虫歯になりやすい食べ物と言えば、ほとんどの方がチョコレートやケーキなどの甘いものを想像するでしょう。
もちろん、甘いものは虫歯予防をするにあたってもっとも警戒すべき天敵ですが、普段私たちがよく食べる穀物にも注意すべきものがあります。
今回は、虫歯リスクが高い穀物について解説します。
虫歯リスクが高い穀物4選
以下の穀物は、比較的虫歯になるリスクが高いとされています。
・精製された白米
・小麦粉
・もち米
・とうもろこし
各項目について詳しく説明します。
精製された白米
日本の主食である白米は、精製過程で食物繊維や外皮が取り除かれた単純炭水化物に近い状態です。
白米自体に強い粘着性はありませんが、口の中で唾液に含まれる酵素のアミラーゼによって速やかに糖へと分解されます。
この糖が虫歯菌のエサとなり、酸を作り出します。
特に注意が必要なのは、おにぎりや酢飯のように、冷めてデンプンが変質した状態や、砂糖を混ぜた状態で摂取する場合です。
白米は食感がやわらかいため、よく噛まずに飲み込みがちですが、咀嚼回数が減ると唾液の分泌が抑えられ、口の中の自浄作用が低下します。
また、歯の溝に残りやすく、長時間停滞することで脱灰という歯が溶ける現象を促進します。
対策としては、玄米や雑穀を混ぜて食物繊維を増やし、咀嚼回数を増やすことが挙げられます。
食物繊維が歯の表面を掃除する自浄性食品としての役割を果たし、唾液の分泌を促すことで口内環境の中和を助けます。
玄米や雑穀は特別手に入りにくいものではなく、スーパーのお米コーナーなどで気軽に購入できるため、一度試してみましょう。
小麦粉
小麦粉を細かく挽いて作られるパンは、穀物の中でも特に虫歯リスクが高い部類に入ります。
最大の特徴は、粘着性です。
小麦粉に水分が加わるとグルテンが形成され、歯の表面や歯間に強力に付着します。
特に菓子パンや惣菜パンは生地自体に大量の砂糖が含まれているだけでなく、ジャムやクリーム、ソースなどが組み合わさっていて、糖分と粘着性のダブルパンチとなります。
これらは口の中でのり状になり、歯ブラシが届きにくい場所に長時間とどまります。
また近年のやわらかい高級食パンなどは口溶けが良く、糖への分解速度が非常に速いため、食後の口内pHを急激に酸性に傾けます。
これを避けるには、全粒粉パンやライ麦パンなど、精製度の低いものを選ぶのが賢明です。
全粒粉に含まれる外皮は、歯の表面を物理的に擦る効果があり、またビタミンやミネラルが歯の再石灰化をわずかにサポートする側面もあります。
もち米
もち米は、通常のうるち米よりもアミロペクチンという粘り気の強いデンプンが100%近く含まれています。
この強力な粘りこそが、虫歯リスクを跳ね上げる要因です。
餅を一度食べると、歯の噛み合わせ面や歯の裏側にべったりと張り付き、通常のうがい程度では除去できません。
さらに餅は砂糖醤油やあんこ、きな粉と一緒に食べることが多く、糖分との接触時間が極めて長くなります。
粘着性の高い食べ物は、唾液による洗い流し効果である自浄作用を阻害するため、虫歯菌にとっては絶好の温床となります。
お正月の時期などに虫歯が急増するのは、こうした餅の摂取頻度が増えるからです。
対策としては、餅を食べた後はすぐに水で口をゆすぐか、お茶を飲んで粘り気を洗い流すことが重要です。
また、ほうれん草などの繊維質の多い野菜を一緒に食べることで、物理的な清掃効果を期待するのも一つの手です。
とうもろこし
とうもろこし自体は食物繊維が豊富ですが、加工されたコーンフレークやコーングリッツを使用したスナック菓子になると話は別です。
これらは製造過程で加圧・加熱され、非常に溶けやすく、かつ歯に詰まりやすい形状になっています。
市販のシリアルの多くは、保存性や食味を向上させるために砂糖やシロップでコーティングされています。
牛乳と一緒に摂取することで一見流し込まれるように感じますが、実際には奥歯の深い溝に細かい破片が入り込み、唾液と混ざって糖の塊として残留します。
特に子どもが好むキャラメル味やチョコレート味のコーンスナックは、糖分濃度が極めて高く、またダラダラ食べになりやすいため、口内が酸性の状態が長く続いてしまいます。
シリアルを選ぶ際は、砂糖不使用のオートミールや、加工度の低いコーンを選ぶことが、歯の健康を守るポイントになります。
また親御さんは、子どもにシリアルやコーンスナックを与える際、食べる時間の管理や仕上げ磨きなど、虫歯予防のサポートを十分にしてあげなければいけません。
まとめ
穀物は主食であり、日々の食事には欠かせないものです。
こちらは日本人だけでなく、すべての国籍の方に言えることです。
そのため、穀物による虫歯を予防するには、虫歯になりやすい穀物を避けるよりも、食べた後のブラッシングなどセルフケアやプロフェッショナルケアの徹底に力を入れるべきです。
もちろん、明らかに虫歯のリスクが高まるような食べ方は回避し、口内環境を良好に保つのも大切です。

