ドラッグストアなどを訪れると、さまざまな種類の歯ブラシが並んでいます。
もちろんこれらは商品として販売されているため、危険なものは一切ありませんが、予防歯科の観点からあまり使わない方が良いものは存在します。
今回は、おすすめできない歯ブラシの特徴について解説します。
おすすめできない歯ブラシの特徴5選
以下の歯ブラシについては、予防歯科の観点から使用しないことをおすすめします。
・毛先が硬い歯ブラシ
・毛先が山型の歯ブラシ
・旅行用の歯ブラシ
・海外製の歯ブラシ
・極細毛の歯ブラシ
各項目について詳しく説明します。
毛先が硬い歯ブラシ
毛先が硬い歯ブラシは、おすすめできない歯ブラシの一つです。
こちらは、歯や歯茎を傷付けやすいことが理由です。
毛先の硬さは、一般的にかため・ふつう・やわらかめの3種類があります。
かためはかなりしっかりした毛先であるため、歯周病の症状がある場合、使用しない方が良いという認識を持っている方も多いかと思います。
しかし、実際は歯周病の方だけでなく、歯茎が通常の状態である方も、あまり使用すべきではありません。
むしろ健康な歯茎を毎日毛先が硬い歯ブラシで磨くことで、歯周病や知覚過敏の原因になることがあります。
「毛先が硬くないと磨いた気がしない」という方もいるかもしれませんが、ふつうくらいの硬さでも十分ブラッシングの効果は得られます。
毛先が山型の歯ブラシ
毛先が山型の歯ブラシも、予防歯科の観点からはあまりおすすめできません。
こちらはフラットな毛先のものと比べて、総合的な清掃性が劣っているからです。
山型の毛先とは、文字通り毛先が山のようにギザギザとカットされている形状のことをいいます。
歯と歯の間や、歯の隙間や溝といった部分の清掃性に適していて、プラーク除去率を高めることを目的としています。
しかし、実はフラットな毛先の方が歯の表面から歯の間まで多方面に届きやすく、清掃性は高いです。
つまり、山型は細かい部分を磨くのに優れているものの、歯列全体を磨くことを考えると、そこまで優れていないということです。
そのため、普段使いするのであれば、総合的な清掃力の高い毛先がフラットな歯ブラシを使うべきです。
旅行用の歯ブラシ
旅行用の歯ブラシも、予防歯科を徹底するのであればあまり使うべきではありません。
なぜなら、旅行用のものは得てして機能が良くないものが多いからです。
旅行用の歯ブラシは、専用のケースや歯磨き粉も一緒になっているものがほとんどです。
そのため、旅行先に持っていくのは非常に便利です。
通常のものよりサイズが小さめのことも多いため、カバンに入れてもかさばりません。
しかし旅行用の歯ブラシは、毛先が硬めにつくられているものが多いです。
さらに全体的に短いことから、ハンドルの部分も短く、しっかり握りにくいケースもよく見られます。
旅行用に使用するだけであれば、そこまで問題ないように思えますが、少しでも歯や歯茎が傷つく機会を減らすためには、使用を控えるべきだと言えます。
もちろん、普段使いすることはNGです。
海外製の歯ブラシ
予防歯科を意識するのであれば、なるべく日本製の歯ブラシを購入・使用するようにしましょう。
海外製の歯ブラシは、少し危険なものが多いです。
海外製の歯ブラシの多くは、ネット通販で購入できます。
直接店舗を訪れなくても購入できるのはメリットですが、これらの商品はすべて海外の方が使用することを想定してつくられています。
そのため、ヘッドが大きいものが多く、口の小さい日本人には向かないことがあります。
もちろん、歯ブラシ自体の清掃性などに問題があるわけではありませんが、口に入れにくいと感じる場合は使用を中止すべきです。
極細毛の歯ブラシ
歯ブラシの中には、毛先が極端に細くなっているものがあります。
こちらは極細毛というもので、歯周ポケットへの高い浸透性や、プラーク除去効果の高さといったメリットがあります。
しかし極細毛の歯ブラシは、毛先が細すぎるがあまり、使い方によっては歯茎に刺さってしまうことが考えられます。
また毛先のコシが弱く、強く付着したプラークなどには対応できないこともあるため、あまりおすすめはできません。
毛先が広がった歯ブラシは無条件でNG
どれだけ清掃性の高い歯ブラシであっても、毛先が広がっている場合はすぐに使用を中止しなければいけません。
毛先が広がるとプラークを除去する効果が低下しますし、歯や歯茎を傷つけるリスクも高まります。
一般的に、歯ブラシは使用開始から1ヶ月程度で毛先が広がるとされています。
しかし、1ヶ月経過する前でもすでに広がっている場合、交換することが望ましいです。
まとめ
ブラッシングにはしっかり時間をかけているものの、歯ブラシを選ぶことにはそこまで気が行っていないというケースは多いです。
そのため、歯ブラシ選びに興味がなかった方は、一度自身が使用している歯ブラシを見直してみてください。
もし今回解説した特徴に該当しているのであれば、ぜひこの機会に新しい歯ブラシを使用してみましょう。