫歯予防におすすめの中華料理としては、野菜炒めも挙げられます。
中華料理の野菜炒めは、たっぷりの油を使い、もやしやピーマン、キャベツやニンジンといったさまざまな野菜を高温でサッと炒めて仕上げます。
そのため、和風や洋風の野菜炒めと比べて、野菜の食感が残っていることが多いです。
またシャキシャキとした食感の野菜は、噛む回数を増やすことができ、唾液の分泌を促すのに役立ちます。
まとめ
虫歯を完璧に予防することは、限りなく不可能に近いです。
毎日食事を摂る以上、どれだけブラッシングをしていても食べカスやプラークは排除できませんし、虫歯菌も活動します。
しかし、食生活の改善を含めた総合的なセルフケアを行えば、虫歯の発症リスクが著しく低下するのは事実です。
そのため、根気強くブラッシングや歯に良い料理の摂取、歯科クリニックでの定期検診などは続けていかなければいけません。