口臭は、多くの方が悩んでいる口内トラブルの一つであり、その周囲の方にも悪影響を及ぼすことがあります。
また、こちらは子どもにも見られる症状であり、ある日突然、自身の子の口臭に気付いたという親御さんもいるかもしれません。
今回は、子どもの口臭における原因を中心に解説したいと思います。
子どもの口臭における主な原因5選
子どもの口臭がきつい場合、主に以下のような原因が考えられます。
・デンタルケア不足
・口呼吸
・歯肉炎
・腸内環境の乱れ
・ストレス
デンタルケア不足
子どもの口臭の主な原因としては、やはりデンタルケア不足が挙げられます。
こちらは、子どもに限ったことではありませんが、ブラッシングが不十分だったり、磨き方に問題が合ったりする場合、プラークが蓄積し、こちらが口臭のもととなるガスを発生させます。
また、子どもは大人と比べてブラッシングの技術が低く、しっかり磨いたつもりでも、細かい汚れまで除去できていないというケースが多いです。
口呼吸
口呼吸も、子どもの口臭の代表的な原因の一つです。
こちらは、鼻で呼吸せず、口で呼吸する習慣がついてしまった状態であり、口の中が常に乾いた状態になって菌が繁殖するため、口臭につながります。
ちなみに、子どもの口呼吸は、主に鼻づまりや出っ歯、口の筋肉が弱いことなどが原因で引き起こされます。
歯肉炎
歯肉炎は、歯茎が炎症を起こしている症状であり、大人がよく引き起こす歯周病の初期段階です。
こちらも、口臭につながるおそれがあります。
子どもが歯周病にまで進行することはほとんどありませんが、歯周炎は口臭だけでなく、歯茎からの出血などを伴うこともあるため、早いうちからブラッシングの方法などを指導しなければいけません。
腸内環境の乱れ
子どもの腸内環境が悪化し、悪玉菌が増えると、ガスが発生して口臭が強くなることがあります。
また、逆流性食道炎や胃炎、胃潰瘍などの症状も、口臭を引き起こす原因です。
ストレス
ストレスと聞くと大人が感じやすいイメージがあるかもしれませんが、実際は子どもも日常生活において、ストレスを抱えているケースが多いです。
例えば、学校での人間関係や習い事の忙しさが嫌になっている子どもは、ストレスによる精神的な負担が大きくなり、口内が乾燥し、細菌が繁殖して口臭がきつくなることがあります。
子どもの口臭を予防、軽減させる方法について
子どもの口臭に気付いた親御さんは、ニオイを予防、軽減させるために以下のような対策を摂るべきです。
・丁寧にデンタルケアを行う
・よく噛んで食べさせる
・歯科クリニックに定期的に通わせる
・口呼吸を改善させる
・こまめに水分補給をさせる
丁寧にデンタルケアを行う
子どもが一人で歯を磨けるようになっても、すべて本人に任せるのではなく、少なくとも1日1回は、親御さんが仕上げ磨きをするようにしましょう。
そして、仕上げ磨きは歯ブラシだけでなく、デンタルフロスを使用し、歯の間もキレイにしてください。
また、それと同時に舌の表面についた汚れも除去しましょう。
よく噛んで食べさせる
よく噛んで食べることは、唾液の分泌を促し、口内を清潔に保つことにつながります。
さらに、口周りの筋肉が鍛えられ、顎の成長を促し、デンタルケアがしやすいキレイな歯並びがつくられます。
そのため、親御さんは子どもの食事において、なるべく噛み応えのあるものを出すようにしたり、食材を大きめに切ったりといった工夫をしましょう。
歯科クリニックに定期的に通わせる
口臭を子どもの頃から予防するには、歯科クリニックの定期検診に通わせ、虫歯のチェックやクリーニングなどの施術を受けさせるべきです。
歯や歯茎は、悪くなってから治すのではなく、悪くならないように予防し、健康な口内環境をつくることが大切です。
また、子どもの頃から定期的に歯科クリニックに通わせることで、歯科クリニックへの恐怖心や苦手意識が薄れ、今後も通いやすくなる可能性があります。
口呼吸を改善させる
子どもに口呼吸が見られる場合は、小児科や耳鼻咽喉科などに通わせ、アデノイドの問題がないかどうか相談してみましょう。
アデノイド肥大やアレルギー性鼻炎がある場合は、こちらの治療を受けることで、口呼吸や口臭が改善されることがあります。
こまめに水分補給をさせる
子どもが口呼吸をしていたり、ストレスが溜まっていたりする場合、唾液の分泌量が減少し、こちらが口臭を発生させます。
そのため、こまめに水分補給を促し、口内が乾燥しないように指導してあげるのも一つの手です。
ただし、水分補給をする際は、甘いジュースだと虫歯の原因になり得るため、水やお茶などを与えるのがおすすめです。
まとめ
ここまで、子どもの口臭における主な原因と対処法を解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
子どもの口臭は、学校でのいじめや人間関係の悪化などにつながる、極めて重大な問題です。
そのため、親御さんは子どもが傷つかないためにも、前述したようなさまざまな対処法を試し、口臭を軽減させてあげることが大切です。