【広島の歯医者】子どもの開咬におけるデメリットとは?

子どもの不正咬合にはさまざまな種類があります。

また、不正咬合は子どもの日常生活や口内環境、将来などに影響を及ぼすものであり、親御さんは常に歯並び、噛み合わせに問題がないかチェックしておかなければいけません。

ここからは、不正咬合の一つである“開咬”の概要やデメリットについて解説します。

目次

開咬の概要

開咬とは、奥歯を噛み合わせたときに、前歯に隙間ができている状態をいいます。

オープンバイトとも呼ばれます。

こちらは、指しゃぶりや舌の位置異常などの癖があれば3 歳頃からやめるように促し、6~8歳くらいから矯正装置をつけて治療に臨みます。

場合によっては、永久歯がすべて生え揃ってから開咬になるというケースもあります。

ちなみに、開咬の治療法には、マウスピース矯正のほか、前歯の歯軸を内側に変える治療、奥歯を歯茎方向に沈める治療などがあります。

子どもの開咬における主な原因

子どもの開咬が起こる原因は、主に以下の4つです。

・骨格の遺伝
・指しゃぶり
・舌癖
・顎関節症

親御さんからの骨格の遺伝により、子どもが開咬になるというケースはとても多いです。

また、幼少期から指しゃぶりの癖を持っている場合、指による圧力で上の前歯が唇側に、下の前歯が内側に動き、開咬のリスクが高まります。

その他、舌で歯を押したり、食べ物を飲み込むときに舌を突き出したりといった舌癖がある場合も、開咬につながりやすくなります。

ちなみに、顎関節症の症状が見られる子どもの場合、そのまま治療を行っても、顎関節頭の吸収が進行すると、再び開咬になってしまいます。

そのため、まずは顎関節症そのものを治療しなければいけません。

子どもの開咬におけるデメリット6選

子どもの開咬を治療せず、放置することにより、以下のようなデメリットが生まれます。

・咀嚼がうまくできなくなる
・奥歯や顎関節にダメージを与える
・口呼吸になる
・虫歯になりやすくなる
・消化器官へ負担がかかる
・面長になる

咀嚼がうまくできなくなる

重度の開咬の場合は、前歯を使った咀嚼が一切できない状態です。

奥歯を使って咀嚼できたとしても、前歯を含めた歯列の全体で咀嚼できなければ効率良く食べ物を噛み砕くことができません。

こちらは、食べられるものが限定されたり、極端に食事のスピードが遅くなってしまったりすることにつながります。

奥歯や顎関節にダメージを与える

通常、歯は奥歯と前歯がそれぞれの役割をもっており、お互いに機能して守りあっています。

また、顎関節も噛み合わせの影響を受けやすいとされています。

しかし、開咬により前歯で物を噛めないことで、奥歯にばかり負担が集中してしまうと、奥歯の寿命が短くなりやすく、顎関節にまでダメージが出てしまう可能性があります。

口呼吸になる

開咬により前歯が浮いた状態になると、唇が自然と引っ張られてしまい、常に口を開けた状態になりがちです。

こちらが原因で、知らず知らずのうちに口呼吸に変化してしまうことがあります。

口呼吸をすると口内が乾燥しやすくなり、唾液が足りずに雑菌が繁殖しやすい状態になります。

そのため、見た目だけでなく健康面にも悪影響が及びます。

虫歯になりやすくなる

開咬によって口呼吸を繰り返すと、病気にかかりやすくなるだけでなく、虫歯になる可能性も高まります。

こちらは、口内が乾燥すると、虫歯を防いでくれる唾液の分泌量が減ってしまうからです。

飲んだり食べたりしたあと、口内は酸性に偏りますが、その状態が長く続くと歯からミネラル成分が溶け出し、虫歯になりやすくなります。

そこで活躍するのが唾液です。

唾液が分泌されると口の中は中性に保たれ、虫歯になりにくい口内環境へと整えてくれます。

その他、唾液の役割としてあるのは、歯から溶け出したミネラルを補充し、修復することです。

しかし、開咬による口呼吸で口内が乾燥し、唾液の量が減ってしまうと、これらの作用が薄れ、虫歯にかかりやすくなります。

また、同じく細菌が原因である歯周病のリスクも高くなります。

消化器官へ負担がかかる

開咬は、簡単にいうと前歯の隙間が開いている状態です。

そのため、食べ物をよく噛み切れず、食べ物が塊のまま胃や腸に送られてしまいます。

また、こちらは消化器官に負担がかかり、消化不良や体調不良を引き起こす原因にもなります。

面長になる

開咬の子どもは、口元周辺の筋機能が緩むため、気が付けば口元が開いていることがあります。

また、口元の筋肉が緩むと、唇や舌で歯を整えることができなくなり、歯並びを悪くさせるプラス面長になったような顔貌になります。

特に思春期の子どもにとって、このような見た目の変化は、大きな精神的ダメージにつながります。

まとめ

ここまで、子どもの不正咬合の一つである開咬のデメリットを中心に解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

開咬は子どもの日常生活、見た目などに大きな影響を与えるものであり、自然に治ることもありません。

歯科クリニックでは、いくつかの治療法が用意されているため、まずは医師に相談し、最適な改善策を見つけるところから始めましょう。

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