親御さんは、自身の子どもにおける歯の健康について、とても気になっているかと思います。
特に自身が虫歯治療をよく受けてきた方などは、「子どもに同じ思いをさせたくない」と考えるでしょう。
今回はそのような親御さんに向けて、子どもの歯の健康に関することをあれこれ解説したいと思います。
子どもはどれくらいの頻度で歯科クリニックに連れて行くべき?
子どもは3ヶ月に1回程度の定期検診が推奨されています。
これにより、虫歯などのトラブルの早期発見・早期対策が可能になります。
初めての歯科クリニックはいつ頃が良い?
子どもの場合、乳歯が生え始める1歳半から3歳頃が、早期のケアを始める良いタイミングです。
子どもの予防歯科にはどのようなものがある?
子どもに施す予防歯科治療には、主にフッ素塗布やシーラントがあります。
フッ素は歯の質を強化し、虫歯予防に非常に効果的であるため、定期的な塗布が推奨されています。
またシーラントは、奥歯の溝を歯科用の詰め物で塞ぎ、虫歯を予防する方法です。
虫歯になりやすい子どもにおすすめです。
虫歯になりやすい子どもの特徴は?
虫歯になりやすい子どもには、歯磨き習慣がない、間食が多い、親も虫歯や歯周病である、エナメル質が薄いといった特徴があります。
定期検診では何をする?
歯科クリニックでの定期検診では、虫歯や歯列のチェック、歯のクリーニング(PMTC)、フッ素塗布、ブラッシング指導などを行います。
子どものブラッシングはいつから始めるべき?
乳歯が生え始めたらすぐに、親御さんによるブラッシングやケアを始める必要があります。
最初は歯ブラシを使用せず、ガーゼやナップなどで生えている歯を軽く拭く程度で大丈夫です。
仕上げ磨きはいつまで続けるべき?
仕上げ磨きについては、一般的には、子どもが自分で上手に磨けるようになる小学校高学年(10歳〜12歳頃)まで続けるのが理想です。
どのような歯ブラシを選ぶべき?
歯ブラシについては、子どもの年齢や口の大きさに合った、ヘッドが小さく毛先が柔らかいものを選びましょう。
仕上げ磨き用の歯ブラシについては、ある程度親御さんにとっての使いやすさも考慮しなければいけません。
歯磨き粉はどのようなものが良い?
子どもに対しては、フッ素入りの子ども用歯磨き粉を使うのが効果的です。
年齢に応じた適切な量を使用してください。
子どもがブラッシングを嫌がる場合はどうする?
子どもがブラッシングを嫌がる場合、親御さんが楽しい雰囲気づくりを行うことが大切です。
例えば好きなキャラクターの歯ブラシを使う、歌を歌いながら磨くなどの方法がおすすめです。
乳歯はいつ頃生え揃う?
一般的に、2歳半から3歳頃までに20本の乳歯が生え揃います。
ただしこの時期には個人差があるため、数ヶ月程度早い子もいれば、遅い子もいます。
乳歯は虫歯になっても大丈夫?
時々親御さんの中に、「乳歯は抜けるから虫歯になっても大丈夫」という考えを持っている方がいますが、こちらは間違いです。
乳歯の虫歯を放置すると、永久歯の虫歯リスクを高めたり、歯並びに影響を及ぼしたりします。
グラグラしている乳歯は抜いた方が良い?
乳歯の場合、生え変わりの時期であれば自然に抜けるのを待つことが多いです。
無理に抜くと痛みを伴うことがあるため、基本的には触らないようにしましょう。
子どもの永久歯がなかなか生えてこない場合は?
生え変わりには個人差がありますが、長期間生えてこない場合は先天性欠如などの可能性があるため、歯科クリニックに相談してください。
子どもが歯科クリニックを怖がって泣いてしまう場合は?
子どもが歯科クリニックを怖がるのは自然な反応です。
どうしても通院が難しい場合、無理せずお子様のペースに合わせて治療を進めるトレーニングを行う小児歯科専門医を選ぶのも一つの方法です。
どのような歯科クリニックを選ぶべき?
子どもを通わせる歯科クリニックを選ぶ場合、小児歯科専門の知識や経験を持つ医師がいる、予防に力を入れている、話しやすい雰囲気といった点がポイントです。
子どもの虫歯治療は痛い?
近年は痛みを軽減するための麻酔や技術が進んでおり、子どもの不安や恐怖心を和らげる工夫をしている歯科クリニックが多いです。
そのため、そこまで心配する必要はありません。
治療の際、親も一緒に診察室に入れる?
多くの歯科クリニックでは、親御さんも診察室に同伴することができます。
親御さんが近くにいることで、子どもが安心して治療を受けられることが多いです。
ただし、過度な声掛けなど治療に影響の出る行為は禁物です。
まとめ
子どもを持つ親御さんは、子どもの歯の健康に関する上記のような知識について、一つでも多く把握しておくことが望ましいです。
そうすれば、子どもが虫歯だらけになるなど、著しく口内環境が乱れる心配はありません。
もちろん、予防歯科の意識については、親御さん自身も持っておくことが大切です。
親子で予防歯科に取り組み、口内環境におけるストレスの少ない生活を目指しましょう。

