ワイヤー矯正は適応症例が多く、なおかつ効率的に歯を動かせるというメリットがあります。
一方、他の矯正方法と比べて矯正装置が目立ちやすく、矯正していることがばれたくないという方にとってはデメリットが大きいです。
今回は、ワイヤー矯正の装置を目立たなくする方法を中心に解説します。
ワイヤー矯正の装置を目立たなくする方法4選
どうしてもワイヤー矯正の装置が目立つのが気になるという方は、以下の方法を実践してみましょう。
・目立ちにくい色のワイヤーを選ぶ
・裏側矯正を選ぶ
・マウスピース矯正を選ぶ
・部分矯正を行う
各項目について詳しく説明します。
目立ちにくい色のワイヤーを選ぶ
ワイヤー矯正の装置が目立つのを防ぐためには、目立ちにくい色のワイヤーを採用している歯科クリニックを探しましょう。
ワイヤーの色を変えるだけでも、かなり目立たなくなります。
従来のワイヤー矯正では、銀色のワイヤーを使用してブラケットを固定します。
しかし銀色のワイヤーはとても目立ちやすく、笑ったときや口を開けたときなどの視線が気になりやすいです。
一方、近年はホワイトワイヤーを採り入れている歯科クリニックも増えています。
ホワイトワイヤーは銀色のワイヤーのような光沢がなく、歯に溶け込んでしまうほど目立ちにくいです。
少し近距離から見ても、矯正装置を付けていることがわかりにくいほどです。
ちなみにホワイトワイヤーには、白い塗料でコーティングしているものと、ロジウムという白い金属でコーティングしているものがあります。
前者は耐久性に難があるものの費用が安く、逆に後者は耐久性が高い反面、治療費が割高になる可能性があります。
裏側矯正を選ぶ
ワイヤー矯正の装置を目立たなくする方法としては、裏側矯正を選ぶことも挙げられます。
裏側矯正はワイヤー矯正の一種で、矯正装置を歯の裏側に装着する方法です。
表側矯正とは違い、歯の表面には何も装着しないため、外からはほとんど矯正装置が見えません。
そのため、見た目を気にせず治療を進めることができます。
また裏側矯正の場合、口を閉じたときの違和感も少なく、口元にものが当たっても口腔内を傷つける心配がありません。
ただし歯の裏側という見えにくい場所で作業を行うため、歯科医師には高度な技術が求められます。
このことから、取り扱っている歯科クリニックが限られ、費用も高額になる傾向があります。
マウスピース矯正を選ぶ
ワイヤー矯正の装置が目立つのに抵抗がある方は、思い切って別の矯正方法を選ぶのも一つの手です。
特におすすめなのは、マウスピース矯正です。
マウスピース矯正は、現在の歯並びと異なるマウスピースを装着することで歯をわずかに動かし、徐々に理想の歯並びの形状のマウスピースに付け替えていく矯正方法です。
透明のマウスピースを装着するため、見た目には矯正治療中であることがほとんどわかりません。
またマウスピース矯正は一時的にマウスピースを着脱できるため、万が一にも矯正治療中だと知られたくない場合、そのときだけ取り外しておくという選択肢もあります。
部分矯正を行う
ワイヤー矯正の装置を目立たなくするには、全体矯正ではなく部分矯正を選択するのも有効です。
全体の歯列に装置を付けるよりも、限られた一部にだけ装置を付ける方が目立ちにくくなります。
また部分矯正には治療期間が短い、費用も抑えられるというメリットもあります。
ただし、部分矯正は誰にでも適応されるわけではないため、注意が必要です。
部分的な軽度の歯並びの改善に適しているものであり、歯を大きく動かしたり、全体の噛み合わせ調整が必要だったりする場合は適応されません。
もっとも目立たない矯正方法は?
もっとも装置が目立ちにくい矯正方法は、やはりマウスピース矯正です。
リーズナブルかつ目立ちにくいことから、昨今は非常に人気が高まっています。
しかしマウスピース矯正は、基本的に奥歯を動かせないシステムとなっているため、安さを享受できるのは一部の患者さんのみとなります。
セラミック矯正も選択肢の一つ
これまで紹介してきた矯正方法とは一線を画す方法に、セラミック矯正があります。
セラミック矯正は、他の矯正治療のように装置を付けて歯を動かす方法ではありません。
矯正したい部分の歯を削って型取りをし、セラミックの被せ物を装着して歯列を整えます。
矯正装置が存在しないことから、当然目立つこともなく治療を受けられます。
また歯を動かして歯並びをキレイにするわけではないため、治療期間中の痛みが出ることもありません。
ただし、セラミック治療はあくまで歯並びをキレイに見せる矯正方法であるため、噛み合わせを治すことはできません。
まとめ
ワイヤー矯正に強いこだわりがある方は、表側矯正ではなく裏側矯正を選ぶことにより、見た目を気にする心配がなくなります。
また特に矯正方法にこだわりがない方は、マウスピース矯正やセラミック治療などの方法を選択するのも一つの手です。
もちろん矯正方法を選ぶ際は、目立ちにくさだけでなく費用や痛み、治療期間なども考慮しなければいけません。