歯周病は、放置しているとさまざまな疾患につながる上に、発症率は極めて高いです。
しかし、なぜか虫歯と比べて軽視されがちであり、そこまで対策を取っていないという方も多く見られます。
今回は、歯周病対策の一環として採り入れたいガムの種類とそれぞれの特徴について解説します。
歯周病対策に効果的なガムの特徴4選
以下のガムは、歯周病対策として摂取するのが効果的です。
・唾液分泌を促進する高硬度ガム
・再石灰化をサポートするカルシウム配合ガム
・プラークを吸着、除去するクリーニングガム
・フッ素配合の歯質強化ガム
各項目について詳しく説明します。
唾液分泌を促進する高硬度ガム
こちらのガムは硬い食感で咀嚼回数を劇的に増やし、口内自浄作用の要である唾液を大量に分泌させる特徴があります。
歯周病の原因菌は、酸素を嫌う嫌気性菌であり、粘着性の高いプラークの中で増殖します。
水分量が少なく乾燥した口内は、これらの細菌にとって絶好の繁殖環境となります。
硬めのガムをしっかりと噛むことで、顎の筋肉や唾液腺が強く刺激され、サラサラとした健康的な唾液の分泌が促されます。
唾液には、口内の汚れを物理的に洗い流す自浄作用に加え、細菌の増殖を抑えるリゾチームやラクトフェリンといった抗菌物質が含まれています。
また、唾液が口内を潤すことで酸素が行き渡り、嫌気性である歯周病菌の活動を抑制する環境をつくることができます。
日頃からやわらかい食べ物を好む現代人は咀嚼回数が減少しがちですが、意識的に硬いガムを噛むことで、歯周組織の血行を促進し、歯茎の健康維持にもつながります。
再石灰化をサポートするカルシウム配合ガム
こちらのガムは歯を支える土台となる歯面を強化し、初期のミネラル溶出を防ぐことで口内環境を健やかに保ちます。
歯周病菌の温床となるプラークは、酸をつくり出して歯の表面からカルシウムやリンといったミネラル分を溶け出させます。
この現象を脱灰と呼び、放置すると歯面が荒れてさらに汚れが付着しやすくなります。
カルシウム成分が配合されたガムを噛むと、唾液中に高濃度のカルシウムイオンとリン酸イオンが供給されます。
これにより、溶け出したミネラルを歯に戻す再石灰化の働きが強力にサポートされます。
結晶構造が修復された滑らかな歯面には、プラークの元となる細菌や食べカスが固着しにくくなり、結果として歯周病のリスクを低減させます。
特に、唾液に溶け込みやすい特殊な水溶性カルシウムを含んだガムは、噛むたびに口内全体へ成分が行き渡るため効率的です。
歯茎の健康を守るためには、その土台である歯そのものを清潔に保ち、細菌の足がかりをなくすことが重要です。
プラークを吸着、除去するクリーニングガム
こちらのガムは独自の形状や繊維状の質感を持ち、ブラッシングができない外出先でも物理的に汚れを絡め取ります。
歯周病の直接的な原因は、歯と歯茎の隙間の歯周ポケットに蓄積するプラークです。
このプラークは細菌の塊であり、時間の経過とともに強固なバイオフィルムへと変化します。
吸着・除去機能を高めたガムは、噛む際の摩擦力とガムベースの粘着性を利用して、歯の表面や歯間に付着した初期の汚れを物理的に引き剥がします。
舌が届きにくい奥歯の溝や、歯の裏側などにガムが密着することで、簡易的な口内掃除の役割を果たします。
歯周病対策としては毎食後に丁寧なブラッシングを行うことが理想ですが、仕事中や移動中など、すぐにブラッシングができない状況下において非常に有益な役割を担います。
もちろん完全に歯磨きの代わりになるわけではありませんが、プラークが定着して硬化する前にリセットをかける手段として、クリーニング効果を持つガムの活用は効果的です。
フッ素配合の歯質強化ガム
こちらのガムは緑茶由来の成分などを活用し、歯の結晶構造をより酸に強い安定した状態へと変化させます。
一般的にフッ素は虫歯予防の成分として広く知られていますが、歯周病対策においても間接的に極めて重要な役割を果たします。
フッ素が配合されたガムを噛むことで、唾液に混ざったフッ素が歯の表面のハイドロキシアパタイトと結合し、より酸に強く安定した構造へと作り変えます。
これにより歯面が化学的に強化され、プラークが酸を産生しても破壊されにくい抵抗力を獲得します。
さらに、フッ素には細菌自身の活動を抑制する抗菌作用も認められていて、プラーク内部の細菌がネバネバとした物質をつくるのを防ぐ効果もあります。
結晶が安定し、細菌の活動が抑えられた口内環境では、歯周病菌が爆発的に増殖するリスクを抑えることが可能です。
毎日のブラッシングによるフッ素ケアに加え、日中の隙間時間にガムから持続的にフッ素を補給することは、隙のない口内防御壁を構築するために役立ちます。
まとめ
歯周病対策の基本はやはりブラッシングですが、それだけでは不十分なケースが多いです。
今回解説したようなガムを適宜噛むことで、より歯周病のリスクは軽減されます。
また歯周病に効くガムかどうかは、パッケージの裏面に記載された成分表を見てみると良いです。
そこにカルシウムやフッ素といった成分が記載されていれば、ある程度予防効果があると判断できます。

