リンゴは日本人にとって、非常になじみの深い果物の一つです。
主に朝食で食べられることが多く、こちらはビタミンCやカリウム、食物繊維などさまざまな栄養素が含まれています。
またリンゴを摂取することで、歯にも良い影響を及ぼすことがあります。
今回は、リンゴが歯に与えるメリット・デメリットを中心に解説します。
リンゴが歯に与えるメリット4選
リンゴを積極的に摂取することにより、歯には以下のようなメリットが生まれます。
・自然の歯ブラシ効果
・唾液の分泌促進
・歯茎の強化
・口臭予防
各メリットについて詳しく説明します。
自然の歯ブラシ効果
リンゴを摂取することにより、自然の歯ブラシ効果が得られます。
リンゴはシャキシャキとした食感が特徴であり、こちらは歯に付着した食べカスやプラークを除去するのを助けます。
そのため、リンゴを食べてからブラッシングを行うことで、ブラッシングの負担軽減につながります。
欧米では、リンゴのこのような効果が一般的に知られています。
唾液の分泌促進
唾液の分泌促進効果も、リンゴが歯に与えるメリットの一つです。
リンゴはある程度硬さがあるため、しっかり噛まなければ飲み込むことができません。
またよく噛むことにより、唾液の分泌量は増加します。
唾液には口内の酸を中和し、食べカスやプラークを洗い流す効果があるため、増加すればするほど虫歯予防に役立ちます。
歯茎の強化
リンゴは歯だけでなく、歯茎の強化をしたい方にもおすすめの食材です。
リンゴの食べ方の一つに、そのまま食べる丸かじりがあります。
また丸かじりをするときの動作は、歯茎や顎の骨を鍛えることにつながります。
歯茎が鍛えられるということは、歯に安定感をもたらすということであり、同時に歯周病のリスクも軽減できます。
口臭予防
リンゴを摂取することで、口臭予防につながる可能性もあります。
リンゴにはさまざまな栄養素が含まれていますが、特徴的なものの一つにリンゴポリフェノールが挙げられます。
リンゴポリフェノールは、強い抗酸化作用を持ち、動脈硬化や生活習慣病の予防、肥満抑制や美肌効果などが期待できる成分です。
またリンゴポリフェノールには、口臭の原因物質を中和する消臭効果があるため、ある程度口臭は軽減されます。
ちなみにリンゴポリフェノールは皮と実の間に多く含まれるため、皮ごと食べるのがおすすめです。
リンゴが歯に与えるデメリット3選
一方、リンゴを食べることが歯に与えるデメリットについては、以下のことが挙げられます。
・糖分と酸によるリスク
・ブラッシングの代わりにはならない
・出血のリスク
各デメリットについて詳しく説明します。
糖分と酸によるリスク
リンゴには、糖分や酸などが含まれています。
これらは口内を酸性に傾け、虫歯や酸蝕症を誘発する可能性があります。
そのため、リンゴばかりを大量に摂取するのは良くありません。
ブラッシングの代わりにはならない
リンゴには、歯の汚れを落としてくれる効果があるという風に言いましたが、こちらはブラッシングをしなくても良いということではありません。
リンゴが落とせるのは、あくまで歯の表面に付着した汚れの一部です。
歯と歯の間や、歯と歯茎の間の汚れは基本的には落とせないため、必ずブラッシングをあわせて行う必要があります。
出血のリスク
リンゴを丸かじりする際には、歯茎から出血するリスクがあります。
特に歯茎が弱り始めている方は、硬いリンゴが歯茎に刺さることにより、出血しやすくなります。
またこのような刺激による出血は、歯茎の状態をさらに悪化させてしまう可能性もあります。
リンゴにおけるその他のメリット
リンゴはカリウムが豊富に含まれていて、体内の余分なナトリウムの排出を促すため、高血圧の予防に役立ちます。
またポリフェノールの一種であるプロシアニジンなどが、悪玉コレステロールを減少させ、動脈硬化の予防につながることもあります。
歯周病を患っている方は、これらの全身疾患におけるリスクが高まるため、歯周病治療とともに適宜リンゴを摂取することが望ましいです。
またリンゴに含まれるブドウ糖や果糖はエネルギー源になりやすく、疲労回復をサポートします。
さらにポリフェノールやペクチンは、免疫反応が過剰に起きるのを抑制する働きがあるため、アレルギー症状の緩和に役立つことが考えられます。
疲れているときやストレスが溜まっているときは口内環境が悪化しやすく、なおかつ口内炎などもできやすいです。
リンゴは疲労回復効果とアレルギーの緩和効果があるため、多忙な日々を送る方は口内環境改善のためにぜひ摂取するべきです。
まとめ
近年は、特に若い方の間で果物を摂取する習慣が減少しつつあります。
果物は、野菜と同等の栄養を含むものであり、口内環境の改善にも必須の食材です。
そのため、普段あまり果物を食べないという方は、簡単に調達できるリンゴなどから始めてみることをおすすめします。
もちろん、その他の食材もバランス良く摂取することで、さらに歯を含む口内環境は良化します。
