【広島の歯医者】子どものフッ素塗布に関するあれこれ

歯科クリニックで行われる代表的な小児歯科治療には、虫歯を防ぐためのブラッシング指導やシーラントなどが挙げられます。

また、これらと並んで代表的なのが、今回ピックアップするフッ素塗布です。

ここからは、フッ素塗布の概要や効果、治療のタイミングなどについて解説します。

目次

フッ素塗布の概要

フッ素塗布とは、歯科クリニックで行われる処置のことであり、主に子どもの歯に高濃度のフッ素を塗布するというものです。

歯科医師や歯科衛生士など、歯に関する資格を持った方が実施します。

フッ素はミネラルの一種で、正しくはリン酸酸性フッ化ナトリウムと、フッ化ナトリウムを主とするフッ化物です。

こちらの成分には、骨や歯の再石灰化を調整する働きがあります。

フッ素塗布は、主にブラッシングを自身でうまくできない乳幼児の虫歯予防に高い効果を発揮します。

フッ素塗布の効果

子どものフッ素塗布には、主に以下の3つの効果があります。

・歯質の強化
・歯の再石灰化
・虫歯菌の活動抑制

子どもの歯にフッ素を塗布することにより、虫歯菌の出す酸で溶けにくい歯質をつくることができます。

また、食後などに溶け出すミネラル成分を再石灰化し、虫歯のきっかけを回避する効果や、虫歯の原因菌を弱体化させ、産生する酸を減らす効果もあります。

子どもの乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄く、溝が深いため、簡単に虫歯になってしまいますが、フッ素塗布を行えば、弱い歯を効率的に虫歯から守ることができます。

フッ素塗布を行うタイミング

子どものフッ素塗布を行うタイミングとして適しているのは、歯が生えたばかりのタイミングです。

乳歯であっても永久歯であっても、生えたばかりの歯はフッ素を多く取り込みやすいため、こちらの時期に塗布しておけば、それだけ丈夫な歯になります。

0~2歳は、上の前歯の歯と歯の間、歯の付け根の部分、3歳以降は奥歯の溝、奥歯の歯と歯の間が虫歯になりやすいため、こちらの虫歯を回避するために、タイミングを逃さずフッ素塗布を受けられればベストです。

下の乳歯が生え始めたら定期的に歯科クリニックに通うようにし、上下前歯が生えてきたら、フッ素塗布ができるというイメージです。

フッ素塗布を行う頻度

子どものフッ素塗布は、3~4ヶ月に1回の頻度で行うことをおすすめします。

フッ素塗布を継続的に行うことで、フッ素による虫歯予防の効果が高まるため、定期検診とタイミングを合わせて受けると良いでしょう。

ただし、フッ素塗布の頻度については、口内の状態や子どもの状況を考慮し、歯科クリニックの医師が決定します。

そのため、すでに虫歯がある子どもや、ワイヤー矯正などの器具を装着している子ども、毎日歯磨きをするのが難しい子どもなどについては、もう少し頻度が高くなることもあります。

逆に、唾液が十分にあったり、お菓子やジュースなどを摂取する機会が少なかったりする場合は、フッ素塗布の頻度も低くなることが予想されます。

フッ素塗布の費用相場

フッ素塗布にかかる費用は、歯科クリニックによって違いがあります。

こちらは、健康な歯に行う場合、基本的には保険が適用されない自由診療になることが理由です。

ただし、保険適用外とは言え、そこまで高額な費用がかかるわけではありません。

具体的には、おおむね3,000~5,000円程度です。

また、虫歯の治療を兼ねていた場合や、初期虫歯に対する塗布などは、保険適用になるケースもあります。

ちなみに、歯科クリニックによっては、フッ素塗布だけでなく検診やクリーニング、歯磨き指導も同時に行うことも考えられます。

自宅で行うフッ素塗布

子どものフッ素塗布は、歯科クリニックだけでなく、自宅でセルフケアとして行うことも可能です。

このとき使用するアイテムには、以下のようなものがあります。

・フッ素配合の歯磨き粉
・フッ素ジェル
・フッ素洗口液

市販されている歯磨き粉の中にも、フッ素を含むものがあり、こちらでブラッシングをすることで、虫歯予防につなげられます。

また、フッ素ジェルは、食後や就寝直前に使用し、うがいをせずに唾を一緒に吐き出すというもので、フッ素洗口液は、ブラッシング後に口をゆすぐように使用します。

フッ素は安全なのか?

虫歯予防に効果的なフッ素塗布ですが、親御さんの中には、毒性など子どもの身体への悪影響がないか、心配されている方もいるでしょう。

結論からいうと、このような心配は無用です。

歯科クリニックや市販の歯磨き粉などに配合されているフッ素は、フッ化ナトリウムというものです。

こちらは毒性がなく、乳歯が生えたばかりの赤ちゃんが使用しても問題ありません。

ただし、歯磨き粉の誤飲などで急性中毒が起こる可能性はゼロではないため、親御さんは子どもの手の届くところに歯磨き粉などを置かないようにしましょう。

まとめ

ここまで、子どものフッ素塗布に関することをいろいろと解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

子どもの将来を考えたとき、早い段階から虫歯に強い歯をつくることはとても大切です。

そのため、虫歯が見つかってから歯科クリニックに通わせるのではなく、虫歯ができる前にフッ素塗布や定期検診を受けに行くことをおすすめします。

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