【広島の歯医者】歯周病によって生じる膿の特徴や治療法

歯周病は初期症状の場合、ほとんど自覚症状がありません。

しかし、そのまま気付かずに進行すると、いつの間にかさまざまな症状が出るようになります。

また、ある程度進行した歯周病で見られる症状の一つに、歯茎の膿が挙げられます。

今回は、こちらの膿の特徴や治療法などについて解説します。

目次

歯周病で膿が生じる仕組み

歯周病が中度にまで進行すると、歯茎の炎症がひどくなり、膿が生じます。

具体的には、体内の免疫細胞である白血球が歯周病菌への攻撃を始め、白血球や歯周病菌の残骸が形成されます。

こちらが膿の正体であり、歯と歯茎の隙間から口腔内に排出されます。

ちなみに、中度の歯周病は第3段階であり、さらに重度の第4段階もあります。

歯周病が進行すればするほど、歯周病菌が増殖するため、より多くの膿が排出されるようになります。

つまり、膿の排出量は、歯周病の進行具合における一つの判断基準になるということです。

歯周病で生じる膿の特徴

歯周病によって生じる膿には以下のような特徴があります。

・白い見た目
・強い口臭を伴う
・歯が浮くような感じがある
・噛んだときに痛む
・歯の周りが腫れる
・頭痛を伴う

各項目について詳しく説明します。

白い見た目

歯周病によって生じる膿は白い見た目をしています。

そこから膿が漏れ出ている場合は、歯茎の内部が化膿していることが考えられます。

強い口臭を伴う

歯の一部に白っぽいできものができていて、なおかつ強い口臭がある場合、中度の歯周病だと判断できます。

膿の中には細菌や白血球の死骸、分解されたタンパク質などが含まれていて、強烈なニオイを放ちます。

歯が浮くような感じがある

歯周病によってできる膿は、歯が浮くような感じを伴うこともあります。

歯茎が化膿すると、内部に膿が溜まって肥大化します。

すると、歯が浮いた感覚や、上に押し上げられるような圧迫感が生じます。

噛んだときに痛む

歯周病によって形成される膿は、噛んだときに痛むという特徴もあります。

こちらは、膿が歯の周りの組織を圧迫し、炎症を引き起こすことが原因です。

当然、食事がしにくいなど日常生活にも支障が出ます。

歯の周りが腫れる

歯周病の膿が出ている場合、歯の周りも腫れている可能性が高いです。

膿が歯茎や周囲の組織に溜まると、ただ肥大化するだけでなく、腫れて痛みを生じることもあります。

頭痛を伴う

歯周病によって生じる膿には、頭痛につながるという特徴もあります。

歯茎にできた膿は顔の神経を刺激し、痛みとして頭に伝わることが考えられます。

特に上顎の歯に問題がある場合、膿が上方へと広がりやすく、顔面神経を刺激して頭痛を引き起こしやすくなります。

歯周病以外の膿が出る原因

歯茎から膿が生じる場合、根尖病巣や歯根破折が原因の場合もあります。

根尖病巣は、歯根の先端部分に膿が溜まる病気です。

主に虫歯の進行を放置することで発症します。

虫歯を放置すると歯根の先まで蝕まれてしまい、歯の神経が死滅します。

根尖病巣は神経を失った失活歯に起こり、歯茎にできた膿の袋が膨らむことで歯茎に穴が開き、内部から膿が出てきます。

また、歯根破折は、歯茎の内部にある歯根が割れることで起こります。

根尖病巣と同じく、重度の虫歯によって神経を抜いた歯に起こりやすいです。

ちなみに歯根破折が起こると、膿が出るだけでなく、ちょっとした衝撃で歯が割れてしまうおそれもあります。

歯茎から膿が出たときの注意点

歯茎から膿が出た場合は、溜まっているところを強く押すなど、無理やり出すような行為は控えましょう。

無理に潰すことで、感染が悪化するおそれがあります。

もちろん、歯ブラシを強く当てるなどの行為もNGです。

また、口内の衛生状態が悪い場合、膿の症状が悪化する可能性があります。

そのため膿が出ている部分の歯磨きについては、やわらかめの歯ブラシを使うなどして、歯茎を傷付けないように丁寧に行います。

口臭が強くなるのを防ぐために、こまめにうがいをすることも大切です。

ちなみに、歯茎から膿が出ている部分は化膿している状態です。

症状を悪化させないためにも、血流が良くなる行為(飲酒や入浴、運動など)は控えてください。

歯茎から膿が出た場合の治療

歯茎から膿が出ている場合、歯科クリニックで歯周病治療や根尖病巣、歯根破折の治療を行います。

歯周病治療は、まず歯茎の検査をし、歯周ポケットの測定を行います。

その後歯石を除去し、口腔内をキレイな状態にした上で、歯磨き指導などが行われます。

また根尖病巣の治療は根管治療と呼ばれるもので、専用の器具を使用し、歯根の清掃・消毒を行った上で患部に薬剤を詰めます。

歯根破折の場合は、残念ながらほとんどが抜歯を選択することになります。

まとめ

歯茎から膿が出ている段階で、歯周病の段階としては危険信号が灯っていると言えます。

もちろん、そのまま放置して重度の歯周病になると、やがて歯が抜け落ちてしまいます。

自身の歯を多く残すことは、全身の健康を考えても非常に大事なことです。

そのため、少しでも歯や歯茎に違和感があれば、歯科クリニックを受診すべきです。

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