【広島の歯医者】子どもの虫歯における主な特徴について

子どもの口内で発生するトラブルとして、まず避けたいのが虫歯です。

また、子どもの虫歯は、大人と違う特徴をいくつか持っていて、その中には親御さんが把握しておかなければいけないこともあります。

今回は、子どもの虫歯における主な特徴について解説したいと思います。

目次

子どもの虫歯における特徴7選

子どもの虫歯には、主に以下のような特徴があります。

・進行が早い
・年齢によってできやすい場所が違う
・放置によって永久歯に影響が出る
・進行に気付きにくい
・白っぽい色
・親子感染のリスクがある
・歯並びが原因で発症することがある

進行が早い

子どもの乳歯は大人の歯に比べて有機質をたくさん含んでいて、虫歯に対して抵抗性がかなり低くなります。

これにより、乳歯の虫歯の進行は大人に比べると、急性齲蝕(虫歯の進行が早い)になりやすいです。

しかも、乳歯は大人の歯と比べ、歯全体で神経の占める割合が高くなります。

そのため、穴を見つけた場合はかなり虫歯が進行していて、神経の近くまで進行していることが多いです。

年齢によってできやすい場所が違う

子どもの虫歯は、大人と違って年齢によってできやすい場所が異なります。

前歯が生えそろう1歳頃には、下の前歯に比べて唾液による自浄作用が上の前歯の方が働きにくいため、上の前歯の外側や隣接面に虫歯ができやすくなります。 

また、乳歯が生えそろう2歳後半から3歳では、食事が普通食になるため、奥歯で食べ物をすりつぶすようになります。

すると、噛み合わせる面の溝に汚れが残るため、こちらに虫歯ができやすいです。

そして、4歳から5歳では、奥歯の歯と歯の間が虫歯になりやすくなります。

放置によって永久歯に影響が出る

乳歯にあった虫歯の菌が永久歯まで達してしまうと、永久歯が変色してしまったり、歯の成分の劣化につながったりします。

このような永久歯が生えてきたときには、虫歯になりやすくなります。

また、乳歯が大きな虫歯になると欠けてしまい、その後ろの歯が倒れてきたり、反対の顎の歯が飛び出てきたりします。

乳歯の段階で歯並びが悪い状態だと、永久歯にはえかわる時にも歯並びが悪くなり、歯並びが悪いということは歯磨きが難しいため、将来虫歯になる可能性が高くなります。

進行に気付きにくい

子どもはまだ痛みの感覚が発達しておらず、痛みがあっても気づきにくいため、虫歯が大きく進行してしまうことが多いです。

虫歯の痛みで感じるよりも、どちらかというと虫歯で穴が開いて、そこに食べカスが詰まり、歯茎が腫れて痛いケースが多いです。

また、痛みは出たり引いたりするため、子どもが痛いと言っても、次の日には治ってしまい、見過ごされてしまうことがあります。

そのため、親御さんは食事や仕上げ磨きの際に小さな変化を見逃さず、子どもを観察してあげる必要があります。

白っぽい色

虫歯と聞くと、歯が真っ黒になって、溶けて穴が空いている状態を思い浮かべるかもしれませんが、子どもの乳歯における初期虫歯は、白く濁るのが特徴です。

こちらは、虫歯になる前に歯の表面が酸によって溶ける脱灰という状態になり、歯の表面のエナメル質が溶けることで、歯が白く濁るという仕組みです。

脱灰は、目に見えないミクロの穴が開いた状態で、虫歯の初期段階のため、痛みを感じることや、しみるといった症状はありません。

こちらも、子どもの虫歯における発症や進行に気付きにくい理由の一つです。

親子感染のリスクがある

子どもの虫歯には、親子感染のリスクがあります。

例えば、親御さんが食事をしながら同じ箸やスプーンで子どもにも食べさせると、親の唾液がついた箸やスプーンが子供の口内に入ってしまい、虫歯菌などの細菌への感染が起こります。

また、親御さんがフーフー息を吹きかけて冷ました後、離乳食を少し噛んで熱くないか確認することもありますが、こちらの場合も、親御さんの唾液がついた食べ物が子どもの口内に入り、虫歯菌などの細菌への感染につながるおそれがあります。

歯並びが原因で発症することがある

大人の歯は、歯列弓(しれつきゅう)と呼ばれる弓型の排列で歯並びができあがっていて、極端な隙間やデコボコはありません。

もちろん、大人の歯並びでも、出っ歯や乱ぐい歯、すきっ歯などがありますが、小児期はそれよりもかなり歯並びが乱れることがあります。

なぜなら、発育期は乳歯と永久歯が混在したり、途中まで生えてきている歯が散在していたりするからです。

また、こうした不安定な歯並び、噛み合わせでは、プラークなどの汚れが溜まりやすく、虫歯リスクも高くなります。

まとめ

ここまで、子どもの虫歯における主な特徴について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

親御さんが子どもの虫歯の早期発見、早期治療を目指すには、“虫歯は黒い”、”虫歯は痛みが出るもの“という先入観を捨てることをおすすめします。

そうしなければ、気付いた頃にはかなり虫歯が進行してしまっていたり、知らず知らずのうちに、親御さんが子どもの虫歯リスクを高めていたりするおそれがあります。

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