ワイヤー矯正中は、常にワイヤーとブラケットが口内に固定されている状態です。
そのため、当然食事も装置を付けた状態で行わなければいけません。
またワイヤー矯正中は、構造上の問題などから、摂取するものを選ぶ必要があります。
今回は、ワイヤー矯正中に食べるのを控えるべきものについて解説します。
ワイヤー矯正中に食べるのを控えるべきもの4選
ワイヤー矯正が完全に終了し、装置を外すまでの間、以下のものはなるべく食べるのを控えるべきです。
・硬い食べ物
・粘着性の高い食べ物
・装置に挟まりやすい食べ物
・着色しやすい食べ物
各項目について詳しく説明します。
硬い食べ物
ワイヤー矯正中は、できるだけ硬い食べ物を摂取しないようにしましょう。
硬い食べ物は、噛んだときに装置が破損したり、外れたりするリスクがあります。
特に硬くて大きなものを前歯で噛みちぎるような食べ方をすると、矯正装置や歯にかかる負担が大きくなります。
また咀嚼する際に強い力や振動が加わり、痛みを感じることも、硬い食べ物を避けた方が良い理由です。
具体的には、以下のような食べ物が該当します。
・根菜
・ナッツ
・煎餅
・リンゴ
・硬い肉、骨付きチキン など
粘着性の高い食べ物
粘着性の高い食べ物も、ワイヤー矯正中はあまり食べないのが無難です。
粘着性が高いと矯正装置にへばりついてしまい、場合によってはワイヤーが脱離することもあります。
また粘着性が強い食べ物には、糖分が多く含まれているものも多いです。
ワイヤー矯正中は装置が付いた状態であり、ブラッシング時に磨き残しが出やすいため、糖分が多いものを摂取すると虫歯のリスクが高まります。
ちなみに、避けた方が良い粘着性の高い食べ物は以下のようなものです。
・キャラメル
・ガム
・ヌガー
・水あめ
・餅 など
装置に挟まりやすい食べ物
ワイヤー矯正中は、装置の隙間に挟まりやすい食べ物にも注意しなければいけません。
ワイヤー矯正中は装置と歯の間に多くの隙間ができるため、食べ物が挟まりやすくなります。
そのため、麺類などは特に注意すべきです。
また繊維質の食べ物についても挟まりやすく、一度挟まるとブラッシングだけでは簡単に除去できないことが考えられます。
具体的には、以下のような食べ物に気を付けましょう。
・麺類(ラーメン、パスタ、蕎麦など)
・イモ類
・えのき
・もやし
・ホウレンソウ など
着色しやすい食べ物
ワイヤー矯正中には、なるべく着色しやすい食べ物も避けるべきです。
着色しやすい色の濃い食べ物は、矯正装置が変色してしまう原因になります。
また装置の色が変わるだけでなく、その部分に汚れが付きやすくなるというデメリットもあります。
着色は歯ブラシで落とすのが難しいため、回避するためにも以下の食べ物は控えるべきです。
・カレー
・キムチ
・ブルーベリー など
飲み物の摂取にも注意
ワイヤー矯正中は、食べ物だけでなく飲み物の摂取にも注意を払わなければいけません。
例えばコーヒーや赤ワインなど、ポリフェノールを多く含む飲み物は、矯正装置を変色させるおそれがあります。
ワイヤーを固定するゴムは特に着色しやすいため、注意が必要です。
また着色しやすい飲み物を飲むときは、ストローで飲む、飲んだ後にすぐ水を飲むなどして対処しましょう。
ワイヤー矯正中の方におすすめの食事について
ワイヤー矯正中の方には、なるべくやわらかくて装置に詰まりにくい食べ物がおすすめです。
例えばお粥やリゾット、湯豆腐などの豆腐料理、やわらかく煮込んだ煮物などです。
その他、味噌汁やスープもおすすめです。
また果物で言うとバナナやキウイ、お菓子でいうとゼリーやヨーグルトなどが食べやすいです。
これらの他にも、やわらかく歯に負担をかけないもので、色が濃くないものであれば大丈夫です。
ワイヤー矯正中の食べ方のコツ
ワイヤー矯正中に食事を摂る際は、なるべく奥歯で噛むことをおすすめします。
具体的には、前歯で噛む必要がない大きさに切った食べ物を奥歯まで運び、奥歯をメインに使って食事をします。
また一度にたくさんの量を口に入れず、少しずつ食べることも大切です。
たとえやわらかい食べ物であっても、一口の量が多いと噛みにくく、飲み込むのが大変です。
特にワイヤー矯正の装置を付けたばかりの頃は、どのような食べ物であっても食べにくさや噛みにくさを感じてしまいます。
その他、こまめに水を飲みながら食べる方法もおすすめです。
こちらには食べ物による色素沈着を防ぐ効果、ワイヤーやブラケットの周辺に溜まった細かな食べカスを洗い流す効果などがあります。
まとめ
ワイヤー矯正は固定式の装置を使用しますし、矯正が完了するまでには1~3年程度かかります。
そのため、ある程度食事の制約が出るのは致し方ありません。
もし矯正期間中に食事内容を気にせず食べてしまったら、矯正装置の脱落や虫歯、歯周病の発症などにつながります。
またこれらのトラブルは、ワイヤー矯正を継続するのが困難になったり、大幅なタイムロスになったりすることもあります。