ドライマウスは、何らかの原因で唾液の分泌量が低下し、口の中が乾く疾患です。
発症すると口内がカラカラになり、頻繁に水を飲みたくなったり、強い口臭や虫歯、歯周病のリスクが高まったりします。
今回は、ドライマウスを改善するために行うべき代表的な対策について解説します。
ドライマウスを改善するための方法4選
ドライマウスを改善するためには、以下のような対策が必須と言えます。
・よく噛んで食べる
・口腔マッサージ
・こまめな水分補給
・鼻呼吸
各項目について詳しく説明します。
よく噛んで食べる
ドライマウス対策の基本であり、もっとも自然に唾液分泌を促せる方法がよく噛んで食べることです。
現代人はやわらかい食べ物を好む傾向があり、咀嚼回数が減ることで唾液腺への刺激が不足しがちです。
食事の際は、一口につき30回以上噛むことを意識しましょう。
よく噛むことで、耳下腺・顎下腺・舌下腺という3大唾液腺が物理的に刺激され、サラサラとした健康的な唾液が多く分泌されます。
また、食材の選び方を工夫することも効果的です。
根菜類やキノコ類、イカ、タコなど、自然と噛む回数が増える噛みごたえのある食材を毎日のメニューに採り入れましょう。
さらに梅干しやレモン、酢の物といった酸味のある食べ物や、昆布などのうま味成分を含む食品は、味覚を刺激して唾液を強力に分泌させる効果があります。
食事の初めにこれらの食材を口にすることで、口内が潤い、その後の食事もスムーズに飲み込みやすくなります。
口腔マッサージ
加齢やストレス、病気などの影響で唾液の分泌量が落ちている場合、外側から直接唾液腺を刺激する唾液腺マッサージが非常に有効です。
道具を使わず、いつでもどこでも行えるため、乾燥が気になった際の手軽なケアとして最適です。
方法としては、主に耳下腺・顎下腺・舌下腺の3箇所を優しくマッサージします。
まず耳下腺は耳の前方、上の奥歯あたりにあります。
ここに人差し指から小指までの4本の指をあて、後ろから前へ向かって円を描くように10回ほど優しく揉みほぐします。
次に、顎下腺は顎の骨の左右の尖った部分の内側にあります。
ここに親指をあて、耳の下から顎の先に向かって4〜5箇所を順番に5回ずつ押し上げます。
最後に、舌下腺は顎の真下、親指を揃えて舌の付け根に向かってグッと優しく突き上げるように10回ほど押します。
これらのマッサージを、食事の前や入浴時など、リラックスしているタイミングで行うとより効果的です。
力を入れすぎず、心地良いと感じる強さで行うのがポイントです。
数回繰り返すだけで、じんわりと口の中に唾液が広がっていくのを実感できるでしょう。
こまめな水分補給
体内の水分が不足すると、水分を節約しようとして唾液の分泌量が減少します。
そのため、口腔内を潤すだけでなく、体全体の水分量を適切に保つためにこまめな水分補給が必要です。
ただし、補給の方法と飲むものの種類には注意を払う必要があります。
水分補給の基本は、一度に大量に飲むのではなく、コップ1杯程度の水を1〜2時間おきに少しずつ飲むことです。
口の中を潤すように、ゆっくりと含むように飲むのがコツです。
もっとも適しているのは水または麦茶で、カフェインを含む緑茶や紅茶、コーヒー、ウーロン茶などは利尿作用が強いため、飲んだ以上に水分が体外に排出されてしまいます。
つまり、かえって口の乾燥を招く原因になるということです。
また糖分を多く含むジュースやスポーツドリンクは、虫歯や糖尿病のリスクを高めるため、日常的なドライマウス対策としては避けるべきです。
特に就寝中は唾液の分泌がほとんど止まるため、朝起きた時に強い乾燥を感じる人が多くいます。
枕元に水を入れたペットボトルやマグカップを用意しておき、就寝前と起床直後に必ず水分を摂る習慣をつけましょう。
鼻呼吸
口の中が異常に乾燥する大きな原因の一つに、口呼吸があります。
本来、人間は鼻で息をする鼻呼吸が正常ですが、アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎などの鼻疾患、または顎の筋肉の衰えや歯並びの影響で、無意識に口で息をする方が増えています。
口呼吸を続けていると、外気が直接口内に入り込むため、分泌された唾液が瞬時に蒸発してしまいます。
これにより、どれだけ唾液を分泌していても口の中はカラカラになり、細菌が繁殖して口臭や虫歯、歯周病の原因にもなります。
対策として、日中は唇を閉じ、舌の先を上の前歯の裏側ことを常に意識しましょう。
これが正しい舌のポジションであり、自然と鼻呼吸を促すことができます。
また、就寝中の口呼吸対策には、市販のマウステープを唇に貼って寝るのが非常に効果的です。
強制的に口が開くのを防ぐことで、翌朝の口の渇きや喉の痛みが劇的に改善されるケースが多々あります。
鼻が詰まっていてどうしても鼻呼吸が苦しいという場合は、まず耳鼻咽喉科を受診して鼻の治療を行うことが先決です。
原因を根本から取り除き、潤いのある口腔環境を取り戻しましょう。
まとめ
冒頭でも触れた通り、ドライマウスはただ単に口内を乾燥させるだけでなく、虫歯や歯周病といった非常に厄介な疾患を発症させる原因にもなり得ます。
そのため、これまでより口内が乾いていると感じる場合は、決して放置してはいけません。
歯科クリニックで相談することにより、正しいケアの方法など、詳しい情報が手に入ります。

