【広島市中区宝町の歯医者で入れ歯治療】入れ歯の装着が味覚に悪影響を与える原因

入れ歯を装着すれば、歯がない状態よりもしっかりと噛むことができ、食材の味をしっかり引き出せます。

そのため、基本的に料理の味は良くなります。

しかし、場合によっては美味しく感じなくなることもあります。

今回は、入れ歯の装着が味覚に悪影響を及ぼす主な原因について解説します。

目次

入れ歯の装着が味覚に悪影響を及ぼす原因6選

以下のようなケースでは、入れ歯を装着した状態での食事が美味しく感じないことがあります。

・味蕾が刺激を受けにくくなる
・噛み合わせが悪い
・熱伝導率が低い
・唾液の分泌量が減少する
・舌を動かしにくい
・異物感がある

各項目について詳しく説明します。

味蕾が刺激を受けにくくなる

入れ歯を装着することで、味蕾という味を感知する器官が刺激を受けにくくなると、味覚に悪影響を及ぼします。

特に総入れ歯の場合、装着すると口内を広範囲に人工物が覆うことになります。

味蕾は舌や頬などに存在するため、入れ歯によって隠されるような形になると、どうしても味は感じにくくなります。

また味蕾が刺激を受けにくくなると、食べ物の味が以前と違うように感じることもあります。

そのため、好きだったものであっても、美味しく感じなくなる可能性があります。

噛み合わせが悪い

これまで歯がなかった部分を補うのが入れ歯であるため、装着すれば噛み合わせは良くなると思われがちですが、実際はそうとも限りません。

特に作製したばかりの入れ歯は、患者さんの口内にピッタリフィットしないことが多く、少し噛み合わせの悪さを感じます。

逆に長年使い続けた入れ歯についても、経年劣化によって噛み合わせが悪化する原因になります。

また噛み合わせが悪い状態のまま入れ歯を使い続けると、食べ物を十分にすり潰せず、味の抽出が不十分になることがあります。

そのため、入れ歯は調整などにより、しっかり噛める状態をキープしておかなければいけません。

熱伝導率が低い

こちらは特に保険診療の入れ歯に言えることですが、素材の熱伝導率が低い場合も、味覚に悪影響を与えることがあります。

保険診療の入れ歯は、基本的にレジンというプラスチックで作製されます。

レジンは安価かつ修理をしやすいというメリットがある反面、熱伝導率が低いというデメリットもあります。

また食べ物を美味しく食べるにあたって、温度は非常に重要な要素です。

温かい状態もしくは冷たい状態でなければ、美味しさが半減するというものは数多くあります。

レジンは熱伝導率が低いため、温かさや冷たさを感じにくく、食材や料理の良さを十分に引き出せないことが考えられます。

唾液の分泌量が減少する

保険診療の入れ歯に使用されるレジンには、吸水性が高いという特徴があります。

そのため唾液の分泌量が減少しやすく、口臭が出やすくなるほか、食事にも悪影響を及ぼすことがあります。

唾液に溶け込んだ食材の味成分が味蕾に届くことにより、人は美味しさを感じることができます。

また唾液の緩衝能(外部からの影響を和らげる能力)が高いほど、うま味の感受性は豊かになります。

さらに唾液が多く分泌されているほど、味蕾の潤いが減って炎症を起こすリスクが軽減され、味も感じやすくなります。

つまり、唾液が十分になければ、何を食べてもあまり美味しく感じられないということです。

舌を動かしにくい

入れ歯のサイズが大きすぎる場合、口内で舌を動かしにくくなり、味覚に悪影響を及ぼします。

入れ歯は本来、天然歯と同じような形態で口内に存在するのが望ましいです。

しかし作製時のミスなどにより、予定より大きな入れ歯ができてしまうと、舌が十分に動かなくなり、食べ物が舌に広く当たりません。

前述した通り、舌には食べ物の味を感じるための味蕾が存在するため、舌が動かしにくい場合は必然的に美味しさを感じにくくなります。

異物感がある

ブラッシングをしたときに嘔吐反射が起こりやすい方などは、入れ歯を装着したときにも異物感を覚えやすくなります。

またこのような異物感は、料理の味を美味しく感じなくなることにもつながります。

なぜなら、心理的な影響が大きくなるからです。

入れ歯は患者さんの口内に合わせてつくられますが、どれだけ精度が良くても人工物であることに変わりはありません。

そのため、ある程度異物感が出るのは致し方ないと言えます。

しかし、あまりにも異物感が強い場合は、味を感じようとすることより異物感が勝ってしまいます。

結果的に、食べ物の味にあまり気が行かないようになり、以前よりもおいしくなくなってしまうことが考えられます。

まとめ

入れ歯の精度が低かったり、安価なものを選んでいたりする場合、装着後の食事があまり美味しく感じられなくなる可能性が高いです。

またそもそも患者さん自身が入れ歯の装着を得意としていない場合も、美味しさより異物感や気持ち悪さが勝ってしまうことがあります。

そのため、入れ歯を作製する歯科クリニックは慎重に選び、インプラントやブリッジなど、他の歯をカバーする治療法についても知っておきましょう。

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