【広島市中区宝町の歯医者・矯正歯科】歯並びとうつ病の関係性について

歯並びが悪化することの主なデメリットは、やはり食事や発音などの制約が増えることです。

また多感な時期においては、見た目が悪くなることも大きなデメリットです。

さらに、歯並びの悪化はさまざまな疾患の発症に関与しています。

今回は、歯並びとうつ病の関係性を中心に解説します。

目次

うつ病の概要

うつ病は、簡単に言うと気分障害の一種です。

一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないなどの精神症状が出るのが特徴です。

また眠れない、食欲がない、疲れやすいといった身体症状が併発し、日常生活に大きな支障をきたしている場合、うつ病の可能性が高いです。

発症の原因はハッキリしていませんが、感情や意欲を司る脳の働きに何らかの不調が生じているものと考えられています。

ちなみにうつ病の背景には、精神的ストレスや身体的ストレスなどが指摘されることが多いですが、つらい体験や悲しい出来事だけが関連しているわけではありません。

結婚や進学、引っ越しといったポジティブな出来事の後に発症するケースも見られます。

見た目のストレスによってうつ病につながることがある

歯並びが悪い方は、自身の歯並びの悪さにストレスを抱き、うつ病を発症することがあります。

例えば出っ歯の方は前歯が前方に突出していますし、逆に受け口の方は下顎が前に突き出ています。

このような顔の印象に強いコンプレックスを感じると、次第に顔貌に対するストレスが生まれてきます。

まだ軽度の歯列不正であればまだ良いですが、重度の歯列不正を改善するには、顎の手術など大掛かりな治療が必要になることもあります。

そのため、経済状況などによっては、なかなか簡単には治すことができないことも考えられます。

そして、自身の歯並び嫌気がさし、うつ状態になってしまうことがあります。

機能的な問題によるストレスもうつ病の原因

歯並びが悪いと、見た目の問題だけでなく機能的な問題が出てくることもあります。

こちらも、うつ病につながる原因の一つです。

歯並びが悪いと、上下の噛み合わせも必然的に悪化します。

そのため、効率の良い咀嚼が阻害され、食べられるものにも制約が出る可能性があります。

また結果的に消化不良につながることも考えられます。

さらに、歯並びが悪いと一部の音を発音するのが難しくなり、伝えたい言葉がきちんと伝わらないこともあります。

このような機能的な問題が積もり積もってストレスになり、最終的には生きる気力を失うかのように、うつ病になってしまう可能性もゼロではありません。

歯周病もうつ病との関連性が高い

単純に歯並びが悪いことだけでなく、歯周病もうつ病との関連性が高いです。

アメリカの歯周病学会は、歯肉炎を起こした患者さんは、そうでない患者さんに比べてその後のうつ病の発症率が1.8倍高かったというデータを発表しています。

こちらは、歯周病がうつ病の原因にもなり得るストレスから発症しやすい疾患であるからです。

つまり、歯周病の方はストレスを抱えていることが多く、必然的にうつ病のリスクも高くなるということです。

ちなみに、歯並びが悪い方は口内のプラークを十分に除去できず、歯周病のリスクを高めることもあります。

そのため、歯並びの悪さはうつ病だけでなく、歯周病とも直接的な関係にあります。

うつ病の治療薬が歯周病を加速させることも

うつ病を患っている方は、治療薬を服用することにより、うつ病の症状を加速させることも考えられます。

うつ病の治療薬には、ジェイゾロフト錠やスルピリド錠などの種類があります。

またこれらの治療薬に共通する副作用として、口の乾きが挙げられます。

口内が乾燥し、唾液の量が減少すると、汚れを洗い流す自浄作用がうまく働きません。

そのため、歯周病が発症もしくは進行するリスクは高まります。

もちろん、それプラス歯並びも良くないという場合、歯周病を発症しやすい条件を2つも満たしていることになります。

ちなみに、うつ病の治療薬には他にも吐き気、立ちくらみ、頭痛といった副作用があります。

うつ病になってからでは遅い

歯並びの悪さは歯周病のストレスが原因でうつ病になってしまうと、うつ病自体の症状もそうですが、歯科治療を行うのはかなり難しくなります。

うつ病の方は、単純に外出する気分になれないですし、歯科治療への過剰な恐怖心や不信感などが募っている可能性があります。

また通院しない間にどんどん症状は悪化し、気が付けば抜歯をしなければいけなくなっているケースも珍しくありません。

そのため、少しでも口内の違和感を覚えた時点で、早急に歯科クリニックに通うことをおすすめします。

まとめ

歯並びが良くない方の中には、それほど見た目を気にしておらず、機能面についても最低限であれば良いと思っている方もいるでしょう。

しかしそのような方であっても、いつの間にかストレスを感じるようになり、気付いたらうつ病を患っている可能性があります。

またうつ病は歯周病との関連性も深く、悪い歯並びは歯周病を引き起こすため、いずれの症状も早急に治療すべきだと言えます。

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