歯科クリニックのホワイトニングを受けるにあたっては、前もって患者さんが準備しておかなければいけないことがあります。
また、実際に施術を行う当日にも、注意点はいくつか存在します。
ここからは、今後ホワイトニングを受けようと考える方に向けて、ホワイトニング直前、当日の注意点をいくつか解説します。
ホワイトニング直前の注意点
歯科クリニックを予約し、すでにホワイトニングを受けることが決定している方は、施術の直前、以下のようなことに気を付けて過ごしましょう。
・歯の表面を守る食材を摂取する
・体調を整える
歯の表面を守る食材を摂取する
ホワイトニングを受ける直前は、できるだけ歯に着色がつかないように、色の濃いものを避けることをおすすめします。
また、なるべく歯の表面を守る食材を選ぶことも大切です。
具体的には、以下のような食材です。
・ニンジン、セロリなどの繊維質
・牛乳などに含まれるカルシウム
・カボチャなどに含まれるビタミンA
・ブロッコリーなどに含まれるビタミンC
・干し椎茸などに含まれるビタミンD
繊維質の野菜は、噛むことで歯の表面をキレイに保つ作用があり、カルシウムは歯の表面にあるエナメル質を強化します。
ビタミンAにも、同様の作用があります。
また、ビタミンCには、歯の内部にある象牙質を強くする作用、ビタミンDには、カルシウムの吸収をサポートする作用があります。
体調を整える
ホワイトニングを受ける直前は、体調を崩さないように注意しなければいけません。
歯科クリニックで行われるオフィスホワイトニングでは、過酸化水素が揮発します。
このとき、風邪などで気管支に症状がある場合、刺激で強く咳き込む可能性があります。
もちろん、このようなケースへの対策として、歯科クリニックでは換気などに注意を払って処置が行われますが、症状がひどい場合は施術が困難になる場合もあります。
また、ホームホワイトニングについても、風邪っぽい症状があるときに行うと、喉が腫れてしまうことが考えられるため、万全の体調でホワイトニング当日に臨むことをおすすめします。
ホワイトニング当日の注意点
実際にホワイトニングを受ける当日は、以下のようなことに注意すべきです。
・汚れても良い服で来院する
・食事の内容に気を付ける
汚れても良い服で来院する
歯科クリニックで施術を受けるオフィスホワイトニングの場合、使用する薬剤が洋服につかないよう、エプロンなどが使用されます。
しかし、稀に薬剤が飛散することがあるため、施術の当日はなるべく汚れても良い服で来院するようにしましょう。
ちなみに、オフィスホワイトニングの施術にかかる時間は、1回につきおよそ30~60分で、初回の施術は約90分と長くなります。
そのため、長時間イスに座ることを考慮し、ゆったりとリラックスできる服装で来院するのがおすすめです。
食事の内容に気を付ける
ホワイトニングの施術が完了した当日であっても、食事を摂ること自体は可能です。
しかし、オフィスホワイトニング後はおよそ48時間、ホームホワイトニング後は1~2時間ほど、色の濃い飲食物の摂取を避けなければいけません。
ホワイトニング後に食事内容を制限される理由は、歯の乾燥です。
施術後は薬剤の影響や、長時間口を開いた状態であったことにより、歯の表面が強く乾燥しています。
このような乾燥状態にある歯は、さまざまなものを吸収しやすく、特に色の濃い食べ物や飲み物を摂取すると、歯の内部にまで浸透し、色が落ちにくくなってしまいます。
特に、アルコールや色の濃い飲み物は避けるべきです。
アルコールは揮発性があるため、飲んだ後にはさらに歯が乾燥します。
また、色の濃い飲み物は、着色料や果汁の色味が濃いため、着色しやすい傾向にあります。
当日すぐに治療ができない可能性もある
ホワイトニングの当日は、治療時もしくは治療後のトラブルが発生しないための準備が必要です。
しかし、すべての方が必ずしも、歯科クリニックに訪れた当日にホワイトニングを受けられるとは限りません。
こちらの理由は、患者さんの口内の健康や安全、治療後の効果を最優先にしているからです。
例えば、口内が著しく汚れている場合、当日はクリーニングのみの対応になることがあります。
クリーニングされていない歯は、ホワイトニングの薬剤が浸透しにくく、効果を最大限に発揮できない可能性があります。
また、虫歯や他の疾患がある場合には、治療を優先します。
虫歯などの原因で、歯にヒビや亀裂などが入っていると、薬剤が歯の神経に触れ、激しい痛みを伴うことがあります。
まとめ
ここまで、ホワイトニング直前、当日の主な注意点について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
せっかくホワイトニングを受けるのであれば、トラブルなくスムーズに治療を行い、なおかつ効率的に効果を実感したいと考える方がほとんどです。
もちろん、そのために歯科クリニックは最善を尽くしますが、ある程度患者さんの協力が必要であることについては、前もって留意しておいてください。