親御さんは、子どもの歯や顎の成長のために、幼児のうちからさまざまな対策を取っておかなければいけません。
その一つとして、今回解説する“歯固め”を使用することが挙げられます。
ここからは、赤ちゃんの歯固めにおける概要や使用するメリット、注意点などについて解説したいと思います。
歯固めの概要
歯固めとは、赤ちゃんの歯が生え始める前後に親御さんが与える、噛むためのアイテムのことをいいます。
赤ちゃんの百日祝(お食い初め)をする際に、儀式の一環として使われていた歯固め石が元になっているという説もあります。
ちなみに、歯固め石自体は、実際に噛むものではありません。
市販されている歯固めも、石製ではなく、シリコン製や木製などの程良い硬さのものがほとんどです。
幼児の歯固めにおけるメリット
赤ちゃんの歯固めにおける主なメリットは以下の通りです。
・歯ぐずりを解消できる
・噛む練習になる
・顎や歯の成長を促す
歯ぐずりを解消できる
歯固めを行うことにより、歯ぐずりの解消効果が期待できます。
歯ぐずりとは、歯が生えてくることの違和感から、赤ちゃんが何でも口に入れてしまうことをいいます。
こちらは、乳歯が生え揃うまで続き、赤ちゃんが泣き止まなかったり、危険なものを噛んだりすることにつながるため、歯固めを使用して解消するのは効果的です。
噛む練習になる
歯固めを噛むことにより、噛む練習ができます。
赤ちゃんは主に母乳を飲んで過ごし、その後離乳食に移行していきますが、最初は噛むという動作に慣れていないため、うまく咀嚼できません。
一方、前もって歯固めを使用していれば、スムーズに離乳食に移れる可能性があります。
顎や歯の成長を促す
歯固めを噛ませることにより、適度に赤ちゃんの歯茎を刺激し、乳歯の成長を促します。
また、しっかりと噛むことにより、顎の筋肉や骨の発達につながっていき、歯がキレイに生えてきやすくなります。
歯固めはいつから使い始める?
赤ちゃんの歯固めを使い始めるのは、歯が生え始める頃です。
具体的には、生後6ヶ月~10ヶ月頃が一般的ですが、早い場合は生後4ヶ月頃には生え始めるため、そこは赤ちゃんの成長に合わせましょう。
なお、歯固めは基本的に、年齢制限や身長別のサイズなどが存在しません。
そのため、必要に応じてすぐに与えられるように、早めに購入し、自宅に準備しておくのもおすすめです。
歯固めをやめるのはいつ?
歯固めのやめどきを知らせるサインについては、特にありません。
先ほども触れたように、成長には個人差があるため、赤ちゃんが必要としなくなったタイミングをやめどきと捉えましょう。
ちなみに、顎の形状をつかさどる成長は生後~3歳頃までと言われていて、歯固めを噛むことが口周辺を動かす運動にもつながるため、これくらいの年齢までは使わせてあげるのがおすすめです。
歯固めの選び方について
赤ちゃんに与える歯固めを選ぶ際には、以下のようなポイントを押さえるべきです。
・素材の安全性
・握りやすさ、形の安全性
・手入れのしやすさ
素材の安全性
赤ちゃんが口に入れるものであるため、なるべく安全な素材のものを選びましょう。
弾力性が高く、噛み応えがあるのは、シリコンやエラストマー製のものであり、ナチュラルな雰囲気でインテリアにも馴染むのは木製です。
また、歯固めの中には、お米を原料としたプラスチック製のものもあります。
握りやすさ、形の安全性
歯固めを選ぶ際は、まだ握る力の弱い赤ちゃんが、しっかり握れる形状であることも重要です。
うまく扱えないと、赤ちゃんの機嫌が悪くなってしまいますし、部品が外れやすいものについては、誤嚥の危険性もあります。
手入れのしやすさ
歯固めは赤ちゃんが口に入れたり、床に落としたりするおもちゃであるため、手入れがしやすいかどうかも確認しておきましょう。
シリコンやエラストマーを使用したものは、丸洗いや煮沸による消毒ができ、手入れが簡単です。
歯固めを使用する際の注意点
いくら赤ちゃんの成長に良い影響があるからといって、歯固めに興味を示していない赤ちゃんに対し、無理やり使わせるようなことはやめましょう。
歯固めに嫌なイメージを持たれてしまうと、いざ必要なときに使ってくれなくなる可能性があり、赤ちゃんの成長にとっても、結果的にマイナスになってしまいます。
また、無理に使わせる必要がないのと同じく、無理にやめさせる必要もありません。
歯固めは、赤ちゃんの気が済むまで使わせてあげましょう。
歯茎の不快感により、歯固めを噛んでいる場合は、それが治まることで、自然を使うのをやめるケースも多いです。
まとめ
ここまで、赤ちゃんの歯固めにおける概要やメリット、その他のポイントについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
親御さんにとっても、赤ちゃん本人にとっては、歯固めは必要性の高いものです。
歯固めの存在により、赤ちゃんは正常な成長を遂げ、キレイな歯並びや骨格を手に入れることができるため、親御さんはじっくり時間をかけて製品を選びましょう。